ETFを運用する会社には経済的な堀がある?マーケット・ベクトル・モーニングスター・ワイド・モートETF(MOAT)定点観測
侵入できない「堀」で守られた経済上の城である「経済的な堀(economic moat)」という言葉はウォーレン・バフェットだけでなく、長期投資思考の人が使う言葉の1つといえるでしょう。
とくに長期投資を志向する人にとっては「千年投資の公理」なんかにもありますけど、優良企業というのは意識している人は多いかと。
そんな侵入できない「堀」で守られた経済上の城である「経済的な堀(economic moat)」を持つ企業に投資できるETFがあればいいのにという願望を叶えたのが、「マーケット・ベクトル・モーニングスター・ワイド・モートETF(ティッカー:MOAT)」です。
経済的な堀を持つ企業に投資をするのですが、堀を持っているはずなのに投資先を大規模入れ替えを行ったりする面もあります
ヘルスケアセクターに経済的な堀がある?マーケット・ベクトル・モーニングスター・ワイド・モートETF(MOAT)定点観測 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
投資をする上で、侵入できない「堀」で守られた経済上の城である「経済的な堀(economic moat)」という言葉がぴったりな企業に投資したいというのは常に考えてる人も多いでしょう。対象が国内企業であろうと海外企業であろうと。 ...
経費率も0.48%とお高めではありますが、投資している銘柄はある程度参考はなるかと考えます。
銘柄入れ替えがダイナミックですので、昨年からどこが変わったのか確認してみました。
マーケット・ベクトル・モーニングスター・ワイド・モートETF(MOAT)は情報技術セクターの比率が上がり、ヘルスケアセクターの比率が減少した
まずセクター別の比率を見ていきましょう。

昨年3分の1を占めていたヘルスケアセクターが半減近く減少。一方で、情報技術セクターは倍増して2割を超える比率になっています。
昨年はセクター再編途中でしたが、コミュニケーションサービスセクターも1割近くの比率を占めています。
昨年からの傾向を見て、情報技術、ヘルスケア、生活必需品、金融で7割ですからこれらの業種に経済的な堀を持ってる企業が多いということでしょうかね。
マーケット・ベクトル・モーニングスター・ワイド・モートETF(MOAT)構成企業 ETF運用会社が3社も組み入れ
次に構成企業を見てみましょう。
一昨年25銘柄→昨年46銘柄→現状52銘柄と着実に増えています。

ポートフォリオは比較的均等に配分されていますが、フェイスブックなどが目立つ一方で割と知らない企業も組み込まれています。
Amazonやディズニー、ウェルズファーゴから、ギリアド、バイオジェン、アムジェン、ブリストルマイヤーズのヘルスケアの企業は割と長期で保有していますが、昨年からスターバックスやGE、ペプシあたりはポートフォリオから外れていて相変わらず入れ替わりが激しいです。
ちなみに昨年なかった主な企業を抽出すると以下の通り。
Google、ブラックロック、エマーソンエレクトリック、ファイスブック、ジェネラル・ダイナミクス、フェイスブック、
ハーレーダビットソン、インテル、ケロッグ、ナイキ、レイセオン、
ステートストリート、Tロウズ、ユナイテッドヘルス
ステートストリートとブラックロックが加わって、既に昨年から加わっているチャールズ・シュワヴ含めてETFを運用している会社が揃っています。
この事業の将来性は評価高いんでしょうね。
MOATは相変わらず長期で見るとVTIを凌駕するパフォーマンス
S&P500との各期間でのパフォーマンスを比較すると以下の通りで、ほぼS&P500に買っています。

では、他のETFと比較するとどうなのか?比較対象として米国株全般のバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(ティッカーVTI:ピンク)、バンガード・米国連続増配株式ETF(ティッカーVIG:青)、MOAT同様銘柄数絞っているiシェアーズ米国高配当株(ティッカーHDV:緑)と比較してみました。

過去1年ではVTIには勝っているものの、HDVやVIGに負けているという結果になりました。
とはいえこれが設定来とか期間を延ばすと、VTIやVIG、HDVに対してかなりの期間で上回ってるんですよね。

やはり経済的な堀を持つ企業は強いとも言えますし、銘柄入れ替え頻繁でもここまで勝てるのですから、売買を頻繁に行う人にとっては参考になる手法を取り入れてるんでしょうね。
コスト面ではちょっとお高めな感じではありますが、サテライトや米国株に個別投資する場合に参考にできると思います。


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