ヘッジファンドの帝王レイ・ダリオは新興国株式の比率をさらに下げて、守備固め中?
ボーナスで投資金額を増やす人も結構いると思うのですが、5月になってから急速に円安になっていて、口数は減るだろうなぁとみていたら再び110円切ってしまいました。
北朝鮮関連の絡みもあるのでしょうけど(あれだけ挑発したらアメリカが怒るのは北朝鮮以外の国は知ってるので、日本だけでなく他の国もトランプに気遣ってる)、トルコ通貨の下落も関係しているでしょう。
新興国株式は3年ぐらい前の底からの回復過程は米国株よりも上昇している実感があるため、個人的にはちょっと警戒しています。
個人的に、新興国株式に関しては世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者レイ・ダリオのポートフォリオが参考になるかと考えています。
レイ・ダリオのように新興国株式に偏重したポートフォリオのパフォーマンスを調べてみた - 関東在住福岡人のまったり投資日記
ここ数日色々と立てこんでいる状況で水曜ぐらいまでに簡易的な更新がある日が発生する可能性が40%ぐらいあります。...
株式が強気だった昨年時点で、ポートフォリオは新興国株式に偏重していましたし、ブリッジウォーター・アソシエーツのポートフォリオではETFで投資している比率が高い。
わたしのようにインデックスファンドや海外ETFを中心に投資をする人間にとっては参考になります。
また、ヘッジファンドですし、レイ・ダリオ自身が「経済は機械のように動く」と歴史から規則的に動く経済を予測できるという考えですので、新興国株式の比率が下がり始めたら新興国株式は弱気になるんじゃないかと。
実際昨年末に新興国株式の比率を下げつつありました。
レイ・ダリオ率いる世界最大のヘッジファンド、株価急落前に新興国株式の比率を下げていた - 関東在住福岡人のまったり投資日記
先週と比較して株価の急落がおちついて、市場は平静を取り戻しつつあるように見えます。株価は国別でみてもどの国もだいたい8%~11%ぐらいの下落になっていましたが、新興国株式の方が下落している状況でした。...
運用残高が1億ドル以上のヘッジファンドは四半期毎に保有する有価証券報告書(四半期報告書)の提出を義務付けられているのですが、今回2018年3月時のポートフォリオが判明しましたので昨年末と比較してみました。
ブリッジウォーター・アソシエーツのポートフォリオ組み入れ上位変遷(2018年3月編)
著名な投資家のポートフォリオが確認できるウェブサイトiBillionairで調べてみました。
昨年末時点でのポートフォリオは新興国株式の比率は4割を超えるレベルでした。

これが2018年2月の急落後、「2019年から景気後退が始まる可能性が高い」と発言するようになって、2018年3月末のポートフォリオがどうなっているかというと・・

真ん中の保有株増減が前四半期からの増減を表していて、その右がポートフォリオ内比率です。基本的に保有株が減っているので、保有株減らしてもポートフォリオ内の比率が上がっていることがあります。
とはいえ、バンガードのVWO、iシェアーズのEEM、IEMGは明らかに減っていて、とくにコストが高めのEEMは12.61%→5.31%と一気に減らしています。
S&P500ETF(SPY)も保有数は減らしているのですが、そこまで保有数を減らしていないせいか、相対的に比率が上がっている状況です。
守備を固めつつあるという印象ですね。
では、比率を増やしているETFは?
増やしているETFはブラジル株式のETFを増やしつつありますが、それ以外は以下の3本。
- SPDRゴールド・シェア(ティッカー:GLD)
- iシェアーズ ゴールド・トラスト(ティッカー:IAU)
- iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債ETF(ティッカー:LQD)
レイ・ダリオは金をポートフォリオに10%ぐらい組み込むのですけど、保有数を増やしているというわけではないんですね。
レイ・ダリオの「黄金ポートフォリオ」について海外ETFを使って検証してみた - 関東在住福岡人のまったり投資日記
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物価連動国債ETFのTIPも保有数減らしてますので、増やしているのが米国適格社債のLQDというのは興味あります。
とはいえ個人的にはBNDや長期債ETFも気になってるのであと2週間ぐらい迷う予定ですが、LQDは来月購入する方向でいきたいなと考えています。


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