シン・ニホンに載っていた日米の産業別GDP成長率は興味深い
大型連休中は帰省するにしても移動時間含めて読書で時間を潰すことが多いのですが、今年はその帰省すらなし。
住んでる自治体から出ていくこともできない状況下では、1日1冊ペースで本を読んでしまい、9連休中6日で買った本7冊全て読み終えてしまいました。
一番分厚かったのがシン・ニホンの430ページくらいだと思うんすけど、1日かからず読破できちゃうんですよね。スポーツもほとんどやってない状況下では。
ニューズピックス出版なのであれなのか?と思うところはありますけど、国の施策の検討会や意見交換会で使われた資料が多く載っててなかなか面白かったです。ふれてる内容が多岐に渡りすぎてる感もありましたけど。
仕事上大学と2年間ぐらい関わりがあったので、本の中で提言されている、研究機関や公務員の給与や学生や期間含めた支援策に関してはお金が回るようにするべきというのはもっともで、国ももっと力をいれてほしいなと思うんですよね。
にしても「Society 5.0」の資料ってよくできてんなと思ったんですけど、安宅氏が関わってたのが納得できる図が本の中でも読んでて多かったです。
個人的にとくに印象に残った図が日米の産業別GDP成長率に関してです。
日米の産業別GDP成長率
データとして75p~76pに掲載されていて、アメリカのデータがやや古い、産業別の区分けが日米で違う点は留意が必要ですが、意外な傾向があったんですよね。
開始年度が若干異なりますが1997年から2014年のアメリカの業種別GDPの成長率が以下の通り。

対して業種数が異なりますけど日本の業種別成長率が以下。

小売が日本マイナス、アメリカプラスなのはAmazonの影響大のような気がしますし、建設業はともにマイナスですが、日本の場合テレビのバッシングが大きいと思います。そのせいで災害が発生したときに問題になるのですけど。
で、共通して伸びてるのがICTなんですよね。
一応年数が違うとは言え600以上の項目のGDPを安宅氏は検証してるわけですが、それでもこの25年日本で伸びた業種はICTという結果でした。
ちなみに産業別のGDPの比率を算出するとデータは2014年当時ですが、アメリカも日本もICTは1割程度。
どうしてもアメリカのGAFA+マイクロソフトと比較して、今回のコロナショックでトップがPCR検査のキッドをばらまこうと暴走する楽天やソフトバンク見たら、そりゃ差が開いてしょうがないと思います。
他のIT系もどうかと思うところもありますが、一応日本でもICT産業が成長しているのは間違いなさそうです。
じゃあ他の産業どうするの?ということで生産性を上げるという話が書かれてますし、伸びしろがあるというのは一理あるかと思います。
ただ、極端に進めると弊害も出そうな構造な日本企業もそれなりにあると思いますので、日本に合わせた内容は組み込んでおく必要はあるでしょうね。
ともあれコロナショックのおかげでマイナンバーなど制度を根本的に変えるチャンスだと思いますので、いまこそ動くべきときですし、シン・ニホンのなかで提言されてる政策は短期でもいいから試してみる価値があるんじゃないかと考えます。


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