エナフン流株式投資術から「つなげよう分析」を学ぶ
他の人が投資をしているファンドや銘柄を見ていると、面白そうと思うことは投資をしている人にとってよくあること。
取り入れたいとなると、それは投資をやってる個人の運用方針によるでしょうから、わたしのようにあまりファンドを変えない人間は結局取り入れないということも。
とはいえ歳をとっても他人の考えでいいものは取り入れるという柔軟性は持ち続けたいです。
その一環としてほかの人の投資方法について書かれた本は比較的読んでるほうだと考えます。
日本株にあまり投資をしている状況ではありませんが、久しぶりに日本株について書かれた「普通の人だから勝てる エナフン流株式投資術」に惹かれたので読んでみました。
著者の奥山月仁氏は会社員投資家で、高2から投資を始めて投資歴が30年のベテラン投資家です。「エナフンさんの梨の木」というブログを書いています。
ピーター・リンチに倣って成長株に中長期で投資をして数億円の資産を築いているため、日経マネーあたりの今年の相場展望あたりの対談でも登場します。
個人的には個別株はこういう観点で投資をするといいのかと、普段やらない投資なだけに読んでいて面白かったです。
そんな奥山氏ですが、いくつかのポイントを押さえてアマチュアの個人投資家ならではの投資戦略を構築できれば、プロ相手にも十分に戦えると説いています。
投資初心者でも自分で銘柄選びができるつ・な・げ・よ・う分析
奥山氏は投資の銘柄選びのフレームワークとしてつ・な・げ・よ・う分析を考案して、本の中で紹介しています。
- 強みを知れ→自分ならではの強みを理解する。
- 流れを知れ→複雑な株価の流れを理解する。
- 原理を知れ→株価が決定する原理原則を理解する。
- 弱みを知れ→個人投資家や人間ならではの弱みを理解する。
- ウラを取れ→決算書や会社資料で必ずウラを取る
頭文字をとってつ・な・げ・よ・う分析となります。
この項目だけ見ると簡潔になりますが、1つ1つの項目に1章割いてて中身も濃ゆく、参考になることは多いと思いましたね。
強みを知れという意味では、福岡地場の企業と大学時代にやってた研究の延長で爆上げした企業が日米であっただけに、その点は後悔してる部分はあります。
成長株の長期投資をされてますが、求められる3つの力としては、①鈍感力、②忍耐力、③観察力だそうです。
いまはインデックス中心の方が安全な状況だとは考えるので、いずれは挑戦してみたいなと思います。
会社四季報を読破すること
3カ月に1回、東洋経済から出ている会社四季報を通読するを「強みを知る」で説明されていました。
3カ月に1回出てる分厚い本を読みながら、一つの銘柄について分析を続けていくわけですから、大変やなとは思います。
ただ、ちゃんと読んでいればどういう業種の業績がいいとか、景気がいいときはこの業種がいいとか、景気が変わりそうな要因を見つけれるといったメリットもあるかなと思いました。
奥山氏は相場観が身につくとも言ってますがあながち間違いではないかと。
ただし、四季報でも発表からは時間差がありますので、その点は留意が必要かなと思いました。
貯蓄大作戦に学ぶ種銭をつくることの重要性
最後に運用の前に種銭をつくる必要性も説いていて、投資本としてもまとまってる印象がありました。
結婚した直後に3年ちょっとで2000万貯めたそうですが、方法としては年収300万でも100万貯まる方法を応用して、年間200万で生活するというものでした。
結婚直後の夫婦の年収の合計が800万だったそうですが、きっちり毎年600万円以上貯金できたそうです。節約の手法はスーパーの割引品をかうなど地味な感じでしたが。
2000万貯めた内の600万円を個別株投資に投入して、雪だるま式に金が金を生む好循環にしていったそうです。いまはある程度お金を使うようになったそうです。
投資からお金を増やす場合、まずは貯蓄で種銭をつくるという意識を持つということでしょうね。
貯蓄率を見ると75%ぐらいですから、三菱リーマンさんに近いものがあるかなと思いました。わたしは給料手取り25%、ボーナス9割なのでなかなか遠い道ではあります。
ところどころ投資で儲かるという側面が強すぎる面がありますけど、個別株に投資をするのであるならば、読んでおいて損はない本だと考えます。


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