国内のサブスク型ビデオ・オンデマンド(SVOD)のシェアから見えてくるもの
ラグビーのワールドカップが開幕したのですが、わたしはJSPORTSとBS1見れる環境なので、日本対ロシアはJSPORTSの方で見ました。
Jリーグとプレミアリーグの放映権がDAZNに取られた形になっていて、JSPORTSオンデマンドをやっているものの、ラグビーW杯に賭けてる感が強いなぁと最近中継中のCM見ても思うのです。
個人的な疑問として前から思ってたのは、DAZNやNetflix、Amazonプライムビデオなどのサブスク型ビデオ・オンデマンド(SVOD)の日本国内のシェアってどうなってんのかな?と。
わたしがやってるアンケートサイトでもたまにアンケートで聞かれることがありますし。
そしたら、ちょうどサブスクリプション関連の書籍を読んでいたら、わたしが探していたデータが載っていました。
市場が2017年から2018年で17%伸びて1700億円規模の市場となっているのですが、そのシェアを見るとAmazonプライム・ビデオやNetflixのシェアは思ったよりも小さく、乱立している状況なのが見えてきました。
日本国内のSVODサービス事業者別市場シェア(2017年、2018年)
2017年と2018年の国内SVODサービス事業者別市場シェアが以下の通りです。

これだけ見るとよくわからないけど、dアニメストアとdTVがドコモ、アニメ放題がソフトバンク、ビデオパスがauと携帯3社絡みでそれなりのシェアを持っていることがわかります。
あと、TSUTYAやゲオも数%シェアもってます。
ただ、これらの会社のシェアは2017年から2018年の推移見ると減少しています。
この間大きく延ばしているのがDAZNとNetflixで2%近くの伸び。Amazonプライム・ビデオも伸びつつあります。
DAZNに関してはスポーツコンテンツの需要の高さがありますし、Jリーグ、プロ野球、F1、CL/EL、プレミアリーグあたりをつかんでます。
とくにJSPORTSあたりのJリーグ中継の実況アナや解説をそのままスライドさせて中継していて、映像はともかく中継としてコアなファンは見続ける仕組みを作ったのはすごいなと。
逆にスカパーや地上波のスポーツ中継は今後じわじわとダメージを負って行くことになるでしょう。
で、結局シェア確保にはスポーツ以外のアニメや映画、ドラマなどもコンテンツが必要というのが明白で、NetflixとAmazonは非公開ですがそれ以外のサービス見てもシェアはコンテンツ数が反映されたものです。

dTVやU-NEXTがこんなにシェアもってるのか?と思いましたけど、コンテンツ数を見れば妥当なのかなと思いました。
Amazonプライム・ビデオはスポーツ中継に力をいれる?
Amazonプライム・ビデオの基本戦略としてはフィフティー・フィフティーという形で、興行収入や視聴率から予測して多くの人が観たいものに50%投資して、残りの50%に従来無かったようなコンテンツの制作に投資をします。
これはNetflixも比率が異なる可能性がありますけど、基本的に近い戦略かと。
Amazonの場合、原作などの関連グッズも絡めて売ることが可能ですので、相乗効果は大きいでしょうね。
そんなプライム・ビデオはNFLの放映権料を獲得しています。さらにMLBやNBAとネット配信の交渉もしているようです。
Amazonの国別のシェアを見ると、アメリカの次はイギリス、ドイツ、日本といった地域。これらの地域のスポーツというとサッカーとなるわけで、いずれサッカーの放映権にも絡んでくる可能性は十分にあるんじゃないでしょうか?
ここまで見てきてそれでもシェアをある程度持ってる国内勢はどうすればいいかというと、テレビのコンテンツとの連携となるわけですが、工夫をするとすればテレビでもローカル放送局との連携かと。
中部関西北部九州地区あたりで芸能事務所絡みの縛りがゆるいので最近ローカル番組なのにこんな人が?的な番組も増えてますので、それをオリジナルコンテンツ的な形で持って行く仕組みはいいんじゃないかと考えますが。
ただ、テレ朝の金曜19時台のアニメを土曜夕方に左遷したりするの見ると、テレビは将来の投資をせず自分で自分の首を絞めてる状況で、いずれローカル局の経営が傾く状況が起きるとなるとますますSVODへと人々は移行していくでしょうね。


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