SPDRポートフォリオ新興国株式ETF(SPEM)をバンガードのVWOやiシェアーズのIEMGと比較してみた
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ社(SSGA)の新規取り扱い開始となった米国上場の「超低コストETF」ですが、とりあえず中身やバンガードとiシェアーズと比較してどうなのか見てきました。
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SPDRポートフォリオ新興国株式ETF(ティッカー:SPEM)です。
競合のiシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケットETF(ティッカー:IEMG)やバンガード FTSE エマージング マーケッツETF(ティッカー:VWO)が経費率0.14%に対して、SPDRポートフォリオ新興国株式ETF(ティッカー:SPEM)は0.11%。
SPDRポートフォリオ先進国株式(除く米国)ETF(ティッカー:SPDW)同様、コスト面で0.03%程度上回ってます。
後発のETFですので、どうしても資産規模が小さいという点がネックになりますが、経費率以外の違いも把握しておきたいと考えまして、調べてみました。
SPEM、IEMG、VWOを比較してみると
SSGA、iシェアーズ、バンガードの米国高配当株ETF(SPEM、IEMG、VWO)について比較してみました。
iシェアーズはiシェアーズMSCI エマージング・マーケットETF(ティッカー:EEM)というETFもありますが、Slimじゃない方の元祖eMAXIS的な存在で高コストのまま放置状態なので除外します。
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ティッカー | SPEM | IEMG | VWO |
経費率 | 0.11% | 0.14% | 0.14% |
保有銘柄数 | 1261 | 1861 | 3859 |
配当率 | 1.67% | 2.69% | 1.92% |
PER | 15.53 | 14.76 | 15.57 |
総資産額 | $1.53B | $46.94B | $60.78B |
銘柄数はVWO>>IEMG>SPEM、資産規模も同様の傾向です。
後発のIEMGは運用期間が短いのですが、かなりの資産規模になっていますね。一方でSPEMは出来高を見てもIEMGやVWOと10倍以上の差があるためコスト面で勝負するしかないという印象ですね。
SPEM、IEMG、VWO国別比率比較
では、各ETFの詳細を見ていきましょう。
iシェアーズのサイトなんかでは中国で表記されていますが、ETF.comでは香港と中国が分かれてるので、そちらで比較してみましょう。



IEMGのみ韓国が新興国扱いで1割組入れられてる影響でインドの比率がやや低め。
一方で香港+中国や台湾などのほかの国の比率は3つのETFで大きな差はないように思われます。
SPEM、IEMG、VWOセクター別比率比較
続いてセクター別の比率を比較してみましょう。

いずれも金融セクターと情報技術(テクノロジー)セクターで過半数を占めています。
IEMGは情報技術がやや高くなっていますが、サムソンが3%ぐらい組み込まれているのが要因と推測されます。
SPEM、IEMG、VWOパフォーマンス比較
最後の3つのETFのパフォーマンスをIEMG設定以来の約6年で比較してみましょう。

SPEM>IEMG>VWOという結果になりますが、さほど大きな差はないです。
パフォーマンスに大きな差はない結果を見ると、コストや出来高から判断していくことになるかなと。
IEMGはまだ韓国が組み込まれてますが、SPEMやVWOでは韓国が入ってないのを見ると、そのうちIEMGも同様のポートフォリオになるのではないかと考えます。
まとめ
- SPEMはIEMGやVWOと比較して銘柄数が少なく、配当率は低め。
- SPEMは金融セクターや情報技術セクタ-の比率が高く、VWOと同様の傾向。
- SPEMは運用開始から10年経過しているが、資産総額もVWOやIEMGの20分の1以下。


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