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関東在住福岡人のまったり投資日記

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投資関連本

今だからこそ読み直すことをオススメしたい新訳バブルの歴史

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香港の騒動が多少なりともいい方向に転がりそうになったのを受けて株価が2日くらい回復傾向です。

ただ、8月の動きを見ておりますと何か雲行きの怪しさを感じますし、香港も要望は5項目あった内の1項目が解決したに過ぎず、問題の解決に至るのか不透明です。

相場が不透明だなと思うところがあるので、昨年出た「バブルの歴史」を読みました。


著者のエドワード・チャンセラーはフィナンシャルタイムスやエコノミストを中心に執筆していて、この本は1999年に発行されたものです。

日本でも2000年に出版されたのですけど、邦訳が長らく絶版になっていたので、昨年新たに刊行したものです。

1999年ですのでITバブルの真っ最中に書かれた本ですが、著者は投機に対して否定的で、その後ITバブルがはじけたのを見ると、この本の内容は正しかったといえるでしょう。

読み終えた感想は相場が10年上がり続けた今だからこそ欲におぼれてリスクを取りすぎるとどうなるかの反面教師となる内容で、この本の内容を忘れるべきではないなと。

同時にこの本の副題として最後に来たものは悪魔の餌食とありますけど、アイザック・ニュートンの「人の狂気は測れない」の方が副題に向いてるのではないかと思います。

個人的に思うところを整理してみました。

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ITバブルやリーマンショックの状況も追記してほしいレベル


基本的には以下の9章で1章毎に事例を見ていってますが、8章は世界恐慌後投機レベルの投資がアメリカではなかなかなく、クオンタムファンドなどが登場する1980年代まで割と長いという印象を持ちます。

  • オランダのチューリップバブル
  • 1690年代のイギリス
  • イギリスの南海バブル
  • 1820年代のイギリスの新興市場(南米市場)ブーム
  • 1845年のイギリスの鉄道ブーム
  • 1865年~1893年のアメリカの金メッキ時代(金ぴか時代)
  • 1929年の世界恐慌
  • プレストンウッズ体制から1980年代にかけてのアメリカ
  • 1980年代の日本のバブル経済

投機対象の内部にいた人と金に踊らされて後から入ってきた一般人の記述が多く、各章インサイダー絡みが必ず絡んでいるのが特徴です。

この内容ならばITバブルとリーマンショック、欧州危機あたりまで書かれた続編があればなと思えてくるレベルです。

オランダ、イギリス、アメリカ、日本と覇権を握った国だからこそバブルは起きるとなると、中国は危ないかも


特徴としてオランダのチューリップバブルから日本のバブルまで経済的に覇権を握ったり勢いがあった国で起きてるのが特徴だと思います。

オランダはスペインから独立後のことですし、その後覇権を獲ったイギリスで起きてます(鉄道は技術革新もありますが)

そして19世紀後半から勢いのあったアメリカは第1次世界大戦後覇権国家となり世界大恐慌が起きた。

日本も欧米が1970年代から景気が後退気味の時に経済で大きくなった後にバブルなわけです。

バブルの事例は国王、大統領、首相などの要人が絡んでいたのと、政策的に規制に失敗したのが起因なのがよくわかります。

この本を読むといまの中国は日本が1990年代に陥った事例を研究したからこそ、為替操作を行っているのでしょう(日本のバブルはプラザ合意が起因の1つ)。

しかし、仮に中央銀行なり政権が金融政策なり財政政策の舵取りを失敗した場合、投機する人間をコントロールできなかったのが過去の歴史と考えますと、米中貿易摩擦は35年くらい前の韻を踏んでるようにしか思えず、中国初の技術革新が増えてきた、これからは中国の時代!となったときが一番危ないのではないかと思いました。

世界大恐慌前も日本のバブル崩壊もその前後で欧州の景気がよくなかったのを見ますと、今の状況って結構怖い印象を持ちます。

バブルが起きてもリスクテイクに対する寛容性は持つようにしたい


バブルで投機に興じた人を中心に描かれていますが、イギリスの鉄道バブルのおかげで国内の鉄道網が発展したのは否めませんし、本が出版された後起きたITバブルがあったからこそ、淘汰の中から生き残ったAmazonやアップル、マイクロソフトがあるわけです。

バブルの罪に焦点を当てていますが、功もあるというのは忘れないようにしないといけないでしょう。

世界大経後のアメリカやバブル崩壊後の日本はまさに経営行動や投資行動でのリスクテイクに対する寛容性が失われていて、長尾氏も書いてますが、客観的な安全ではなく主観的な安心を優先して不合理な投資から抜け出せないのが失われた20年だったんじゃないかと。

未来をよりよいものに変えるために、いたずらにゼロリスクというのは違うので、教訓を活かしつつも、リスクは取るという姿勢が重要だと考えます。

人の狂気は測れない点から借金をして投資をするのは自分には無理


この本全般で投機に狂じた人物が多く出てきて、その多くがインサイダー取引と借金をして投資をしています。

世界大恐慌までは、ジェシー・リバモアのように破産して自殺という事例が多いです。

不動産なり太陽光なりレバレッジなりは否定はしませんが、欲に目がくらんで借金をして投資を続けていくとどうなるかをこの本読んで理解したら借金して投資しません。

設けてる、収入増えたを自慢してイキる人間が増えたときは要警戒でしょうね。

あと要警戒はリーマンショック前のFXやビットコインでもあてはまるのですが、投資をしている女性がテレビなりに出てきたら危険かなと。9章中、女性も投資の話をするようになったは靴磨きの少年並みに危険なフラグの印象です。

結局人間は楽をしても受けたいからこそ振り込め詐欺がなくならないわけで、ほったらかし投資とか楽して投資とか寝たまま投資とかのフレーズが広がった時も危険な面もあるんじゃないかと思いました。

世の中そんなに甘くないからこそ、投資に対してはどうせ暴落はいつか起きるのだから、ほどほどのリスク、ほどほどのリターンを求めるスタンスぐらいが長期で続けれていいのではないかと考えます。

20年前の本だから今とは違うではなく、投資に対してリスクを取りすぎていないかを見直すす上でも、お勧めしたい一冊です。

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