日本電産と安川電機の下方修正から、中国の景気の落ち込みが顕在化しつつあるように見える
いま日本と韓国の間で揉めてますが、では中国とどうすべきかというと、市場の大きさもあるわけですし、中国人って結構リアリストなところがある印象。
ですので日本は中国とつかずはなれずの関係がベターかと考えています。
そんな中国ですけど、アメリカと貿易摩擦で揉めております。
ファーウェイの問題も現在進行形でありますが、この貿易摩擦による対立が実体経済に影響が現れてくると、10年ぐらい続いてきた世界経済の動向にも影響がでる可能性があります。
そんな中国の景気で気になる兆候のニュースがちらほら出始めたので、いろいろと調べてみました。
下方修正の日本電産、永守会長が語った米中貿易戦争下の投資戦略 | inside Enterprise | ダイヤモンド・オンライン
モーター大手の日本電産が米中貿易摩擦の影響で業績予想を下方修正した。売り上げが急減する最中、永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は週刊ダイヤモンド編集部のインタビューで何を語っていたのか。詳細をここに再現する。
企業買収を積極的に行う人ですけど、「変化は尋常ではない」「1~3月期は一番悪い数字になると想定して業績予想を作った」と会見で発言しています。
これが日本電産だけであるならば、ちょっと違う可能性があるかと思うのですが、他の産業用ロボットメーカーも下方修正や減益決算を発表してるんですね。
とくに気になるのは北九州地場の企業の中でも有力な安川電機。
ロボット需要減速?安川電機が再び下方修正 | 素材・機械・重電 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
産業用ロボットメーカーで、世界四強の一角・安川電機と、工作機械や産業用ロボットの中堅メーカー・不二越が1月中旬、相次いで下方修正や減益決算を発表した。1月10日に発表された安川電機の2019年2月期第3四半期…
安川電機の売上推移から見えてくるもの
安川電機の年度別の売上が公式に載っていました。

参照元
いかにリーマンショックの破壊力がすごかったかを物語っています。
営業利益率は上昇傾向ですが、2016年にやや落ち込んだのはチャイナショック翌年の影響があるように見えます。
2017年は2016年の落ち込みから回復していますね。
地域別の4半期の売上推移を見てみると、中国の落ち込みは昨年から顕著
ではなぜ業績の見通しを下方修正したのか?3年分の地域別の売上を見てみましょう。
グラフは前年比を示しています。

アメリカと違って欧州と中国は浮き沈みが激しくなっています。
そのうち黄緑の中国を見てみると、2016年落ち込んでいた状況から、2017年は大きく伸びたものの、2018年に入って明らかに前年比で落ち込みが目立ち始めています。
アメリカと欧州と比べても中国市場の落ち込みは大きいもの。これだけ落ち込むと業績を下方修正するのもわかります。
記事中でも書かれてますが、安川の社長が中国市場は横倍ではあると言ってますけど、底を打ったという感じではないですね。
年が明けて中国経済のニュースが増えてきた
むしろ11月頃はあまり見かけなかった、中国の景気の落ち込みの記事を見る機会が増えた印象。
12月から一変して株価が落ち着いた状況ではありますが、米中貿易摩擦の影響は少なくとも中国側ではじわじわ表れてきてるんじゃないかなと。
ファーウェイもリストラをやる的な記事も見かけ始めましたし。落ち込みの幅が大きくなると、日本だろうがアメリカだろうが欧州だろうが影響は小さくないでしょう。
昨年の2月は株価の下落がありましたし、イギリスのEU離脱は数ヶ月内に動きがありそうで不透明な要素は多い。
株価の大きな上昇の確率はあまり高くないと思いますし、仮に上昇しても警戒感は下げないほうがいいんじゃないかと考えます。


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