西野監督のような采配をする経営者がいる企業に投資をするか?
W杯で日本の最終戦の戦術で賛否両論がありますが、ともあれ16強入りで8年前の南アフリカにおいてきた忘れ物を取りに行く権利を得ました。
個人的に最後の10分以上に負けてるのにパス回しは様々な状況を考えると正しい選択であると考えますが、いろんな意見があるのは仕方ないことでしょう。
わたしはスタメンを見て既に胃が痛くなりましたし、前半同点でありながら胃がキリキリしていました。
試合後もなかなか寝付けなかったのですが、それはパス回しの件やベスト16進出の高揚感よりも、西野監督の決断についてですね。
実際、日経には以下のような記事が出てますし、5chの競馬関連のまとめでは賞賛の声しかありませんでした。
日経の記事 >> サッカー日本代表の西野監督は投資向き指導者
競馬板のまとめ記事 >> 【競馬】ギャンブラーとして西野監督を褒めたいと思う
競馬をやってる人間からしたら、この博打的決断を成功させて賞賛しかないわけですが、自分ならこんな対象に冷静に賭けることはできないなと。
同時に投資をやってる観点から、西野監督のような経営者のいる企業があったとして、投資をするか?ということは考えましたね。
個人的にはこういう経営者がいる企業だったら投資したいと思いますね。
トーナメント1回戦で勝つとグループリーグ突破を両方達成する確率を上げるためには何をすべきか?
実際の日本代表は企業に例えると、経営者が西野監督としても、実権握っている会長(田嶋)がいるような状況のように思えますがw
日本代表の目標としては過去2回ベスト16がある以上、ベスト8を目指す必要がありますが、そのためには「グループリーグ2位以内」と「トーナメント1回戦で勝つ」を両立させる必要があります。
ここ2回ベスト16で負けてますが、敗因の大きな要因として、グループリーグ3試合で疲弊があげられます。従ってグループリーグ3試合でいかに疲弊しないかも重要となってくるのですね。
もちろんスタメン6人入れ替えは、失点に絡んでいるため失敗だったと思いますが、他の試合の動向と自分のチームの状況を考えて取った負けてる状況でのパス回しの決断の成功は撤退戦の成功といってもいいんじゃないかと。
ポーランド相手に攻め立ててカウンターを喰らって失点やイエローカードをもらう確率と、セネガルがコロンビア相手に得点を取る確率、コロンビアが勝って1位突破したときのメリット(1位抜けの方が対戦相手が楽なトーナメントの山)を考えて合理的と考えたのでしょう。
セネガルがコロンビアに平均「90分で1点」取れるチームと仮定すると、残り10分時点の期待値は「1*(1/9^0.85)≒0.15点」
— 西新宿社長 (@jpnbeehive) 2018年6月28日
平均5~6枚のイエローが1試合で出るので、前のめりで結果イエロー貰う確率のが高いはず。無理して引き分けても同じ2位通過だし、選手も消耗する。8割5分の賭けなら悪くないよね。 https://t.co/QSwKzeVCME
ヘッジファンドもあらゆる投資対象の値動きをプログラム化して価格変動パターンを割りだし(51%対49%になる結果を積み上げて)、短期売買を集中的に積み上げる手法を取ってるので理にかなってると思います。
ファイナンス理論全史を読んでファイナンスの理論と歴史を復習する - 関東在住福岡人のまったり投資日記
高校や大学で習ったことは社会では役立たないという話もありますが、社会に出てから10年あまり、仮に宝くじやらで6億とか自分の手元に転がってきた場合は、大学とかで学びなおしたいと思うことが結構あります。...
監督としても選手に責任がいかない状況の決断を下していますし、私だったらこういう決断を下す経営者のいる企業に投資したいと思いますね。
2010年南アフリカW杯 準々決勝ウルグアイ スアレスのハンド
日本のグループリーグ最終戦見て2010年南アフリカW杯の準々決勝を思い出したのは私だけではないかもしれません。
ウルグアイ対ガーナの準々決勝は、90分で決着つかず延長戦終了間際まで同点の状況でこのままいけば数分でPK戦。
ところが延長戦終了間際にガーナの選手が決定的なシュートを打ったのですが、それをウルグアイのスアレスが明らかに故意で手を止めたのです。
ガーナにPKが与えられてスアレスは退場になったわけですが、ガーナがPKを外して結果的にウルグアイが勝ちました。
当然スアレスは叩かれましたが、試合時間が短い状況を考えて自チームの100%敗退につながっていた相手の得点を、故意のハンドによって勝率10%の可能性のPKに置き換え、それが勝率50%のPK戦につながり、ウルグアイが勝利しました。
その後、噛みつき騒動などもあり悪童のイメージが強くなっていますが(千田先生のイラストだと吸血鬼化している)、バルセロナでメッシのパートナーになるまで成長したのはこういう判断ができる選手であることも要因ではないかと思います。
グループリーグ結果と決勝トーナメント組み合わせ #WorldCup pic.twitter.com/QMOqUOSJM2
— 千田純生🇯🇵🐣 (@chidajunsei3163) 2018年6月28日
投資でもESG投資なんかがいわれていますけど、綺麗事ばかりではすまない部分って世の中いっぱいあると思うんですよ。
わたしはたばこの煙苦手ですけど、たばこ企業が多く含まれてるETFに投資してますし、防衛関連の企業に投資することは悪いことだと思いません。防衛企業が開発した技術が新しい革新技術につながる可能性もあるわけですから。
綺麗事ばっかりいう人よりもスアレスのように確率を考えて判断する人の方を信頼したいですね。
情緒を捨てて確率から選択することの重要性
ちょうど2週間前に元USJの森岡氏の本を読んだ影響もあるかと思いますが、サッカーの代表見ております情緒を捨てて確率から判断することが重要だなと思いました。
同時に情緒を捨てて戦略を立てる経営者のいる企業に投資すべきですし、個別株への投資をやらないにしても情緒を捨てて投資をするのが重要なのではないかと思いました。
とくに以下の本で書かれた戦略に関しては参考になるかと思います。
マーケティングの基礎学習にはもってこい。USJを劇的に変えた、たった1つの考え方を読んで - 関東在住福岡人のまったり投資日記
個人的な本の興味の対象は投資関連、経済、技術、歴史あたりになりますが、流行りの本はなんなのかと興味はあるのでちょくちょく売り上げのランキングは見ています。...
投資でもなかなか情緒を排除することができていませんし、投資や競馬は情緒と欲望が混じって失敗することも多々あります。・やることを選ぶということは、同時にやらないことを選ぶということ。これが戦略の核となる考え方の選択と集中である。とりあえず全てをやろうとすることは、意味なく経営資源を分散させているだけの戦略なき愚か者のすること。
・戦略は目的を達成するための資源分配の選択、戦術は戦略を実行するための具体的なプランのことを指す。戦術よりも戦略を先に明確にする。
・戦略段階では極力、情緒を排除する。合理的に準備してから精神的に戦う。
なかなか難しいことではありますが、情緒を捨てて確率から選択することを心がけていきたいですね。


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