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関東在住福岡人のまったり投資日記

関東在住の三十路福岡人が海外ETF、インデックスファンド等の投資について語ります
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投資関連本

サブスクリプションから「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデルの全貌を学ぶ

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最近は勉強がてらサブスクリプション関連の書籍を複数読んでいますが、ビジネス形態が変わってきたというのを実感できますし、いま業績のいい米国企業なんかはうまく対応できていたというのがわかります。

同時にサブスクリプション・ビジネスモデルが続くわけでもありませんが、将来さらに新しいビジネスモデルに進化していく過程を考えると理解しておいて損はないのかなと思いました。

その意味でサブスクリプション・ビジネスモデルの解説本となるのが、ティエン・ツォのサブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデルです。


著者のティエン・ツォは2018年4月にニューヨーク証券取引所に上場したZuoraの創業者兼CEOで、セールスフォース・ドットコムの創業期に入社した経験から「サブスクリプション・エコノミー」の到来をいち早く予見していただけに説得力があります。

マネタイズ戦略よりも多くの企業が取り上げられいて、且つ違った視点で読めて面白かったですね。

マネタイズ戦略で注目したい3社の事例 - 関東在住福岡人のまったり投資日記

新規事業のビジネス案の提案を会社でやる順番がまた回ってきてしまいましたので、投資にも一応応用可能じゃないかということで、仕事も兼ねて本を読んでおります。...


個人的に印象に残った点をまとめますと以下の3点ですね。

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製品中心から顧客中心へ、所有から利用へ


アドビ、ネットフリックス、コマツ、フェンダー、ニューヨークタイムズなどの各業界の世界の最先端事例を詳しく紹介しています。

その中で感じたのは製品から顧客、所有から利用にビジネスモデルが変わり始めたということですね。

製品の都合で全てが決められ、全てが完全に直線的に配置されていた時代もあったわけで、市場シェアを確保した大企業は、価格を上げ始め、製品の差別化によって儲けを得るという形でした。

逆に考えると、製品中心というのは都合のよい顧客戦略であって、顧客を理解した戦略ではなかった。

ところが情報が増えて、顧客も比較や他者評価の情報を得ることができるようになったため、選別可能になったんですね。

だからこそ、顧客と長期にわたって継続する関係を結ぶことへと変わっています。

例えば車だと使いたい時に使えれば、車検とかガソリンとかその他もろもろわざわざ所有しなくてもいいという考えになりますし。

わたしの趣味的なコンテンツでいうと、DAZNとJSPORTSの関係ですかね。たとえば、プロ野球なり海外サッカーなりメジャーリーグの中継は重複しています。

よりコンテンツ豊富で安価に見ようとすれば、チャンネル数が多いDAZNとなるのは必定かと(画質にこだわりがなければ)。

逆にいうとJSPORTSがグッズのCMがやたら流れるのは収益考えるとみてるファン層を意識していて正しいと思いますし、Foot!のようなDAZNにない良質なコンテンツは武器となるでしょうね。

日本でもいかに顧客と直接エンゲージメントを高めながらサブスクライバーとして継続的に維持できるかが重要になりますので、「共創」がキーになるかと。

電子マネーの商圏争いや自動車関連を見ると企業同士で組む動きも広がるでしょうね。

サブスクリプション・エコノミーで成功するためのマーケティング、営業、ファイナンス、組織の考え方


第2部は、サブスクリプションのビジネスモデル適用させるための考え方、手順などについて書かれてました。

サブスクリプション・モデルで高い成長を維持するには複数の成長戦略を用意することが必要ということで、以下の8つの戦略を提案しています。

  • 最初の顧客グループを獲得する。
  • 解約率を引き下げる。
  • 営業チームを拡大する。
  • アップセルとクロスセルで顧客価値を高める。
  • 新しいセグメントに参入する。
  • 海外展開を図る。
  • 買収によって最大限の成長機会をつかむ。
  • プライシングとパッケージングを最適化する。

仮にモデルを適用した企業に投資しようとすれば、上記8つの観点で見る必要があるかなと思いました。

また営業やITやファイナンスと言った観点の記載が多く書かれてましたが、企業が成長するための方法も以下のように変わってきます。

  • 古い世界:販売数を増やす。値段を上げる。コストを引き下げる。
  • 今日の世界:より多くの顧客を獲得する。顧客価値(顧客単価)を高める。顧客をできる限り長くつなぎとめる。

古い世界のコモディティ化したビジネスだと疲弊していくのは日本企業みても明らかですから、アメリカだけでなく日本でもサブスクリプション型が増えてくんでしょうね。

とはいえここまでサブスクリプションのビジネスモデルが広がった状況をみると、さらにその次のビジネスモデルは何になるかというもは気になりました。

顧客とのつながりが強くなる分、なにかしらのトラブルが起こった時の悪評もかつてないほど速く拡散される世の中ですし。

興味深いサブスクリプション・エコノミー・インデックス


最後に興味を持ったのは、付録に載っていたサブスクリプション・エコノミー・インデックスですね。

Zuoraが持つ顧客データ5年分をインデックス化した指数です、北米、ヨーロッパ、アジアにおける何百ものサブスクリプション企業が対象のようです。

サブスクリプション・ベースの企業は、S&P500企業の8倍、米国の小売売上の5倍のスピードで成長しているということですが、成長率のグラフにすると違いが一目瞭然。

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グラフを見ますと一時期のGAFAと似たような予感もするような・・

ここまで過熱気味に株価が上昇してるのを見ると、バブルにつながりかねないリスクもあるかなと思います。

ただ、ビジネスの変化の潮流をつかんでいる企業ですから、インデックスに含まれる企業には今後も成長の続く企業はあるでしょうね。

ビジネスの形が変わってきていること、そしてサブスクリプション・ビジネスはどういったものかを理解する上で良い本だと考えます。

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