自分でやさしく殖やせる確定拠出年金最良の運用術
久々の読書ネタであります。ボチボチでありますが、確定拠出年金が開始されるに伴って、記事を書いてまいりました。
職場で確定拠出年金導入が決まったら
確定拠出年金の概要が判明する
その方針の総仕上げとして読んだのが、岡本和久氏の「自分でやさしく殖やせる確定拠出年金最良の運用術」です。
感想をいいますと非常に読みやすい。
確かこの方は私がyahooの雑誌で読んでるアゴラにも投稿されていたと記憶しておりますが、口調が柔らかく説明が低迷で好感が持てます。
更にいえば、後ほど詳細を書きますけど、確定拠出年金でうちの会社に説明に来た同い年ぐらいの女性よりも、説明が理解できたと思います。
自分の会社では確定拠出年金の説明は運用会社の人が来て説明したのですが、それ以外の現行制度についての説明の時間は少なかったですからねぇ。また、NISAと確定拠出年金のそれぞれのメリットデメリットがまとめられてるのもよいと思います。
2章で投資の基本について書かれていて、3章でデフレからインフレへの転換と年齢に応じたアセット・アロケーションの変化についても、投資初心者が理解しやすく書かれていると思います。
4章まででほぼ3分2がおわるわけですが、この作者独自の理論の5章こそ注目すべき点でしょう。5章のバリュー平均法による積み立て投資についてです。
これは米国のマイケル・エデルソン博士が発表した積み立て手法で、例えば通常の積み立て投資ですと1か月1万をずーっと続けていきます。
ただし、あくまでも一定金額の買い付けです。下落後の上昇相場、つまりここ5年の相場等では威力がありますが、日本株のように下落後ピークの半分に達してない場合、マイナスになることが多くなります。
対してバリュー平均法は、バリュー経路という資産成長の想定金額を決めて、毎回時価残高がバリュー経路になるように資金を投入し、残高がバリュー経路を超えた場合には超えた分を売却し、その資金を値下がりにより価格が経路の下になった場合に買います原資として使うという手法です。
下落局面で買い増しをし、再度上昇局面に転じる際に備える手法といえそうです。これをある程度分かりやすく体系化したのがこの手法かなと思いますね。
ただし、この手法にも欠点があります。それは下落が続いた場合、多くの資金が毎回必要となり、資金が枯渇する可能性があります。
ですので、対策として4半期や半期に1度の投資を推奨されております。ともあれ、バリュー平均法は考察する価値のある投資法であるという感想です。
大筋を書きましたが、確定拠出年金を採用されている職場にお勤めの方や、確定拠出年金を使っている方は1度読んでみて損はない本ではないでしょうか?


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