トルコの雲行きが怪しいので、他の新興国の現状についてまとめてみた
4月や5月頃から通貨安などできな臭いのでは?といわれていたトルコですが、ここに来て日経以外でも記事がちらほら見かけるようになってきました。
トルコリラ急落があおる新興国不安
では、新興国にそれが波及しているのか?ということでバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(ティッカー:VWO)を年始来~先週末時点で見てみますと、6月末は年始来マイナス11%まで下がってましたが、いまは-8.53%。
まだ40ドルキープできてるレベルなので、これが40ドル切るとなると焦げ付いている感が出てきますが・・
トルコがやばいという話がでていますが、ではほかの新興国は現状どうなってるのか調べてました。
欧州の新興国+ギリシャ トルコは真っ逆さま状態
欧州の新興国となるとトルコ以外ではロシア、ポーランド。
これに一時はかなり騒がしたギリシャも新興国的な扱いに含まれそうということで年始来最大のマイナス幅と年始来のパフォーマンスをまとめてみました。
国 | ETFティッカー | 年始来最大下落幅 | 年始来パフォーマンス |
トルコ | TUR | -50.6% | -50.6% |
ロシア | ERUS | -8.2% | -8.2% |
ポーランド | EPOL | -21.7% | -16.0% |
ギリシャ | GREK | -17.3% | -15.2% |
トルコは年始の半分になってます。一方でトルコ同様経済が怪しいのでは?と思しきロシアは-8%程度で済んでます。
インフレ率がトルコと異なり落ち着いていることと、数年前に大きく下がったもののそこから倍以上株価が上昇してる状況というのもあるでしょう。
欧州の中で伸びしろがありそうなポーランドも結構下がっています。
南米の新興国 冴えないブラジルとアルゼンチン
次に南米で見てみましょう。
国 | ETFティッカー | 年始来最大下落幅 | 年始来パフォーマンス |
メキシコ | EWW | -13.1% | -0.2% |
ペルー | EPU | -7.3% | -6.4% |
チリ | ECH | -14.4% | -14.4% |
ブラジル | EWZ | -24.4% | -17.5% |
コロンビア | ICOL | -1.2% | -0.3% |
アルゼンチン | AGT | -26.1% | -21.9% |
トランプの攻撃対象が中国に移ったせいか、メキシコは新興国の中では悪くないパフォーマンスです。
一方で南米2強のブラジルとアルゼンチンはまた大きく下がっている状況。とはいえ年始来の底値からはやや回復傾向です。
アジアの新興国 地味に雲行きが怪しい韓国
次にアジア。MSCIでは韓国も新興国扱いなので確認してみました。
国 | ETFティッカー | 年始来最大下落幅 | 年始来パフォーマンス |
フィリピン | EPHE | -25.7% | -16.0% |
中国 | FXI | -12.2% | -9.3% |
台湾 | EWT | -4.4% | +1.4% |
インドネシア | EIDO | -21.6% | -14.4% |
ベトナム | VNM | -16.1% | -10.3% |
シンガポール | EWS | -9.9% | -7.7% |
マレーシア | EWM | -6.4% | +0.1% |
タイ | THD | -10.9% | -4.1% |
韓国 | EWY | -14.7% | -14.7% |
下げ幅が目立つのはフィリピン、インドネシア、ベトナム、韓国。
中国は上海総合がかなり下がっている印象ですが、また他のアジアの新興国の方が下がっています。
逆に好調なのはマレーシアや台湾です。マレーシアはマハティールが首相に再びなったのが評価されてるのでしょうか?
日本人がアジアで最も親しみを感じる台湾のETF(EWT) - 関東在住福岡人のまったり投資日記
日本人がアジアで最も親しみを感じる国といいますと台湾で約7割近くが上げているそうです。基本的にイメージを悪くする人はいませんし(蓮舫除く)、東アジアの周りで民主的な政治がおこなわれているのもあるかと考えます。そんな台湾なんですが、輸出依存度が高くオランダ何かと並んで貿易立国とも言われています。ちなみに日本は財務省貿易統計を見る限り10%程度で数十年変化がなく完全に内需型。...
アフリカの新興国+インド
最後にインドとアフリカの3か国。
国 | ETFティッカー | 年始来最大下落幅 | 年始来パフォーマンス |
インド | INDA | -9.8% | -2.2% |
南アフリカ | EZA | -22.1% | -18.7% |
エジプト | EGPT | -3.3% | +1.3% |
ナイジェリア | NGE | -9.0% | -9.0% |
エジプトは何とプラス。インドも下げ幅は小さいですね。
南アフリカの下落幅が目立っています。
まとめ
日本では購入できないETFもありますので、その区分で今年の新興国の株式のパフォーマンスの現状をまとめますと以下の通りです。
- 踏みとどまっている→台湾、インド
- 思ったより下がってない→中国、ロシア
- -10%超えてる→韓国、ベトナム
- -20%超えの下落あり→南アフリカ、ブラジル、インドネシア、フィリピン、ポーランド
- 50%減→トルコ
まとめますとトルコの現状はかなり強烈な下落、下げ幅が多いのは南アフリカ、ブラジル、アルゼンチン、インドネシア、フィリピン、ポーランドあたりですね。
トルコは地政学的に政情不安になるとまずいのですが、経済状況が悪化するとちょっと今後が心配になります。
そして今回調べた中で今後が怪しいと思うのは韓国です。
というのもこの前カレーフェアやってるので、ロイヤルホストに行ったんですけど、となりの席が日本人の研究者か教授らしき人と、片言の韓国人っぽい人が韓国国内の様子話してたんですよ。
今の政権の経済政策は非常にまずいことをやっていて、ついつい聞き耳を立ててしまいました。
多分思想的に韓国の現政権とは反対の人の印象でしたが、話している内容はリアルでしたので、数年後日本にとばっちりが来ないことを祈るばかりです。


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