台風19号で感じる公共事業の重要性。財政政策の一環としても効果はある?
わたしが大学生ぐらいの頃、ワイドショーなりニュースなりで公共事業ってものすごく叩かれていたと思います。
実際、民主党政権の公約の1つで「コンクリートから人へ」というものもありましたし、「脱ダム宣言」とかいうのもありました。
ところが東日本大震災をきっかけに公共事業不要論はほぼ見かけなくなった印象です。
そして今回の台風19号ですが、スーパー堤防やらダムの公共事業的なものを反対していた人間はどう思うのか?と思えて仕方ないですね。
少なくとも話題になった八ッ場ダムは今回貢献しましたし、土地を提供してくれた住民も賞賛されるべきでしょう。
人を守るためのコンクリートですので、当時公共事業を無駄と煽っていたマスコミ含めていまどう考えてるのかを検証していくことは必要のようじゃないでしょうか?
で、その公共事業ですが、金融緩和が効かない追われる国(欧州や日本)は財政政策が必要だとリチャード・クー氏も提唱していて、バランスシート不況(「貸し手は居ても借り手が居ない」「借り手も貸し手も居ない」状況)の状況では、公共事業も有効な策の1つになる可能性があるのでは?と思うんですよね。
リチャード・クー氏が提唱するバランスシート不況に対する対策
リチャード・クー氏が提唱するバランスシート不況に対する対策は以下のものが上げられていました。
「追われる国」の経済学から見えてくる、先進国で金融緩和が効かない理由 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
参議院選挙の投票用紙が届いて、各党の政策とかもポスターに載ってたりしますけど、参議院選挙だからなのか知りませんがかなり非現実的なもの多いような印象があるんですよね。...
・自己ファイナンスが可能な財政刺激策を発動
・減税や規制緩和
・最先端技術の開発のために財政資金を振り向ける
・有望なインフラ・プロジェクトへの公共事業
・貿易不均衡を是正する機能が失われた状況下では、為替レートや資本移動を是正する手段を持つ必要がある
一番下の政策はユーロ圏は厳しいでしょうけど、逆に日本は持ってるので、それ以外の4点で一番否定する人が多そうな公共事業も策になるかと。
もちろん有望なというのがついてるようによくわかんない箱物はわたしも反対です。
ただし、治水とか老朽化した道路を中心としたインフラの補修って、これから必要になるかと。
台風15号の千葉の状況もインフラの老朽化とか、震災の時に東電を叩きまくったツケが出たのも要因だと思います。
地方の過疎化が進む中で対象は絞る必要があるでしょうけど、例えば周辺自治体含めて10万規模の場合、公共事業としてやるのは悪くないと思うんですけどね。
これは5月に北海道の静内のビッグレッドファーム行ったときも思ったんですけど、鉄道が収益にならんで廃線状態なら道路を整備って方向になるのを実感しましたし。
スマートシティとかの構想を進めるとかもっと数十年先を見越して都市計画をたてるいい機会かと。
神田川なんか、太田道灌が最初にやってますし、徳川家康は利根川東遷事業事業をやってます。古来より治水こそが政治の重要事項でした。
地震対策にしろ治水にしろ、目先の人気取りに走らずもっと長期的な視野で行っていく必要があるんじゃないでしょうか?


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