米国外先進国(ESGD)や新興国(ESGE)でもESG投資ETFは有効なのか?
先日、SDGs超入門という本を読んでいてその中で、MSCIのESG投資の指数がいいという結果を見ました。
で、気になって米国株のETF(SUSA,ESGV)のパフォーマンスを調べてみたところ、確かにその傾向はあることが判明。
コロナショック後、ESG投資ETF(SUSA,ESGV)のパフォーマンスがいい - 関東在住福岡人のまったり投資日記
「限界費用ゼロ社会」を読みまして、SDGsに関する本もいくつか読もうということで数冊読んでみたんですが、「SDGs超入門」という軽い本をパラパラめくっていて気になる記載がありました。...
米国株で効果はあったのですが、じゃあそれ以外だとどうなんだろうとiシェアーズには米国外先進国、新興国のESG投資ETFがあったのでちょっと調べてみました。
米国外先進国株式(ESGD)
まず米国外先進国ですが、iShares ESG Aware MSCI EAFE ETF (ティッカー:ESGD)というETFがあります。
基本的に日本が4分の1を占めていて、イギリス、フランス、ドイツ、スイスの比率が高いETFとなります。
これを通常の米国外先進国株ETFのIEFAとパフォーマンスを比較すると以下の通り。

過去1年ではほぼ差がないパフォーマンスです。
そりゃ組入れ上位はロシュ、ネスレ、SAP、日本だとトヨタみたいな並びですのでほぼ顔ぶれが変りありませんし。

設定来の過去4年見るとややESG投資の方が上回りました。
新興国株式(ESGE)
続いて新興国株式のiShares ESG Aware MSCI EM ETF(ESGE)。
比較するのは同じiSharesのIEMGです。両方とも中国+台湾+韓国で6割占めてるETFになります。
過去1年で比較すると、明らかにESG投資の方がパフォーマンスがいいです。

設定来の過去4年で見るとさらに差が広がりました。

とりあえず先週8/21終了時点では米国外先進国株式、新興国株式ともにESG投資のパフォーマンスに効果があるように見えてました。
ESG投資の有無でセクター(業種)の比較を行ってみたが、そこまで差はない
このパフォーマンスを見て、セクターの比率の違いとかあるのかと思い調べてみました。
まず米国外先進国(ESGDとIEFA)。ほぼ構成は同じで比率の差もわずかです。


次に新興国同士(ESGEとIEMG)で比較すると、上のESGEの方が情報技術、金融セクターの比率は数%高くなってます。


エネルギーセクターの比率が高いのは意外だと思いましたね。
ともあれ新興国の方がESG投資のパフォーマンスがよいのは、セクターの比率の差が大きいというのは要因の一つでしょう。
米国株、米国外先進国、新興国全てでiシェアーズのESG投資ETFの方がESG考慮しないETFよりもパフォーマンスがいいというのが一過性のものなのか、そうでないのか。
もう少し様子を見たいと思いますが、2020年代に入ってESGを意識した投資を考える時代になりつつある可能性も否定市内方がいいのではないかと考えました。


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