eMAXIS Neoシリーズから「遺伝子工学」「宇宙開発」「ロボット」が登場するので、類似ファンドのパフォーマンスを調べてみました
先月が発表がありましたが、来週8/6から革新的なテーマを対象とする様々な特徴ある指数に連動することを目指すeMAXIS Neoシリーズとして、新たに「遺伝子工学」「ロボット」「宇宙開発」の3本のファンドが設定されます。
eMAXIS Neoシリーズリリース記事
ネオジオンやネオユニヴァースよろしく、新時代のノーロード・インデックスファンド・シリーズとのことです。
ファンド名 | 経費率 |
eMAXIS Neo 遺伝子工学 | 0.7776% |
eMAXIS Neo ロボット | 0.7776% |
eMAXIS Neo 宇宙開発 | 0.7776% |
ファンドは3本とも経費率が0.7776%。通常のベンチマークではないためKensho XXXX Indexという形で独自の指数なので経費率も高いです。
iFreeシリーズもiFreeNEXTというファンドを設定していましたし、テーマ型指数の需要を見越してのものでしょうか?
こういうターゲット型ファンドが出てくると、えてして数年内にピークを迎える可能性があるような印象。
たとえば遺伝子工学・ロボット・宇宙航空と並んでトレンドの人工知能。
人工知能は人間を超えるかを読んだ直後にNHKスペシャルを見て思う。人工知能で人の仕事は減るなと。 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
日曜日に放送されたNHKスペシャル「天使か悪魔か 羽生善治 人工知能を探る」を見ました。人工知能に対して人類がどう向き合うのか?人工知能の現状と可能性、そして危険性についてという感じ内容でしたね。...
個人的に気になったのは各テーマに関して、いまがピークの可能性があるんじゃないかと言うことで、アメリカ上場の類似のファンドの過去の状況を調べてみました。
バイオテクノロジー
遺伝子工学を含む分野としてバイオテクノロジーがあげられるかと思います。iシェアーズにはiシェアーズ NASDAQ バイオテクノロジー ETF(ティッカー:IBB)という2001年から運用してるETFがあります。
アメリカが大半を占めてますが、数%くらい他の企業も含まれています。経費率が0.47%ぐらいなので、アメリカ以外に分散すると経費率が0.7%超えるのも致し方がないといったところでしょうか。

長期に運用しているのでS&P500と比較してみますと、今は好調ですが、リーマンショックの前後でS&P500に大きく負けていました。
かつての上司にバイオ関連に詳しい人がいたのですが、その人曰くITバブルの時期にバイオ・サイエンス系のバブルもあったといってるのを聞いたことがあるので、バブルがはじけると長期に低迷する事象ともいえそうです。
宇宙航空・防衛
続いて宇宙開発ですが、iシェアーズ米国航空宇宙・防衛ETF(ティッカー:ITA)というETFがあります。やや防衛関連の企業が多く、eMAXIS Neoの宇宙開発は上場していないとはいえスペースX的な企業に投資をする性質なのでちょっと違うかもしれません。
経費率が0.43%なので、eMAXIS Neo宇宙開発の0.7%台の水準もまぁ妥当かなという印象。

航空宇宙・防衛に関しては一貫してS&P500を上回っています。
ボーイングなどの老舗の企業が多いETFで、防衛関連の企業も多く含まれていますが、宇宙開発の観点で防衛関連の企業の技術は必要となるでしょうから。
ただ、これが新興の宇宙開発となるとそう簡単にはいかない可能性もあるでしょう。
ロボット
最後にロボットですが、こちらはアメリカでもETFが生成されるのは遅かったようで、運用歴は短め。
ROBO Global ロボティクス・アンド・オートメーション・インデックスETF(ティッカー:ROBO)
全世界に分散して投資しているのですが、経費率は0.95%と高く、このジャンルに関してはeMAXIS Neoへの投資は悪くないかもしれません。

ROBO設定以来だとS&P500に負けています。
日本のオムロンやダイフク、ファナックなども含まれているので性質的には宇宙航空・防衛のITAに近い要素もあるETFに見えます。
株式ではそこまでロボット関連は過熱していない感じがします。
eMAXIS Neoを米国上場ETFのターゲット型と比較するとコストは悪くないかも
米国上場のETFとコストを比較すると個人的にはコストはまぁ妥当な水準なんじゃないかと思いますね。
ロボットなんかはETFよりもコスト安いですし。ただ、指数が独自なので指数からの乖離も起きる可能性があります。
類似のバイオテクノロジー、宇宙航空防衛、ロボットに関して米国上場のETFの値動きを調べてみましたが、バイオテクノロジーと宇宙航空防衛はかなりS&P500を上回っている状況。
2014年頃のエネルギーセクター、2015年頃のヘルスケアセクター、2016年ごろの生活必需品セクターなんかと同じ感じで、S&P500をかなり上回ってると、その後調整が起きている傾向。
パフォーマンスがいいからとか将来が見込めるからという理由で関連するテーマ型ファンドが増えてくるのは若干フラグな予感もします。
そういえばアメリカでは仮想通貨関連のETFを申請して却下が繰り返されているようですが、申請が通るようなことがあると仮想通貨関連のインデックスファンドも登場してくる可能性はあるでしょうね。
おまけ:上記で紹介した人工知能に関する松尾豊氏の書籍はいつのまにか漫画版も出版されていました。
松尾 豊 SBクリエイティブ 2018-05-22


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