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投資関連本

「アフター・ビットコイン2 仮想通貨vs中央銀行」を読むと、デジタル円もそう遠くないのかもしれないと思う

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ジム・クレイマーが資産の1%をビットコインに投資するかもと発言したそうで、米国株なのにビットコインについて書いてることが多いブログといいややフラグ臭が漂う今日この頃です。

個人的にビットコインに関しては、アフター・ビットコインの中島真志氏の説明がわかりやすく、投機とかそういう方向に逸脱してなくて信用おけるかなと考えています。

ビットコインは終わり、ブロックチェーンが世界を変える?アフター・ビットコインを読んで - 関東在住福岡人のまったり投資日記

年末年始の帰省は合計6冊の本を持ち帰って、移動などの時間で読みましたが、だいたいのぞみ東京→福岡間で3冊700ページ後半ぐらい読めるということがわかりました。6冊ともいい本でしたので、追って記事にして紹介しようと思いますが、年始一発目の本となるとやはりパンチのきいたものにしたいと考えるものです。となると昨年良くも悪くも話題になったビットコインに関する本にしようかなと。

ちなみにこの本読んだ1週間後にコインチェックの事件やらで暴落したので、我ながら悪運の強さ的なものを感じます。

あれから3年近く経つわけですが、色々とありながらもビットコインは生き残ってるのと並行して、ブロックチェーンの技術も進んでるんですよね。

その状況をまとめた「アフター・ビットコイン2 仮想通貨vs中央銀行」を読みました。

個人的にGAFAの中でもフェイスブックに魅力を感じていないため、仮想通貨の「リブラ」に関してもとくに気にしてなかったんですが、この一冊読んだらそら規制の話になるよなと思いました。

同時に3年経って各国デジタル通貨にも動き始めてる動向もまとめられていて、今後通貨や経済政策が変わるかもということも含めて理解できて、前作読んだ人にはオススメしたい内容です。

個人的に印象に残った点をまとめると以下の3点ですね。

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リブラの詳細を理解するとフェイスブックやるなと思った


昨年、リブラは「これまで銀行口座を持てなかった金融弱者を助けるためである」という弱者救済を全面に押していました。

結果、当局に反発を受けて2020年4月に「リブラ白書2.0」と修正されることになりました。

印象に残ったのはリブラがビットコインと違うのは、主要通貨とリンクして100%の裏付け資産を持って価格の安定を計っていることです。

で、この要素でよくできた仕組みになってるのは、ビットコインを反面教師にして、中央銀行のビジネスモデルに学んでいることかと。

香港の「カレンシーボード制」、シンガポールの「バスケット通貨制」を取り入れつつ、中央銀行の通貨発行益モデルからビジネスモデルを構築しています。

仮に現状の通貨(G20で約6兆ドル)の10%がリブラにシフトすると、通貨発行益で63億ドルとなるわけで、リブラ協会で利益を分配してもかなりの利益になるので、他の企業も参加したというのがよくわかりました。

ただ、結局マネーロンダリング懸念、利用者保護への懸念、通貨主権の侵害の問題があるため規制の話も出てくると。

なので多通貨型から単一通過型への方針変更しているそうですが、これは逆に首を絞めてる可能性もあるという中島氏の指摘はもっともで今後の動向は気になるところです。

やがてデジタル通貨に向かう?仮想通貨の現状


3章から5章で仮想通貨の現状が書かれいて、以下の内容の解説はわかりやすかったですね。

  • 仮想通貨流出の仕組みと違法取引の状況
  • 仮想通貨は有力な仮想通貨へ集中傾向
  • ボラティリティが高すぎるので、特定の通貨と連動するステーブルコインが注目を集めている。
  • ステーブルコインの代表格として取引量がビットコインより多いテザーがあげられるが、価格操作疑惑がある。
  • 投資家はビットコインを「投資用の資産」だとみており、値上がりを待って「長期保有」に徹している傾向がある。
  • デジタル通貨としては、民間銀行、民間企業(例:リブラ)、中央銀行のみつどもえになりつつある。
  • 民間銀行(USC、BWW、JPMコイン、ウェルズファーゴデジタルキャッシュ)

どうしても100倍になったとか投機状況に熱狂する人間が集まってる仮想通貨ですが、やはり使われることと分散投資の対象としても通貨ほどではなくても安定性が求められつつあるのは興味深かったですね。

同時に、リブラじゃないとしてもデジタル通貨として主要通貨とリンクするものがいずれ登場して焼き尽くされる可能性もあるかなと思いました。

当初の思想として国に管理されないことを目指している無政府主義者向きな側面があったと思いますが、現実的な方向に修正し荒れていきつつある印象も持ちました。

加えてテザー絡みは相当胡散臭いので、なにかしらの問題が顕在化すると、ビットコインも巻き添えで急落は今後起こりうるかもしれません。

中銀デジタル通貨(CBDC)の発行に向かう中央銀行


6章と7章で中央銀行によるデジタル通貨の状況と現金のデジタル化について、おおまかに以下のようにまとめられていました。

  • 日銀やECBなど6中銀+BISの研究会設立して、研究を進めている。
  • 中銀デジタル通貨には大口決済用と小口決済用の2種類がある。
  • 大口決済用実証実験例(カナダ、シンガポール、日銀+ECB、タイ+香港、)
  • 小口決済用例(デジタル人民元、カンボジアのバコン、スウェーデンのeクローナ、ECBのデジタル・ユーロ、バハマ、東カリブ中銀)
  • デジタル人民元はリブラに対抗しようとしているわけではなく、人民元の国際化を目指した物でもない。
  • ただし、中国がアメリカのドル覇権に対して挑戦する意図を持ってないわけではなく、CIPSで人民元の国際化を計っている。
  • 中央銀行は新技術のイノベーションの活用は得意ではなく、民間部門が先行していく可能性が高いと見られる。技術が成熟したところで、後から中央銀行が使っていく流れが従来から想定されいて望ましい順番。

中島氏は日銀にいたこともあって、各国中央銀行の状況はわかりやすく整理されていました。

仮に中国が進めた場合に、ECBは壁になるかなという印象を持ちました。

小口決済用例に関しては、エストニアも進めてるはずで、その状況も知りたかったなと思いました。

ともあれ2020年代にデジタル通貨がかなり具体化している時代になるのではないかという印象を持ちましたね。

民間部門が先行していく可能性が高いと中島氏は述べてますから、その意味でフェイスブックは捨てた物じゃないのかなと個人的には感じましたね。

あと、終わりに新たな金融政策ツールとして使えるのかが述べられていました。

マイナス金利を実現するときに使用するというアイデアはマイナポイント的なものにするというのも含めて、そういう施策を行う国は出てくるのかもしれません。

ともあれビットコインに止まらず先々どうなるかを考える上で、必読の一冊と考えます。

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