中東情勢の雲行きが怪しい中、エネルギーの人類史を読んだ
イランとアメリカが揉めていて中東情勢にきな臭さが漂っておりますが、じゃあ原油価格どうなってんのか?ということでWTI先物に連動するETFで見てみたところ以下の通り。
高値から遠いという感じですし、4~5年前にかけての急落の後遺症が残ってる状態です。
こんな原油価格の推移ですから、石油資源に頼った独裁政権のベネズエラの政情が不安になるのもわかる気がします。
ちょうどエネルギー関連について調べたいと思っていたときにエネルギーの人類史の上下巻を読みました。
2017年にビル・ゲイツが推奨した5冊に入った本ですし、歴史を知ることができるのならばいい本かなというスタンスでした。
読んでみたらジュールやワットの単位が大量に出てくる本でしたが、イノベーション観点で見ているので結構斬新な見方だなと思います。
エネルギーのイノベーションもまた急速に進んでいる
農耕の開始から、帆船、飛行機、電車、自動化などへと発展していく過程をエネルギーの観点から考察していますが、やはり直近の100~200年で急速に発展したという印象ですね。
なのでサピエンス全史のような考察があるわけではありませんが、斬新な視点だと思います。
情報技術の革新ほどのスピードではないでしょう。
ただ、これから将来に向けてエネルギーを熱、光、運動へと交換する方法でのイノベーションが、文化的、経済的進展の原動力になっていくんじゃないかという印象を持ちました。
いかに効率的にエネルギーを活用できるか
エネルギーのイノベーションの過程を見ていくと、結局はいかに効率的に作業するか、いかに効率的にエネルギーを活用できるかというところに行き着くんですね。
それに気づいた国から発展して行ってるのはイギリスと蒸気機関の頃から変わっていないかと。
この歴史から見ると、日本も省エネ技術が進化しているとはいえやらなきゃいけないこと、きめなきゃいけないことは多いんじゃ無いかと考えます。
結局太陽光や地熱も万能では無いわけですが、中東で何かあったときに原油が輸入できないとなる可能性を想定して対策はいまから練っていくべきでしょう。
それこそポートフォリオ的にエネルギー源を考えるべきですし、去年の北海道の停電見たら原発を100%排除もどうかと考えます。
年金でもで兵器買う金で年期回せと戯れ言がたまに出ますけど、国がなければ年金制度は成り立たないわけで。
同様にエネルギーがないと国や生活も成り立たないわけですから、現実に沿った案を考えていく必要があるんじゃないですかね。
そういう考えに至るきっかけとなる本だと思います。


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