1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法で一番重要なのはお金の5つのレイヤー
イギリスの経済学者ケインズは1930年の講演で、「2030年には人々の労働時間は週15時間になる」と予測して、90年が経過しました。
働く時間が減ると余暇が重要になるという話を当時行っていたのは、働き方改革が進むご時世に驚きです。
その考えから派生してベーシックインカムと絡めた話に持っていた「隷属なき道」などが出版されましたけど、フィンランドなどの実験を見ておりますとやや実現性が後退した印象があります。
隷属なき道 AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働
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ルトガー・ブレグマン/野中 香方子 文藝春秋 2017年05月25日
ならば仕事のストレスを減らして少しでもおだやかに暮らせるといいなという方向へ徐々に行きたいと考えています。
その方針にぴったりな「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を見つけたので読みました。
著者は山口揚平氏で「新しいお金の教科書」など投資やお金に関する著書多数です。
21世紀は資本主義→時間主義→記帳主義→信用主義?新しいお金の教科書を読んで - 関東在住福岡人のまったり投資日記
年明け早々にPCを購入したりしたのと、年始早々仮想通貨でフラグを立てる人がいてその後にコインチェックの事象が発生したりとお金の価値などについて考えさせられることが複数ありました。...
個人的には20代の人ほど読んでおいて損はないと考えますが、一方で考えることを重視する方なので解がなく抽象的すぎる面もあるように思えました。
ただ、個人的にこれはと思ったのが「お金の5つのレイヤー」「2020年前後の変化のまとめ」という2つの図です。
お金の5つのレイヤー
お金は5つのレイヤーで構成されているという山口氏の考えを現したのが以下の図になります。

この図を20代から意識していればまた生き方も違ったかなと思います。
同時に、これからの時代45歳でリストラはさらに激しくなるでしょうし、求められる専門性は知識・技術ともにわたしが入社した頃よりもハイレベルになっています。
それを考えると「好きなことを仕事にする」というのは時間を割いて価値を上げてという下からボトムアップしていくという意味で時代にあってるんじゃないかと。
実際わたしはそうじゃないですけど、転職的に働いてる人ほど優秀な人はいないです。わたしは仕事が趣味でない人間なので、その人たちとの関係を保ち、いかにうまくやっていくかが鍵となるでしょう。この図でも親和性が価値のところででてきますし。
山口氏は「素直さ」の重要性を本の中で説いてましたけど、確かにこれから重要になる要素ではないかと考えます。
あと健康にもお金を回してる図は、5月から6月にかけての激務で体調は悪化せずに堪えましたけど、自律神経的なものはまちがいなくおかしくなったので個人的にも考えるところがあります。
歯科とかにお金は30代の割にかけているほうですが、他の健康関連にもお金をかけたいなと。
5つのレイヤーは6つにしてもいいかもしれない
図の中で投資という項目も載ってますし、株式投資=寄付という意味に置き換え可能な面もあるので、信用に含まれる可能性もあるかと思います。
ただ、個人的にはこの図ならばこの5層とは別になるかもしれないけど、資産運用への投資というものもお金から矢印を引っ張ってもいいかなと思いますね。
ベーシックインカムの議論がやや止まった状況になりつつあるだけに、高齢化が進む日本で年金云々の話は避けられないかと。
ならば、投資を通じて社会に還元してお金を回すということで、信用が下がるということはないでしょうし、貨幣の価値が下がる可能性があったとしても悪くないことではないかと考えました。
2020年前後の変化のまとめ
最後にピックアップしたいのは2020年前後の変化のまとめの図ですね。

2020年までモノからコトへの推移はうまく表現されてると思いますね。
この中でとくに2021年以降独身が増えていく傾向は明らかなので、所属の人権化(孤独の消滅)とか、自己の理念の拡張とかそういう面が重視されていくのは間違いないかと。
ある意味既存の大企業の消費者ターゲットとしても、意識しないといけない領域じゃないでしょうか。
第2章の一部や信用経済の一部に関しては疑問もありますけど、お金とか価値とかそういうのを考え直すのにいい機会になる一冊だと思います。


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