バンガード・FTSE・パシフィックETF(VPL)は太平洋の先進国(日本、オーストラリア、韓国、香港)に投資するETF
米国株のみに投資をする人もいるかと思いますが、分散投資したいという人も多いと思います。
なので米国以外の投資先はと探したくなるものですが、今年はいまのところ新興国株式が冴えない状況です。
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4月や5月頃から通貨安などできな臭いのでは?といわれていたトルコですが、ここに来て日経以外でも記事がちらほら見かけるようになってきました。...
とくにトルコの政情不安は表面上収まってるかのように見える、EU圏内への難民問題の再発になりかねませんし。
では、他に投資対象があるかというと太平洋地域で区切るとどうなのだろうと考えたのですね。
バンガードには「バンガード・FTSE・パシフィックETF(ティッカー:VPL)」とういう太平洋地域の先進国(日本、オーストラリア、韓国、香港)に投資するETFがあります。
日本株の比率が高そうですが、個人的には注目している国の一つであるオーストラリアも含まれているため、以前から気になってました。
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バンガード・FTSE・パシフィックETF(VPL)概要
まずはバンガード・FTSE・パシフィックETF(ティッカー:VPL)の概要を見てみましょう。
ティッカー | VPL |
ベンチマーク | FTSEアジアパシフィック先進国オールキャップ・インデックス |
経費率 | 0.10% |
銘柄数 | 2320 |
PER | 13.0 |
分配金利回り | 2.77% |
経費率は0.10%と欧州株のVGKや新興国株のVWOといったETFと同水準です。
PERで見ると過熱気味ではなく、利回りもまずまずといったところですね。
なお、3年前に新興国株式などと同様に小型株も組み込まれたポートフォリオになっています。
バンガード・FTSE・パシフィックETF(VPL)国別比率 日本が半分以上占める
では、ETFの中身について細かく見ていきましょう。まずは国別の比率。

日本が半分以上を占めている状況。そのあと、オーストラリア、韓国、香港といったところで96%ですから、実質この4か国の影響大といっていいでしょう。
経費率高めにしてもっと新興国扱いの台湾や東南アジアの国を混ぜてもいいのかなと思わないでもないですけど。
バンガード・FTSE・パシフィックETF(VPL)セクター別比率
次にセクター別の比率を見てみましょう。

金融、資本財、一般消費財の3つのセクター中心ですね。
iシェアーズのETFでは、オーストラリアは金融セクターの比率が高く、日本は資本財、一般消費財の比率が高い傾向ですので、業種別の比率もこの3つのセクターが中心となります。
バンガード・FTSE・パシフィックETF(VPL)主な構成銘柄
主な構成企業を見てみましょう。

組み入れトップはサムソンで、トヨタの比率も高い。
日本企業だと三菱UFJ、ソフトバンク、ソニーも組み入れ上位に入っています。
バンガード・FTSE・パシフィックETF(VPL)の米国外先進国や新興国との相関性は?
最後に実際のパフォーマンスと米国外の先進国や新興国との相関性を調べてみました。
まずVPL設定以来で、欧州株のVGK、新興国株のVWO、S&P500と比較してみますと・・

※青:VPL、赤:VGK、黄:VWO、緑:S&P500
VPLは欧州株のVGKよりはややましなものの、S&P500やVWOに大きく負けている状況です。比較的欧州株と近い値動きです。
欧州株や新興国株との月次の相関性を調べてみたところ、以下のようにだいたい0.85程度。

S&P500とも0.80程度でした。まぁ、日本株を多く含んでいて且つ日本株が他国の影響を受けやすいので相関性も高くなってしまうでしょうね。

各年のパフォーマンスで確認してみますと、最高、最低のパフォーマンスを見ると、欧州株や新興国株よりもボラティリティが小さいです。
まとめ
- VPLは太平洋地域の先進国に投資するが日本が半分以上を占める。
- 日本、オーストラリア、韓国、香港の4か国の影響大。
- 経費率は安く、配当率もぼちぼち。
- 欧州株や新興国株と比較してボラティリティは小さい。
- 米国株や欧州株、新興国株との相関性はあまり変わらない。


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