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関東在住福岡人のまったり投資日記

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投資関連本

5年以上経っても色あせない、勝ち組投資家になりたいなら統計を読め

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投資関連の本は月に1冊は読むようにしていますけど、年末にかけてタレブやらハラリの本も出てなかなか読む機会がありませんでした。

そんな中で、投資ブロガーで信用している人がオススメしていた「勝ち組投資家になりたいなら統計を読め」を読みました。

実に5年以上前の書籍になりますので、データ面ではそこからの上積みはあるかと思います。


とはいえ人口を中心としたデータになりますので、5年程度でそこまで乖離しないので、人口からこういう風に見れるのかということがわかって新鮮でしたね。

世界の人口増加率は1968年にピークアウトしているので、いかに1人当たりの経済成長率を高めるかが今後の経済成長の鍵 - 関東在住福岡人のまったり投資日記

先月、主な国の人口ピラミッドを調べてみましたが、新興国はあと数十年人口増える余地を残している国があるので、そういう国のなかから選んで投資をしたいなと思ったものです。...

人口増加率関連について記事を昨年末に書きましたけど、インドなどの人口の多い新興国も人口増加率や出生率は頭打ちになってしまっていて、従来のような新興国の成長というのが多くの国で起こるかというと疑問符が付くかと考えます。

先進国含めてこれからの時代は「1人当たりの経済成長率を高めるか」というのが鍵になるわけですけど、それを踏まえた上での投資対象なども書かれいて、投資関連の書籍としては非常にいい本だと思います。

個人的に印象に残ったのは「人口関連」と「イノベーションのサイクルの5ステップ」と「人口動態から浮かび上がるイノベーション」に関してですね。

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世界の実質経済成長率を高める経路以外で人口関連の気になるデータ


世界の実質経済成長率を高める経路としては、以下の式から2つの要素があることがわかります。

実質経済成長率=人口増加率+1人あたり経済成長率

ただし、人口増加率が頭打ちの状況では1人当たり経済成長率をあげることが重要となります。

それ以外にも人口関連の気になるデータは印象に残りました。

  • 世界は20世紀前半に上昇した人口増加率が1968年にピークアウトしている。
  • 人口増加率が低下し始めた1970年代以降、わたしたちは高度経済成長のイメージを持っているが、実は「インフレによるかさ上げ効果」と「1人あたり経済成長率の底上げ効果」であった。 
  • 多消費年齢人口比率(借金をして家を購入する35~54歳)のピークアウト前後に経済危機が起きている。
    ①日本での多消費年齢人口比率のピークは1988年で、不動産バブルのピークを1991年に迎える。
    ②米国、欧州の多消費年齢人口比率のピークは2008年で、同年リーマンショックが起こる。 
    ③中国では多消費年齢人口増加率が2000年に、人口比率が2011年にピークアウトしていて、2015年6月に上海株下落が起こる。
  • 男性人口のうち若者(15歳~29歳)の比率が30%を超えると、テロ、大量虐殺、内戦のリスクが高まる。 これをユース・バルジという。例:中国の天安門事件
  • 中国では現在高齢化により15歳~29歳の男性人口が急速に低下しているため、国内政治の不安定要因は低下していくことが推察される。
  • 現在、世界は市場の効率性より所得再配分を重視する国家の統制が強まるステージ、つまり「非効率性が高まり、財政が悪化・政治危機」の時期にある。ここではインフレのマグマを溜め込んでいる時期とも言える。

アメリカ観点で行くと多消費人口が次に減り始めた時が注意で、逆にこれから増えるというのは強みになるのでは?と思いました。

あと、中国に関しては国内政治の不安定要因は天安門事件のようなものではなく、歴代王朝のように外部からとなるのではないでしょうか?

それがウイグルなのかチベットなのか、それ以外なのかは読み切れないところではありますけど。

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あとは上記のフローチャートは政治や経済を含めて全体を俯瞰的にみるのに役立つと考えます。

「イノベーションのサイクル」の5ステップ


人口動態からイノベーションを考える上で、社会の無駄に潜む「イノベーションの可能性」を探して投資に活かそうという考えは重要だなと思いました。

平山氏は「イノベーションのサイクル」の5ステップを定義していて、民間の復権→効率性ピークアウト→金融イノベーションへの転移→経済危機・クラッシュから国家の復権→非効率性が高まり、国家財政悪化・政治危機へ というさいくるを 繰り返すと説いています。

そして5年前時点では1930年代末から40年代に近く、軸足は国家にあるとしています。

その中で、投資家がすべき事項として以下4点をあげています。

  • 人口増加率、生産年齢人口比率、多消費年齢人口比率で社会構造を把握する。
  • 統合⇔分裂という座標軸でグローバル政治を把握する。
  • インフレの有無という座標軸でマクロ経済を把握する。
  • ハイリスク資産の先行・回避の座標軸で金融市場を把握する。

すなわち上記のフローチャートになりますが、ハワード・マークスのサイクル理論にも通じる感じで、現状がどこに位置するかを把握するうえで参考になるんじゃないかと考えます。 

人口動態から浮かび上がるイノベーション


最後に人口動態から浮かび上がるイノベーション産業として、今後、利益率が相対的にあがるビジネスをあげています。

次世代投資の対象となる三つのイノベーションとして、「成熟社会のイノベーション」「エネルギー・資本確保のイノベーション」「食品・水のサプライチェーンのイノベーション」を担う企業をあげていました。

このうち成熟社会に関しては、ブランド社会や健康、隅々に浸透する情報技術ということで、5年前からいまのトレンドをとらえていますし、これからもっとも伸びる部分じゃないかと思います。

エネルギーに関しては環境問題待ったなしの状況でブレイクスルーが期待されますが、原発やら再生エネルギーやら欠点のあることも多いですし、環境団体ははっきりいってイノベーションの阻害になりかねないので、なかなか進展しない可能性もあるかなと考えます。

むしろ地政学的に与える影響の方が重そうですが、

最後の「食品・水のサプライチェーンのイノベーション」を担う産業は今後10年代でじわじわと伸びるかと。

その意味で人口肉、魚の養殖、水関連はこれからホットになるかなと。

とくに日本は魚の養殖のデータや実績は豊富でしょうから、チャンスあると思うんですけどね。

最後にこの本を紹介していた方もピックアップしていましたが、この言葉は刻んでおきたいなと思います。

「増益率の上昇が期待できない時代に突入すればするほど、
イノベーション気質が高く活力ある企業をつくり上げることができれば、
生産性と利益率が低下しているその他の多くの企業との格差を広げることができるだろう」

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