亡くなった親や子供を模したチャットボットは今後増えるか?
一時期ほど話題になる機会は減ってると思いますが、音声AIに関してはこれから発展する技術だと考えます。
その現状を把握するために「アレクサ vs シリ」を読みました。
その中で、個人的に1章ものすごく印象に残ったのが11章に書かれていた内容です。
著者のジェイムズ・ブラホス氏は音声AIの記事や識者のインタビューを経験していたため、父親がステージ4の癌と宣告されて、亡くなるまでに声を記録していきチャットボット(ダッドボット)を作成していく実録が書かれていました。
個人的にこれを読んでいて思うところがありましたね。
亡くなった親や子供の声を残すこと
幸い親はまだ60台で健康ではありますが、今後10年となると認知症リスクも上がってくるため、それを考えるとわたしはこの商品が欲しいと感じました。
わたしの祖母の1人は亡くなってから20年以上経っていますが、祖父の最後が認知症に近い状態だったのを見ますと、もっと祖母が長く生きてれば、祖父は長く生きたのじゃないかと思うところがあります。
それは子供が亡くなった場合にも有効ですし、応用することも可能かと考えます。
もちろんチャットボットが万能ではないものの、ある程度人を失った悲しみを埋めることは可能じゃないかと。
ちなみにダッドボットを講評した後突くって欲しいという要望がかなり来たとのこと。
AIとボイス・インターフェイスが我々の生活をどこまで変え得るか、ということの一例として確かに近未来には実現可能なものであることを感じる事例です。
一部の企業は商業化を模索している
公表後、著者が取材や調査をしたところ、一部の企業がすでにその商業化を模索しているそうです。
さらに人工知能研究の世界的権威のレイ・カーツワイルとダッドボットに関して話をしたところ、カーツワイルは以下のように言ったそうです。
- 個人の情報を保存してインタラクティブに利用できるする事業は、今後必ず普及する。
- 過去の偉人と会話できるようになる。
- 自分の父親と会話したいと現在手に入る最善の対話型AIを使ってダッドボットを作る意向。
カーツワイルは自分の父親と同じ人格を保有するAIを作成し「再会」することを目指しているそうです。
ボットの制度や発言内容が逸脱しないかの問題はありますけど、5年ぐらい経ったときにはかなり制度の高い対話型AIができるのかもしれません。
あと祖父母以前の代も声はなくても文章が残されていれば特徴がつかめるので、過去の偉人という応用パターンもあるでしょうね。
しかし、しゃべるAI的な人間型PCの登場した20年前のちょびっツの世界観もあと10年ぐらいで訪れるのかもしれません。
むしろAIに声を搭載するならば俳優、アイドル、声優の声つけた商品もかなり需要がありそうな気がします。


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