10-11-12システムに基づいて増配銘柄に投資する「年100回配当」投資術とは?
6月に夏のボーナス使って投資を行いましたが、株式部分で重点的に投資をしたのは米国増配株のVIGと米国高配当株のHDVでした。
米国株で騒ぐ人たちが増えてるのはフラグに思えて不気味なので、モメンタムなり米国外先進国への投資の比率は上げてますが、基本株式はボラティリティ低めの米国株配当関連に投資しています。
ただ、配当関連にフォーカスした米国株の洋書の翻訳本はあまりない印象が個人的にはありますね。
これがファクターとかだとパンローリングでそれなりにディープなのがあるんですけど。
ようやく仕事の繁忙期から解放されたので、以前から気になっていた「日本人が知らない秘密の収入源「年100回配当」投資術」を読みました。
著者のマーク・リクテンフェルド氏はストラテジストでCNBCにも出演しているそうです。
そんなリクテンフェルド氏が提唱するのは配当収入にフォーカスした投資術。
年100回配当というとすでに私も債券ETF5本×12と株式ETF12本×4ですでに達成しているような気もしますけど、どういう投資術なのか気になりましたね。
キャッチフレーズ的に使われてるのは「10-11-12システム」というものでした。
10-11-12システムで増配銘柄に投資する
10-11-12システムってなんぞやという話ですが、配当貴族な増配株に投資&配当再投資して、10年間で11%の利回りと12%の年平均総リターンを得るシステムを指します。
一応、下落相場時や株価が10年スパンで冴えない場合の想定もカバーされてますので、その点で米国株配当投資向けの人には共感できる内容が多いんじゃないかと思いましたね。
そして、銘柄の選定基準は以下の3点。
- 利回り(利回り4%)
- 配当の成長(10%かそれ以上)
- 配当性向(75%以下)
利回りも数値を上げてますが、利回りが高いほどいいわけではなく、配当の伸びなども考慮して低い方を選ぶ可能性もあるという方針なので、増配の方を重視している感じですね。
なんか最近、そこまで銘柄の詳細とか分析してないわたしでもはちゃめちゃだと思う高配当株を買いまくってる人を見かけたのですが、それは流石に収支ボロボロじゃないの?って思いますし。
なぜか収支が公開されてないので実情がどうなってるのか謎ですが。
ちなみに売るときも以下の3条件が上げられてました。
- 配当性向の上昇
- キャッシュフロー、収益または売上の減少
- 配当戦略の変化
個人的に個別株でやるならば、こういう方針になるんだろうなと考えます。
hiromeさんの投資手法が一番近いか?
日本の事例で誰に近いだろうかと考えると、以前紹介したhiromeさんの投資方針が一番近いなという感じです。
本は多分書かれたのが2015年くらいと思うので、「バリュー投資家のための「米国株」データ分析」の方が最新に近いデータだと思います。
とはいえ「年100回配当」投資術の方は債券とかREITとかアメリカから見た外国株に関する投資もカバーされてますし、コア以外のサテライトで外国株に投資するのも悪くないというスタンスですから、個人的には初心者にもオススメできる内容だと思います。
ちなみにカバードコールとかオプション、DRIPあたりまで説明されてるので、初心者にとって難易度が高い章はあります。
ともあれ個人的に配当である程度のインカムゲインを考えていますので、その意味で参考になる面は結構ある本だと考えます。


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