10年以上連続で増配している銘柄の利回り上位50社に投資するETF(PEY)を調べてみたが・・
10-11-12システムに基づいて増配銘柄に投資する「年100回配当」投資術で紹介されていた、インベスコ・ディビデンド・アチーバーズETF(ティッカー:PFM)を調べてみましたが、パフォーマンスはVIGやS&P500からかけ離れた残念なものでした。
「年100回配当」投資術で紹介されていたインベスコの米国増配株式ETF(PFM) - 関東在住福岡人のまったり投資日記
10-11-12システムに基づいて増配銘柄に投資する「年100回配当」投資術で紹介されていた、プロシェアーズS&P 500配当貴族ETF(NOBL)に関して先日紹介しました。...
では、同じ10年以上連続で増配している銘柄に「利回り」の条件をつけるとどうかわるかなと。
インベスコ・ハイイールド・エクイティ配当アチーバーズETF(Invesco High Yield Equit y Dividend Achievers ETF:ティッカーPEY)は「年100回配当」投資術でも紹介されてましたので、ちょっと調べてみました。
インベスコ・ハイイールド・エクイティ配当アチーバーズETF(PEY)
インベスコ・ハイイールド・エクイティ配当アチーバーズETF(ティッカー:PEY)は、10年にわたり継続的に年間配当 を増配した上位50の高利回り株式銘柄で構成されるETFです。
四半期ごとに調整され、1年ごとに再構成されるようにもなってます。
つまりインベスコ・ディビデンド・アチーバーズETF(ティッカー:PFM)の中から、利回りの高い50銘柄を抽出したともいえます。
で、そのパフォーマンスを調べてみました。比較対象は10年以上連続増配が基準となる青のVIG、緑のPFM、ピンクのS&P500です。

過去1年で見ると赤のPEYは1人負けという感じですね。
運用開始から10年以上経過しているわけですが、設定来で見るとインベスコの2つはコストが0.5%とかでこのパフォーマンスとなると資金流入が増えないのもわかるなぁという結果です。

そして、10年以上増配の指数を使って利回りで抽出するのはあまりよろしくないといっていい感じです。
利回りで抽出した結果、セクターやファクターの偏りは大きくなる
このパフォーマンスの要因はというと、利回りで抽出した結果のセクターの比率が以下の通り。

金融、エネルギー、資本財の比率が高く、テクノロジーセクターの比率が一番小さい。ヘルスケアに至っては掲載すらなし。
そして、生活必需品セクターや公益事業セクターといった比較的ボラティリティの低い資産の比率もそれなりなため、VIGとかとも差が開いてるんでしょうね。
利回りを重視しているせいなのか、10年以上連続増配の指数なのにETF.comで見ると比較対象がバンガードの高配当ETFのVYMになってました。

ETFの組み入れ上位はアルトリアやエクソン・モービルが入ってるようです。

一覧を見るとそりゃパフォーマンス冴えないよなぁという印象を持ちますね。
ちなみにファクター指標で見てみると、VIGとは真逆でモメンタムとクオリティにアンダーウェイトで、バリュー、配当、小型株にオーバーウェイトしてました。

バリュー、小型、配当は2018年2月の下落から冴えない状況が続いてますから、そりゃS&P500にも大きく劣後するのは仕方ないのかなと。
機械的に10年以上連続増配且つ利回り高いという条件がダメとなると、10年以上連続増配銘柄にフィルターをかけて抽出するならば利回りとは別のファクターの方がいいんでしょうね。


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