新興国株式が冴えない時期の新興国債券(VWOB,LEMB,EMB)がどうなってるのか調べてみた
逆張り投資という意味では、競馬で前走負けた訳あり馬を狙って配当をあげることをやってるため興味はあります。
とはいえいま逆張り的にはおもしろそうな新興国株式に関しては、もう少し様子を見た方がいいかなという印象を持ってます。
トルコの雲行きが怪しいので、他の新興国の現状についてまとめてみた - 関東在住福岡人のまったり投資日記
4月や5月頃から通貨安などできな臭いのでは?といわれていたトルコですが、ここに来て日経以外でも記事がちらほら見かけるようになってきました。...
とはいえ新興国全部否定というわけではないわけで。新興国株式がダメならば逆に新興国債券ってどうなんだろうなと気になりました。
新興国株式が下がるときに耐性があり且つ、米国債や先進国債券とも値動きが異なるのでは?ということで個人的にはインデックスファンドで投資していますが、ETFでの投資も考えていたりします。
ということで、新興国債券の現状を調べてみました。
今年に入ってからの新興国株式(VWO)と新興国債券(VWOB,EMB,LEMB)の相関性
新興国株式との相関性を調べる上でVWOと以下の3本の新興国債券ETFと比較してみました。
- バンガード・米ドル建て新興国政府債券ETF(ティッカー:VWOB)
- iシェアーズ J.P.モルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券 ETF(ティッカー:EMB)
- iシェアーズ J.P.モルガン 現地通貨建てエマージング・マーケット債券 ETF(ティッカー:LEMB)
まずは2018年になってからのパフォーマンスを 確認してみましょう。

債券も株式も下落傾向。現地通貨建てのLEMBは株式のVWO並に下がっています。
ドル建ての新興国債券ETF(VWOB,EMB)に関しては下落耐性はありそうです。
これを過去5年ぐらいで見てみますと・・

現地通貨建てだと過去5年でもマイナスですね。
あと気になる点は2016年11月頃の値動き。アメリカ大統領選挙で相場が不安定な時期でしたが、新興国債券もドル建てだろうが急落しています。

過去5年のシャープレシオなどのパフォーマンス(上からVWOB,EMB,LEMB,VWO)も調べてみました。
米国株との相関性は新興国債券で0.4ぐらいですので分散には使いたいなと思いますが、現地通貨建てと米ドル建てで同じくらいなので米ドル建ての方がよい印象です。
新興国が不調だとやはり新興国債券も下落します。
しかし、米ドル建てだと比較的値動きも穏やかで、新興国株式の下落時も耐性があるように見えます。ただし、現地通貨建ては新興国株式と同じくらい下落することもあります。
新興国債券ETF(VWOB,EMB,LEMB)だとトルコは5%程度の存在感
新興国債券も冴えないわけですが、じゃあ震源地のトルコの組入れ比率ってどれくらいなのか気になって調べてみました。
国 | VWOB | EMB | LEMB | VWO |
中国 | 14.04% | 3.71% | 組入れなし | 12.44% |
メキシコ | 7.79% | 5.86% | 10.82% | 3.23% |
ブラジル | 6.81% | 3.77% | 15.68% | 6.52% |
トルコ | 4.84%⑥ | 4.58%③ | 4.26%⑮ | 0.8% |
VWOも併せて確認してみましたが、新興国債券の比率は新興国株とも特色が違うようで、インドの比率が低いですね。ちなみに現地通貨建てのLEMBで中国は一切含まれていませんでした。
そんななか、トルコの比率を見て見間々したがだいたい4%~5%くらい新興国債券には含まれていて存在感がある印象です(表内の○は組入れ順位)。
一方、新興国株式で見ると0.8%程度と存在感薄め。新興国債券と異なり中国・香港・台湾・インドの存在感が大きい印象です。
ですのでVWOがマイナス11%程度ですんでるのもトルコ株の影響がないためでしょうね。
ただし、地政学的にトルコは欧州と中東の間にあるために非常に重要。しかも難民問題が収まってるように見えるのもトルコが難民をとどめているのもありますからね。
数年前はクーデターもあっただけに今後が気になるところです。


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