電子決済関連の企業の業績がよさそうなので、ペイパル(PYPL)とスクエア(SQ)について調べてみました
マネックス証券の米国株厳選銘柄レポートBOOKを読んでおりまして、決済関連の企業の業績がいいというのが一番印象に残りました。
そのなかで、VISAやマスターカードの2社合わせてクレジットカードの大半を占めている企業について先日調べて記事にしました。
決済関連の企業の業績がいいようなので、VISA(V)やマスターカード(MA)について調べてみた - 関東在住福岡人のまったり投資日記
毎年春開催のモーニングスターの米国株・ETFのセミナーはマネックス証券と共催になってます。...
それ以外にも電子決済のペイパル(ティッカー:PYPL)、モバイル決済のスクエア(ティッカー:SQ)という企業も業績が好調な印象を受けましたし、ペイパルなんかは売り上げも純利益も右肩上がり。
フィンテック関連の企業の中でも、デジタル決済・モバイル決済は今後需要が増えそうで、アメリカ以外の国へも広がっていくことを考えると、前途は有望な印象があります。
もちろん技術革新のペースがあまりに早すぎて、ブランドの優位性がなくなる可能性もあるので注意も必要でしょうね。
さて、今回は気になった2社(ペイパル、スクエア)に関しての現状について調査と比較を行いました。
ペイパル(PYPL)とスクエア(SQ) 売上、利益推移
まず売り上げと利益推移を見てみましょう。

両社ともに売上は順調に増加中ですね。ペイパルの方が規模はかなり大きいです。

営業利益に関してはペイパルは安定していますが、スクエアは損益改善傾向でようやくプラスが見えてきそうなレベル。
ペイパル(PYPL)とスクエア(SQ) ROIC、フリーキャッシュフロー推移
では、この2社のROIC(投下資本利益率)やフリーキャッシュフローの推移を見てみましょう。

スクエアは利益の伸びとともにROICもプラスに転じるかというところまで来ています。ペイパルは10%をほぼ毎年超えていて安定しています。

フリーキャッシュフローはスクエアもプラスになって増え続けています。
では、この売上差とかはどこにあるのか?売上構成を見るとみえてきます。
ペイパル(PYPL)とスクエア(SQ) 売上構成
ペイパルとスクエアの売上構成は以下の通りで、両社とも売上構成は偏っている状況。


しかし、スクエアは日本やカナダでも広がりを見せているとはいえ、地域別の売上構成がほとんどアメリカなのに対し、ペイパルはイギリスの10%を筆頭にアメリカ以外の売上が4割以上占めています。

とはいえペイパルはネット決済では強くても、スクエアのように店にハードウェアを提供する点では遅れているため、対抗策として買収も進めているようです。
ペイパルがアイゼトルを買収しスクエアと全面対決
中国系企業もこの分野に力を入れてますので、今後は国際間の競争も激化していきそうな印象です。
ペイパル(PYPL)とスクエア(SQ) パフォーマンス
最後に両社の株価をS&P500と比較してみました。

両社とも2015年に上場したのですけど、まだ損益が改善傾向の段階ですが、スクエアのほうが株価のパフォーマンスはよいです。
とはいえ前回比較したVISAやマスターカードと比較しますと、この2社の電子決済の競争は他の会社も巻き込んでどんどん激しくなっていくでしょうから、今後を展望するとなると読み切れない部分もあるかなと。
現金払いの比率が高い日本ではあまり実感がわきませんが、今後10年で発展する分野であることは間違いないので、関連ニュースにはアンテナを張っておきたいですね。


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