レイ・ダリオ率いる世界最大のヘッジファンド、新興国株を減らし米国株(S&P500)を増やす。
4半期に1度のアメリカの著名ヘッジファンドが証券当局へ提出した資料が公表され始めました。
個人的に確認しているのは、海外ETF中心に投資するレイ・ダリオ率いる世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツです。
その投資手法は海外ETFが中心のポートフォリオで、リスクを考慮したポートフォリオですので、インデックス投資をする人でも参考になる面は多いかと思います。
2019年の6月時点のポートフォリオでは新興国株式の比率を3割以上減らし金(GLD)を状況でしたが、3ヶ月経過してどう変わったのか?
レイ・ダリオ率いるブリッジウォーター・アソシエーツ、新興国株の比率を3割以上減らし金(GLD)を増やす。 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
4半期に1度のアメリカの著名ヘッジファンドが証券当局へ提出した資料が公表され始めました。個人的に確認しているのは、海外ETF中心に投資するレイ・ダリオ率いる世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツです。...
ブリッジウォーター・アソシエーツのポートフォリオ組み入れ上位変遷(2019年9月編)
著名な投資家のポートフォリオが確認できるウェブサイトiBillionairで調べてみました。
6月時点の構成上位は以下の状況でした。

S&P500 ETFがSPY+IVVで20.7%、新興国株式のETF(VWO+EEM+IEMG)が合計で34%程度と新興国株式の比率が3月と比べて2/3に減ってしまいました。
これが9月になると・・

S&P500 ETFがSPY+IVVで24.15%、新興国株式のETF(VWO+EEM+IEMG)が合計で25.25%と新興国株式の3本のETFの合計が3割を切ってきました。
ただ、新興国株式を一概に減らしているという訳ではなく、アメリカ以外の単一国へ投資するETFの中で一番比率が高い、iシェアーズ MSCI ブラジル・キャップト ETF(ティッカー:EWZ)は4%を超えるレベルになっています。
他だと韓国は減少してますが、インドと台湾は増えていました。
金ETFも買いましておらず、債券関連のETFも軒並み保有株数が減少しているのですけど、米国外先進国の比率は増えていました。
新興国株式もそうですが、米国外先進国もiシェアーズのIEFAとEFA、バンガードのVEAの3本に投資しています。
米国株もiシェアーズ(IVV)とSPDRの(SPY)に投資してますので、これはなにか意図があるんでしょうかね?
傾向的には新興国株式ETF3本は半年で半分以下の比率に減らされた一方で、米国と米国外先進国の比率は増やしているのが顕著な3ヶ月といえそうです。
セクター別比率と個別株
組入れ上位はETFで占められていますが、ブリッジウォーターは個別株もポートフォリオに組入れています。
セクター別で見ると一般消費財、金融、ヘルスケアといったセクターの比率が高くなっています。

6月時は下から3番目までヘルスケアセクターの比率が減ってましたが一気にトップ3まで回復。一方で、テクノロジーセクターはやや比率を減らして5番目まで後退しています。
次に持ち株が増加減少していた企業を調べてみました。まずは持ち株数が増加していた主な企業。
アライアンス・データ・システムズ
アリババ・グループ
エル・ブランズ
メーシーズ
ラルフローレン
アライアンス・データ・システムズとアリババに関しては、6月から保有株が増加しています。
レイ・ダリオは米中貿易摩擦は両方に賭けることを公言していて、中国の大型株ETF(FXI)も引き続き保有株が増えています。
しかし、エル・ブランズ、メーシーズ、ラルフローレンの並びを見ると小売を増やしているのも特徴ですね。
一方で持ち株が減少した主な銘柄は以下の通り。
バイオジェン
コールズ
バークシャー・ハサウェイ
コムキャスト
インターパブリック・グループ
バイオジェンは6月増やしていましたが、今回は減らしていました。
レイ・ダリオは世界経済は政治が二極化し1930年代を連想させると言ってますが、サイクル終了時の崩壊が近いわけでもないと話しています。
今年の3月から9月の半年で新興国株式の比率を半分にしたのは、新興国よりも米国や米国外先進国がマシということでしょうか?
それとも政治の二極化で1930年代のようになったときに影響が一番大きいのは新興国・・という可能性もあるのかもしれません。
ともあれイケイケゴーゴーの状況ではないですし、金や債券を増やしているという状況でもありませんので、とにかく慎重に行動をする時期なのかなというのが、ブリッジウォーターのポートフォリオから感じる個人的な印象です。


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