ぐっちーさんが遺した 日本経済への最終提言177から「地方創生」「おもてなし」について考える
昨年9月に亡くなったぐっちーさんこと山口正洋氏の「ぐっちーさんが遺した 日本経済への最終提言177」を読みました
AERAの16年3月7日号から絶筆までの177回をまとめたものですが、死の直前まで書かれてて、一切病気のことに振れず書かれてるのはすごいと思いますし、ものすごく読みやすいものでした。
ぐっちーさんはかんべえ、山崎元氏との東洋経済の競馬予想込みの連載も印象に残ってますね。
投資に関して書かれてる部分はほんとに的を射ていて素晴らしいなと思いました。
カープが好きすぎてあまりにもバイアスかかってると思いますし、トランプ当選前後を見ると、アメリカで会社をやってても付き合う人の環境の影響なのかハズれていて、その後もトランプ絡みは尾を引いてる感はありました。
個人的に印象に残った点として、オガールプロジェクトへの関わりなど「地方創生」と「おもてなし」などの観光業までの言及についてですね。
地方創生に関して補助金に頼らないというのは正しいと思うが
オガールプロジェクトという岩手県の補助金に頼らない地方創生事業としてテレビや雑誌でも紹介されていましたが、ぐっちー氏も大きく関わっていて補助金を使っておらず成功例としてあげてました。
補助金に頼らないというのは正しいと思いますし、これまでの失敗例の原因だとは思うので書いてあるのは一理ある。
ただし、補助金とか一切もらわないといっても、図書館とか公共部分は交付金もらってるようなので、「補助金に頼らない」を強調し過ぎな感はありましたね。
なのでうまく活用してぐらいがいいんじゃないかと思うんですよね。
あと南仏の事例を出して、新幹線や道路に頼らずにという点も言及されてますけど、南仏とは異なり日本は九州、四国、北海道、沖縄と陸続きではないわけですからそれは違うと思うんですよ。
奇しくも8月はお盆や夏休みなどで帰省の時期ではありますが、交通がない地域はやっぱり閉じられるので、ある程度は交通インフラ残しておかないといけないと考えます。
そもそも交通インフラなしでどうやってやってくんだ?という点はやや不足かなと思いました。
高級店のおもてなしも必要だが、コスパいい店も必要なのでは?
おもてなし関連で南欧のように高級店を重視した方がいいという意見もありましたが、個人的にこれは違うかなと。
もちろんそういう店は必要だと思いますし、年数回の贅沢という意味でもあってほしい店です。
宿泊場所も他人を気にせず静かに過ごせる場所というのは、日本人でも需要があるので重要とは思います。
ただ、店は多様性がある方が、日本という文化を表していると思うんですよね。
これは商店街とか都市部とかもいえることで、画一化されちゃうと面白みとしてもどうなのかなと。
コロナで外出できる範囲が狭まると、周囲でこういう店があればいいのになぁと思う機会も増えてるので、多様性っていうのも意識した方がいいのではと考えます。
都市によって色が違うのもまた多様性だと思うので、そういう面も出さないといけないんじゃないかと思います。
個人的に福岡出身というバイアスかかって見た意見なので、結構反対の部分もあるのですけど、ぐっちー氏が生きていて現状をどう見たのかは読んでいて気になる一冊でした。


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