米国の個人投資家は業績不振企業を買い、日本の個人投資家は値動きの激しい銘柄を買っている
給付金の入金が進んでいるようですが、それを元手に投資をするという人が日本でどれくらいいくるのかは気になってました。
そんな中、日曜日の日経に興味深い記事が載ってました。
巣ごもり投資家、世界で急増 給付金元手に相場動かす :日本経済新聞
世界で個人投資家が急増している。新型コロナウイルスの感染拡大で外出を自粛、自宅でスマートフォンを使って株式を売買する。休業補償や給付金も元手となっており、投資家層の広がりにつながっている。短期的な値
この記事によると「マネーフォワードの調査では13%の人が「投資資金」を使い道に挙げた」そうです。
もちろんマネーフォワード使うくらい家計や投資に興味のある人が調査対象と考えると実態は数%くらい少ないんじゃないかという気がします。
で、現状のアメリカと日本の個人投資家の投資先を見てみると興味深い傾向があるなと。
米国個人は業績不振企業への投資が目立つ
アプリで気軽に取引できる ロビンフッドというアメリカのミレニアム世代にも利用者が多いサイトで、株式保有状況を見てみると上位3社は以下の通り。
- フォード
- ゼネラル・エレクトリック
- アメリカン航空
これ以外に打撃が大きい航空産業のデルタ航空も5番目ですし、クルーズ船のカーニバルも6番目。
もちろん日本で米国株人気上位に来そうなディズニー、マイクロソフト、アップルも上位10社に入ってますけど、結構リスクありそうな銘柄に投資している傾向はあるでしょう。
記事中ではカジノが閉鎖してるのでその代替の側面もあるとのこですが、そこまで関連性はありますかね(アメリカは競馬が再開されていますが)?
日本株はレバレッジ型投信が人気
じゃあ日本はというと、SBI証券の6月の週間データが載ってたのですが、6番目に日本航空、10番目に日産とアメリカと似た傾向はあるように見えます。
ただ、意外と日本人リスク取ってんじゃないかと思うのは、以下の日経平均のレバレッジ型の投信が1位と3位なんですよね。
- NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信
- テラ
- NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信
しかも7番目には原油ダブルブルETNも入ってますし、新薬開発中で業績がまだ伴っていないバイオベンチャーなどが上位ですから、投機に近い傾向もあるように見えます。
ちなみに中国では好業績で値動きが軽い銘柄に集中しているそうです。
個人的にはどっちに転ぶかわかんないときにレバレッジは結構リスク高いと見ますけど、ここから元に戻るまでリスクを取るという人が結構いるってことなんでしょう。
まぁ、自粛疲れ的にリスクを取りたくなる気持ちもわからなくもないですけどね。


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