よりよい学び方のための6つのステップとは?Learn Betterを読んで
思えば大学生のときはいかにして単位を取るかということを優先していた典型的な日本の大学生という感じでしたね。
実家に帰省した時に教科書を見直してみると、社会人を紛いなりにもやってきた知識に重複する部部もあって勉強しておけばよかったなと思うのです。
もちろん研究室所属になってからは専門分野の研究をやって学会でも発表とかしましたけど、それ以外にも知識を積み上げておけばよかったと思うのです。
まぁ、投資だろうが仕事だろうが日々の知識のアップデートは必要となる時代だと思います。とはいえ現実的には歳を取るので記憶力は落ちていくわけで。
なのでよい学び方や知識を体系化をうまくやる方法はないかと考えていました。
ちょうどAmazonのランキングを見ていたら米Amazon 2017年ベスト・サイエンス書のLearn betterというのが売れてるし、求めてるものがあるんじゃないかということで読んでみました。
タイプ的には残酷な成功の法則に近いものがあるかなと。しっかりとしたエビデンスのある手法を調査して、深い学びを得るステップを6つに分けて整理しています。
自己啓発本の内容を科学で分析して見えてきた成功の傾向とは?残酷すぎる成功法則を読んで - 関東在住福岡人のまったり投資日記
4月、5月となると年度末の忙しさから解放されてどうしても燃え尽き症候群になってしまいがちです。重度の5月病発症とまではいかないのですが、モチベーション上げるためなんでしょうか自己啓発本を1冊は読んでいる気が。...
深い学びを得る6つのステップ
本書は6章の構成になっていて、深い学びを得るために以下の6つのステップを段階的に踏んでいくことが重要と説いています。
①価値を見出す
②目標を設定する
③能力を伸ばす
④発展させる
⑤関係づける
⑥再考する
つなるところの学習の土台は①の学ぶことに関する価値と②の目標というのを実感させられました。
結局受験勉強の場合は良い大学に入るということで①と②だけでも乗り切れるけど、③以降がぼんやりとしているためわたしのような人間は大学は行った後に学習のモチベーションが下がるんでしょうね。
学習とは頭を働かせる「活動」という面が強く、積極的に関与するほど学びも深まるそうですし。
この本は研究の調査結果をまとめてあるので、具体的な学習にとっていいことかも随所で出てきます。
蛍光ペンの線引きは受動的にで意味がなく、分散してまぜこぜに学習する方が、ある事柄をまとめて勉強するよりも身につくそうです。
あと③の能力を伸ばす面で、自分で自分に質問し記憶を取り出す検索練習は、バスケットの練習を例に説明してあって興味深かったです。
どうしても社会人になると⑤の関連づけることと⑥の再考するができていないときがありますので、自分の思考と理解を整理することが重要なんだなと思いました。
ドリル等、問題集をひたすら解くのが良いようなので、下半期の資格試験に向けても参考になりました。
学生、親・先生・上司、政策担当者向けツールキット
巻末のツールキットで、「学生」「親、先生、上司」「政策担当者」の3者向けに学習メソッドが紹介されていました。
学生向けに関しては深い学びを得る6つのステップと同様の項目でした。
親・先生・上司と政策担当者向けはちょっと内容が違っていましたね。
- 期待値を示す。
- 分散する。
- 集中力を高める。
- ミスをサポートする。
- アナロジーを使う。
- 見直しを促す。
親・先生・上司に関してはモチベーター的な役割が半分以上を占めてる印象を持ちましたね。ある意味部下を育成するという側面でも必要な項目だと考えます。
ちなみに政策担当者向けには以下の6項目があげられていました。
- 学び方の学習を推進する。
- カリキュラムを改善する。
- IT技術の賢い理由を推進する。
- 教育の情動面の支援を行う。
- 社会的な学習支援を導入する。
- 学習環境を再設計する。
こういう点を文科省は取り入れた方がよいかと考えますが、天下りやら売春やらやっちゃってる頭が固くてモラルが微妙なのが上の方にいる組織なので無理でしょうねぇ。今月初旬大学教授と話す機会がありましたが、予算の件で文科省にキレてましたし。
資格試験を考えてる状況ではモチベーションのアップにもつながりますし、意味と計画、目標を立てる「学習の戦略」に関しても気づきが得られていい本だなと感じました。
「ちょっと勉強に手をまわせてない」とか「どうしたらもっとよく理解でき、身につけられるだろうか」とか、そういう悩みを抱えている人は読んでおいて損はない一冊です。


フォローする Follow @garboflash
更新情報を受け取る

- 関連記事