人口が世界第4位で若年層も多いインドネシアに投資するiシェアーズ MSCI インドネシア ETF(EIDO)
モルガン・スタンレーの新興市場部門・部門長であるルチル・シャルマが書いたシャルマの未来予測を読んだ理由として、個人的に考えてる新興国で、興味のある対象国がどうなのかを把握したかったからというのがあります。
ルチル・シャルマの考えには一致しない部分もありましたが(2年前とはいえ、アルゼンチンとブラジルは全く逆の評価)、東南アジアに関しては評価の高い国は一致していました。
「フィリピン」「ベトナム」「インドネシア」の3国です。
モルガン・スタンレーの新興市場部門・部門長が予測するこれから成長する国とは?シャルマの未来予測を読んで - 関東在住福岡人のまったり投資日記
投資をする上で、これから成長する国がわかればいいなと思うことはあるものですが、個人的な予想を立ててもなかなかうまくいかないもの。成長しそうな国に投資をするとなると実際に現地を体験した人のアドバンテージは結構あるかと考えます。実際に訪れてみないとその国の国民性や文化といったものもわかりませんし。海外旅行に行くような人間ではないので、どうしてもデータから見るという方向に行きます。...
フィリピンに関してはETF(EPHE)について記事にしましたが、インドネシアに関してはあまり調べていないなと。
人口爆発でアジアで珍しいキリスト教国であるフィリピンのETF(EPHE) - 関東在住福岡人のまったり投資日記
新興国株式にはインデックスファンドを通してのみ投資を続けておりますが、将来的には数か国これはと思う国にETF使って投資する可能性も考えてはいます。iシェアーズの国別ETFのコストが下がれば前向きになれるんですが高いまま・・その一環として個別の国のETFを確認していっていて先週は台湾でした。...
- 銅、パーム油、原料を輸出しているにもかかわらず景気の後退は小幅にとどまっている。
- 平均所得が相対的に低い分だけ、成長の余力が大きい。
- 国内の投資、消費の比率が高い。
- エネルギー補助金の削除
- TPPへの参加
- 人口の平均年齢は若く、人口総数も増加に向かっている。
- 2025年頃には人口の総数はピークを迎え、平均年齢も上昇を始める。
そんなインドネシアに投資するETFとして、iシェアーズ MSCI インドネシア ETF(ティッカー:EIDO)があります。
個人的に気になってるETFですので調べてみました。
iシェアーズ MSCI インドネシア ETF(ティッカー:EIDO)
iシェアーズ MSCI インドネシア ETF(ティッカー:EIDO)は経費率0.62%とコストは高めですが、iシェアーズの単一の新興国に投資するETFとは同じレベルになっています。
銘柄数は80、過去12ヶ月分配金利回りは2.07%です。PERは15.3と適正水準レベルといったところでしょうか。
EIDOの細部を見るため、まず業種別の比率について確認してみました。

金融セクターが4割近くを占めています。新興国なのでどうしても金融セクターの比率が高めになりがちです。
それとやはり人口が2億5千万くらいで需要がありますので、生活必需品セクターの比率が高いですね。
では、おもな構成企業を見てみましょう。

構成上位10社を見てみますと、上位5社の比重が高いことがわかります。ちなみに6番目はユニリーバのインドネシア現地法人です。
金融セクターが目立っていますが、バンク・セントラル・アジアはインドネシア第2位の売上げを誇る財閥配下のインドネシア最大・民営商業銀行、バンク・ラヤット・インドネシアはインドネシアで最も歴史のある国有銀行、バンク・マンディリがアジア通貨危機後に4つの銀行が合併してできたインドネシア最大のメガバンクです。
テレコムニカシ・インドネシアはインドネシアの大手通信事業者で、アストラ・インターナショナルは一番大きい財閥のコングロマリットです。
iシェアーズ MSCI インドネシア ETF(ティッカー:EIDO)のパフォーマンス
では、実際のパフォーマンスはどうなのか?
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)と比較してみました。

過去1年で見ますと、VWOよりも下がっている状況ですね。
先週時点では、10月のパフォーマンスがおもな新興国の中でも中国の次ぐらいに悪いという結果でした。
世界の株価が大幅に下落したので、米国以外の国別のパフォーマンスを確認してみた - 関東在住福岡人のまったり投資日記
10月に入って株価が下落している印象で、日経平均や上海総合指数、台湾あたりもアメリカ市場につられて下落している印象ですね。昨日は米国株、米国債中心に見ていきましたが、10月入ってからプラスなのは金と公益事業セクターのみという状況でした。では、米国外の株価はどうなってるのか?ということで調べてみました。...

EIDOはVWOよりもボラティリティが高いように見えますね。
数年前の資源価格の下落以降はVWOに負けてる状況が多くなっています。
一応年次別でパフォーマンスを見ると悪くはありません(なぜかiシェアーズのHPでは2014年の結果が欠損していますが・・)

地政学、人口増加、成長余地という意味で有望な新興国の1つと考えます。ここ数年VWOより悪いというのはある意味チャンスにもなる可能性があるかなと。
その意味でもインドネシアに関してはウォッチしていきたいですね。


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