六本木開催のSBIアセットマネジメント ブロガー交流会に参加してきました
SBIアセットマネジメントがSBI・バンガード・S&P500販売記念に、eMAXISシリーズの三菱UFJ国際投信と同様のブロガー交流会を開催ということで、年末に参加者の募集をしてました。
ダメ元で申し込んだら当選してしました(抽選だった模様)。
仕事もちょうど来週まで落ち着いた状況だったので(珍しく定時退社しようとしたら、誰もやりたがらない3月の仕事を上司が振ってくるという喉の痛みを悪化させることもありましたが)、六本木のSBI本社まで行ってきました。
主なプログラムとしては以下の通り。
- 梅本社長挨拶
- 米国投資環境とSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドのご案内
- バンガード社紹介並びにバンガード社の投資哲学について
- 質疑応答並びに意見交換会
事前に聞かされてた時間配分よりも質疑応答と意見交換会が長くなった印象ですが、水瀬さん筆頭に知識は豊富な人が多めだったのでそれに合わせたんじゃないでしょうか?
SBIアセットマネジメントのブロガー交流会に参加 | インデックス投資で長期縦走へ
SBI・バンガード・S&P500などを運用するSBIアセットマネジメント。初開催のブロガー交流会に参加してきました。SBIAMの社長自らが語ってくれて面白かったです。この記事では、SBIアセットマネジメントのブロガー交流会の概要と感想を書いていきます。
個人的にメモった内容と感想などをまとめると以下の通りです。
梅本社長挨拶、SBI・バンガード・S&P500について
梅本社長は61歳でキャリアとしては保険も含めた商品開発を21年くらいだそうです。
国内小型株も買っていると最後の方で仰ってました。
主な国の経済成長の図を使って説明されていましたが、世界経済は長期で見ると拡大傾向。
2019年と2020年を比較すると予測としては3.0→3.4と回復傾向の見込み。逆に日本は2年とも1.0を割ってる状況。
10年以上前から言っているが、日本株全体に投資をしても経済発展は他の地域よりも小さい。
先進国の中で見ると、アメリカは3%台で高い経済成長率を維持している。
世界の時価総額比率を見ても4割強を占めていて、やはり世界経済や株式の中心はアメリカになる。
アメリカはEPSが10年連続して上昇していて、数年後の予測でも右肩上がりを維持している。
バンガードとの合同ファンドでS&P500を選んだのは、アメリカ市場の8割を占めていて、世界市場に長期投資をする上でやはりアメリカが中心になるから。
SBI・バンガード・S&P500に関しては、設定来3ヵ月で100億円超えをライバルファンドの約半分の期間で達成し、想定よりも速い資金流入だった。
→個人的に12月に資金流入が急増しているのがなぜなのか聞こうと思ったんですけど、聞きそびれてしまいました。
バンガードの概要と投資哲学について
バンガードのETF戦略部長の渡邊氏から説明がありました。
渡辺氏はウィズダムツリーの日本拠点が閉鎖後に移られたようですので、日本ではETFの知識はトップクラスといえるでしょう。
参加者はこの話を聞きなれた人が多いので説明は短めでしたが、マーケット動向に振り回されず、規律を守ることの重要性は意識しておきたいですね。
ちなみにボーグルの最後の著書は「航路を守れ」といってましたけど、2年前の書籍の後に本は出てないはずなので、日本での出版を待ちたいですね。
質疑応答
事前に集めた質問をコスト、運用、その他で分類して1つずつ回答していました。
コストについて
コストの考え方としてはコストは低い方が投資家目線では良い。できる限り低いコストで運用したいというのが基本的な考え方。
SBIバンガードS&P500は最初に他社がこれ以下にできないところに設定した。資産の規模が大きくなればコスト引き下げ競争に追従する用意がある。
SBIが運用しているファンドでは高い報酬をいただいてるので、インデックスファンドは可能な限り下げる方向で考えている。
運用・その他質問について
ETFを使った運用をしているとトラッキングエラーの乖離が大きくなると言われているが、対策として適切な現金比率を管理している。
→これはEXE-iと雪だるまで複数のETFを組み合わせた運用を経験していることを活かしていると思いました。
10月末時点のレポートで乖離が大きいという指摘があったが、9月の運用開始の数日の取引が影響。10月単体ならば-0.01%程度。
ファンドの売買委託手数料については、日々資金流入があるが、一番低い手数料の証券会社と取引することでコスト低減に努めている。保管費用も軽微なコスト。SBIは管理費用なども相当ケチ。
インデックスファンドで現物とETF持ちの課税の差はない。
今後設定を考えているファンド
社内で色々と検討しているが、逆に参加者からご意見を伺いたい。
- 既存のETFと連動しているVTなどは可能性としてあるのか?→とくに方針はない。
- 私の質問:EXE-iや雪だるまにも新興国株式はあるが、VWOも可能性があるのか→市場にある中で、+αで投資できる可能性のある商品のディスカッションもしている。
- 今年中には新たなファンドをと考えている。遅くない時期は出したい。運用に役立って且つ人気が出るファンドを作りたい。
他にバランスファンドや株は世界株、債券は新興国除外のバランスファンドという話も出てました。
SBIからVTIなど出ることはあるか?
バンガードとしてはとくに1社縛りと言うことはない。明確な方針は無い。
バンガードの米国籍ミニチュアルファンドに投資というのはできないのか?
バンガードはアクティブ投信も運用しているが、SBIとしては可能性として排除していない。
EXE-i、雪だるま、SBIバンガードの関連性
現時点では整理計画はない。ただし被っているので整理していくことはあり得る。全く同じ商品は出さないとも言ってました。
雪だるまシリーズの売り
雪だるまシリーズは、つみたてNISA向けファンド。当社オリジナルの元祖低コストファンド。
コストに関しても競争を見ながら考える。最低水準を考えるが、無制限はではない。
雪だるま新興国株式はトラッキングエラーが小さくて優秀なのはなぜという質問があったが、SBIグループにはモーニングスターがあり、グローバルデータベースを活用している。コスト最安で、流動性が高く、トラッキングエラーの少ない組み合わせを助言してもらい、シュワヴなどのETFを使ってファンドを提供している。
年1回対象ETFの見直しを行っている。
SBIは運用のパフォーマンスを確認する会議をやっていて、BMTとの乖離が大きくなったら会議をやって対策を取ることもある。他社のファンドの状況も見ている。
SBI・バンガード・S&P500が100億円を突破の勝因は?
SBIの北尾SEOの「世のため人のため」という考えが大きい。
投資家目線でコストを考えた。同時に運用の中心においてもらえるS&P500を選んだ。仮に新興国ならば1,2割という人が多くて中心ではない可能性が高かった。
バンガードと組んだ理由は?
EXE-iを設定した7年前から組んでいる。バンガードとは投資家(顧客)目線で一緒。
渡邊氏「バンガードのブランドは協力のためのハードルは高い。長期投資のソリューションを提供しているところと組む」「SBI証券でVOOを提供してきたが、VOOはマニュアル車、SBI S&P500はオートマ車」
企業型DCではGDP比率の世界経済インデックスファンドが人気だがどうか
GDPで見る考え方があるとはいえ、GDPウェイトはBRICSが流行った一昔前のコンセプトで、いまはアメリカが強すぎる。
以前よりもさらにアメリカの大企業は世界中に進出していて、アメリカの比率を下げるのもどうかという議論もある。
GDPの成長率で見るのも考えているが、ボラティリティは高くなるだろう。
ファンド運用は現物とETFのどっちがいいのか?
渡邊氏が解説していましたがこれはわかりやすかったです。
ETFの流動性が高い場合、ビッドアスクの差が縮まるため、理論的には現物バスケットの間を行き来することに。
ある時点(日次)で切るとETFはブレるように見えるが、売買単位で見ると、安く買って高く売れている可能性がある。
米国個別株を買っているが、買うタイミングはもう少し落ち着いてからがいいか?
長期で見たら世界経済は拡大するだろうという考えの中で、バイ&ホールド、時間分散していくのがよい。
世界の不況の期間は好況と比べて圧倒的に短い。10年不況が続くことはなく、アメリカは2年程度。
SBIアセットマネジメント ブロガー交流会雑感
梅本社長は割とざっくばらんに話をしていた印象でした。
雪だるまシリーズに関しては、投資先のETFとか色々としがらみもありそうだなと思いました。資産が伸び悩んでいる先進国株式あたりはテコ入れしてくる可能性はあるように感じましたね。
EXE-i含めての再編の可能性も将来的にはありそうな印象を持ちました。
他の証券会社で取り扱いないのはなぜかとかその辺の質問がでませんでしたが、これはSBI証券がメインの人が多いので出なかったですね。まぁ、私も終わった後そういえばと思ったんですけど。
なお三菱UFJ国際投信のミーティングでもそうなんですが、かつサンドがこういう場での定番なんですかねw
ともあれEXE-i、雪だるま、SBIバンガード全体で今年新たな動きはありそうですので、期待したいですね。
最後にアンケートで希望するファンド的なことが書かれてたので、ありきたりになりますが、先進国株式、新興国株式、先進国債券、新興国債券、REIT、グローバル小型株、マルチファクター(モメンタム、クオリティ、バリュー、サイズ)を要望しておきました。


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