バフェットが2009年に多く買っていた銘柄は、10年経ってどれくらい残っているのか?
4半期に1度のアメリカの著名ヘッジファンドの資料公開で、毎回レイ・ダリオ率いるブリッジウォーター・アソシエーツのポートフォリオを観察していますが、これを5年単位とかで見ると3か月おきとは違って、色々と考えてるんだなというのが見えてきます。
ibillionaireだと他のヘッジファンドのポートフォリオも確認することができますけど、基本的には米国株中心のポートフォリオが多い印象。
レイ・ダリオ率いる世界最大のヘッジファンド、新興国株を減らし米国株(S&P500)を増やす。 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
4半期に1度のアメリカの著名ヘッジファンドが証券当局へ提出した資料が公表され始めました。個人的に確認しているのは、海外ETF中心に投資するレイ・ダリオ率いる世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツです。...
流石に10年4半期毎に見るのはきついので、2009年からの9月時の組み入れ比率トップ10の銘柄に絞って、10年間でどのように変遷しているのか調べてみました。
2009年9月時のウォーレン・バフェットのポートフォリオ
2009年9月時のウォーレン・バフェットのポートフォリオ組み入れ比率上位10社は以下の通りです。
- コカコーラ(KO)
- ウェルズ・ファーゴ(WFC)
- プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
- アメリカン・エクスプレス(AXP)
- コノコ・フィリップス(COP)
- ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)
- ウォルマート(WMT)
- ユー・エス・バンコープ(USB)
- ムーディーズ(MCO)
- ユニオン・パシフィック(UNP)
2009年の金融危機でバーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道(BNSF)を買収した影響か、ユニオン・パシフィックはすぐに売却しているのですが、過半数の銘柄は10年経っても保有し続けています。
コカ・コーラとウェルズ・ファーゴも年々比率が低下している
では、上位10社のポートフォリオ内の比率の推移を見てみましょう。

コカ・コーラとウェルズ・ファーゴで4割を占めている時期がありましたけど、長期的には比率が下がっていて、今では2割程度になっています。
10年前のトップ10としてはユニオン・パシフィックを除くと、2015年にコノコ・フィリップス、2018年にはウォルマートがポートフォリオから消えてました。
ジョンソン&ジョンソンやP&Gもかつては比率が高かったのはいまは0.02%という雀の涙レベルでしか保有していません。
ちなみに2009年当時の上位4社のここ10年の合計の比率をまとめると以下の通り。

2015年のチャイナ・ショックの頃から分散している傾向がありました。
10年で組み入れ比率がだいたい半分になっています。
金融株は分散するようになっている中、ユー・エス・バンコープ(USB)とムーディーズ(MCO)は一定比率を維持
他の主なポートフォリオで新たに加わった銘柄をピックアップすると2011年IBM、2013年エクソン・モービル、2015年頃クラフロ・ハインツ、2017年頃のアップルですね。
そして2017年頃からウェルズ・ファーゴの比率が下がり始めて、バンクオブアメリカなど金融セクターの銘柄を分散している印象を持ちます。
そんな中、ユー・エス・バンコープ(USB)とムーディーズ(MCO)を数%程度一定比率持ってるのは興味深いですね。
リーマンショック時にやらかしたとはいえ、ムーディーズは結構興味深いビジネスだと思いますし。
2017年頃からウェルズ・ファーゴが減ったり、アップルの組み入れ比率が増えたりしていますけど、バフェットの意思も反映されてるけど、後継者の考えを反映した比率の方が高いポートフォリオになりつつあるのかもしれません。


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