10月に株価の暴落は多いのか?過去の事例を調べると確かにアメリカ発は多い
10月になって株価が軟調気味ではありますが、10月は株価が暴落することが多いという記事を見かけました。
確かに世界恐慌、ブラックマンデー、リーマンブラザーズ破綻は10月ではあります。
ただし、セールインメイの格言は「Sell in May, and go away. Don’t come back until St Leger day.」とあります。
競馬の大レースが行われるセント・レジャー・デイは9月2週目とか中旬ぐらいですから、だったらなぜ10月の格言はないのか?と不思議に思えてきます。
ちょうどバブルの歴史を読んで記事を書いた直後ですので、暴落が起きた時期についてどうなのかなと。
今だからこそ読み直すことをオススメしたい新訳バブルの歴史 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
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主なバブルや暴落事象を10月に該当するか否か整理してみたが、確かに多い
10月に該当する出来事
wikipediaで株式市場の出来事てきなところで書かれていた中から10月のものを引っ張ってきましたが、アメリカ発は多い印象を持ちました。
1907年 1907年恐慌10月に発生した金融恐慌
1929年 ウォール街大暴落(暗黒の木曜日)10月
1973年 第1次オイルショック→10月
1987年 ブラックマンデー→10月
1997年 アジア通貨危機→10月に世界同時株安。
1998年 LTCMショック→10月
2008年 リーマンショック→リーマンブラザーズ破綻10月
2009年 ギリシャショック、ギリシャの財政赤字の隠匿が判明→10月
ただし、アジア通貨危機は10月に世界同時株安になってるのですけど、火元のタイで始まったのは7月ですし、同年日本で起きた山一証券の破綻は11月。
リーマンショックも同様で予兆となったパリバ・ショックは2007年の8月に起きていてるので、その前から問題が拡大しつつあったという事象も多いです。
10月に該当しない主な出来事
- 1637年 チューリップバブル(2月)
- 1720年 南海泡沫事件 6月最高値、8月沈静化
- 1944年 ブレトン・ウッズ協定(7月)
- 1971年 ニクソンショック(8月)
- 2000年 ITバブル 2000年3月に最高値→2001年9.11でさらに株価は下落
- 2018年 仮想通貨(1月)
古典的なオランダのチューリップバブルやイギリスの南海バブルは例外でした。
ITバブルに関しては最高値のタイミングと追い打ちをかけた9.11の時期はずれています。
10月のニューヨークダウの上昇確率は平均より高い
では、アメリカ発が多い中で、ニューヨークダウの株価の変動はどうなのか?
1914年1月からのデータが以下の通り。

参考:NYダウの月別の上昇確率と平均騰落率
10月の上昇確率は70%超えている4月と11月には及びませんが、月平均で見るといい方に部類されます。
さらに月別の平均騰落率を見ても10月は3番目で悪くありません。
グラフを見ると10月~12月の上昇確率が高めの傾向で、平均騰落率も夏場の酷い時期と比べて良好です。
個人的にこれまで8年運用してきた中でも10月から12月は上昇することが多い印象です。去年の12月みたいな例外もあるとはいえ、基本的に年末にかけて株価が上昇する傾向はあるかと。
とはいえ現状株式のボラティリティは2017年の適温状態からは明らかに上昇していますので、比較的平穏な為替も変動が激しくなると大きな調整も起こりえるでしょう。
どうしても上昇が続くと欲望も膨らんでいくものではありますが、脚元のリスクが大きくなりすぎていないか見つめ直す時期でもあるかなと考えます。


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