10年単位で見たS&P500のトータルリターンに対する配当の寄与度
海外ETFのポートフォリオで株式部分に関しては米国株の増配(VIG)と高配当(HDV)がコアになっています。
で、その2つのパフォーマンスはというと前者の増配がここ数年圧倒している状況です。
個人的に昨年から米国外の増配(VIGI)と高配当(VYMI)にも投資してますが、増配の方が好調。
HDVに関しては銘柄選択含めて投資しているのもありますけど、米国外だけで見ると増配の力強さを感じますね。
で、それに関した本がパンローリングから先月出たので読みました。
考えとしては、財務のよい配当成長株に投資をするということで、「年100回配当」投資術に近いものがあるかなと思いました。
著者のデビッド・L・バーンセンが配当成長株投資の配当再投資を行いなさいということをデータで示しているのですが、個人的に興味をもったのは10年単位で見た配当のデータですね。
10年単位で見たS&P500のトータルリターンに対する配当の寄与度
S&P500のトータルリターンと価格変化を元に配当の寄与度を示したデータが第2章に載っていました。
1940年代から10年単位と2010~2018年の区切りなのですが、10年単位で見たトータルリターンに対する配当の寄与度が以下の通り。

10年単位の区切りですので、ITバブルとリーマンショック合った2000年代はこの表記で表現するの難しかったと思います。
一応その間配当は1.8%あったので、上に出てますがトータルリターンはマイナスです。
株価が不調な1970年代や2000年代ほど配当の寄与度が大きくなる一方、1980年代~1990年代と2010年代は配当の寄与度が落ちています。
1940年代の配当寄与度は高いのですが、この年代は長期国債のリターンが高く、株式は9%程度。
【投資家向け】アメリカの経済史と資産のリターンを年代別に振り返る
歴史は繰り返すとよく言います。この記事では1920年代からのアメリカの経済史を振り返りながら、各時代で株・国債・金・商品のどの資産を持てばリターンを上げることが出来たのか数字を見ながら振り返ります。
過去何十年もの間、配当が極めて重要な役割を果たしてきた
デビッド・L・バーンセン氏は、このデータなどを含めて、以下の4点を指摘しています。
- 過去何十年もの間、配当が極めて重要な役割を果たしてきた。
- リターンに対する配当の寄与度が低いときは、株式投資の防衛体制は再構成される。
- 配当はS&P500のヒストリカルリターンの20%ほどを占めている。
- 年間リターンに占める配当の割合は歴史的に42%ほどになる。
この数値を読むと配当もバカにできないと思うと同時に、資産増加を加速させるためには配当再投資はやりきらなきゃいけないなと思いました。
個人的には3年くらい前までは年間配当の規模がそこまで大きくなかったのですが、最近は比較的増えてきたので昨年頃から配当再投資に積極的になってます。
現金部分はある程度持ててるのと、ボーナス手取り2回分のドルが貯まったので、コロナショックや2018年12月のような短気ではなく、数年にわたる長期の株価下落になったら、弾をぶっ放したいなというプランです。
一応3月は多少は弾を撃ったら、4月の追加分は底抜けて撃てずと言う結果。
その辺の詳細プランは今後詰めつつも、配当再投資でゴールに近づけることを意識したいなと読んでいて思いました。金投資の本が目立ってますけど、増配や配当成長フォーカスの本も増えつつあるのかもしれません。


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