レイ・ダリオ率いるブリッジウォーター・アソシエーツ、新興国株の比率を増やし、米国株の比率を下げる
アメリカの中間選挙が終わって相場も落ち着くかと思いましたが、天気でいうと曇りな状況が続いています。
慌てふためく時期ではないとは思いますが、市場サイクル的に下に向かう可能性もあると考えますので、動向をじっくりと観察したいなと。
市場サイクルの動向を確認する上で、個人的にはアメリカの著名投資家のポートフォリオは参考にしていいます。
だいたい1ヶ月半くらい遅れて開示になりますが、1ヶ月半前の状況と現状を照らし合わせると見えてくるものもあります。
2018年9月時点での各投資家のポートフォリオが今週開示されてきていますが、個人的に参考になるかと思うのはレイ・ダリオ率いる世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツですね。
ポートフォリオ内でETFの比率が高く、米国株、米国外先進国株、新興国株を組み合わせていますし、債券や金にも分散しているので、インデックスファンドやETFで投資をしている人にも参考になるかと思います。
レイ・ダリオのポートフォリオは相変わらず新興国株式の比率が高いが、じりじり比率を下げている状況 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
トルコの問題で新興国の株式がにわかに騒がしくなりつつあります。バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(ティッカー:VWO)も先週記事にしたときは年始からマイナス8%ぐらいでしたが、さらに下がって先週末は年始からマイナス11%まで下がりました。...
9月の時点で金利の上昇と小型株が下落を始めてたという、経済が機会のように動いてサイクルが変わりそうな予兆が見られましたが、9月時点のポートフォリオはどうなっていたのか?確認してみました。
ブリッジウォーター・アソシエーツのポートフォリオ組み入れ上位変遷(2018年9月編)
著名な投資家のポートフォリオが確認できるウェブサイトiBillionairで調べてみました。
6月時点の構成上位は以下の状況でした。

新興国株式を減らしつつ、ブラジル株ETFの比率が増加していました。これが9月末はこうなりました。

新興国の単一の国に投資するETFが上位から消えましたが、新興国株式(VWO,IEMG,EEM)は保有株をわずかに増加させてます。とはいえポートフォリオ全体の比率で見るとほぼ増減がない状況ですね。
S&P500 ETF(ティッカー:SPY)は保有株を減らしていますが、新興国株よりもパフォーマンスが良かった影響か、ポートフォリオ内での比率は増えた状況です。
債券ETF、金ETF、米国外先進国株に関しては大きな変動がない状況でした。
ブラジル株ETF(EWZ)や台湾株ETF(EWT)の比率は減少し、個別株ではバフェット同様金融株の比率が増えている
セクター別の比率で見ますと、金融、一般消費財、テクノロジーの比率が高い状況に変わりはありませんでした。目立って減ったのは公益事業ですかね。。

組入れ上位に現れないところでは、Iシェアーズ MSCI 台湾 ETF(ティッカー:EWT)、Iシェアーズ MSCI ブラジル・キャップト ETF(ティッカー:EWZ)を縮小していました。
新興国株式ETFに統一して良いと思いますが、いまだにコストが高いEEMもってるのは不思議です。
個別株を見ると増加、減少していた主な銘柄を見ると以下の通り。まず持ち株が減少していた主な銘柄は以下の通り。
- セルジーン
- エーティー・アンド・ティー
- ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス
- ファイザー
- ブリストル・マイヤーズ
ヘルスケアセクターの企業が多い印象を持ちました。あと、原油価格が最近下がってますが、エクソン・モービル、シェブロンの比率を下げてるのも印象的ですね。
一方で比率が大きく増えていた銘柄は以下の通り。
- ロイヤル・バンク・オブ・カナダ
- トロント・ドミニオン・バンク
- トール・ブラザーズ
- バンク・オブ・ノバ・スコシア
- ゼネラル・エレクトリック
不動産・金融関連が目立ってましたね。ちなみにウォーレン・バフェットも9月末時点で金融関連の銘柄を大きく増やしていました。
あと、ゼネラル・エレクトリックは比率を増加させた中では目立ってました。ただ、10月後半からまた下がって8ドル前後までいってるので、3ヶ月後までに所有しているのか気になるところではあります。
比率が大きく変わっているかと思いましたが、全4半期からは大きく変化なしという状況でした。まだ危機は先という感じには見えますが、10月の株価急落後変更しているのかどうか気になるところです。
レイ・ダリオは2019年が節目になると今年に入ってから発言しているだけに、来年に向けて動向を追いたいと思います。
アンソニー・ロビンズ 三笠書房 2017-10-20


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