今後10年の米国株のリターンは年6~10%程度の想定でいいかなと思う
バンガードの創業者ジョン・C・ボーグルの「航路を守れ」を読みましたが、今後の米国株に関する記述は少なかったものの、今後のリターンに関しては厳しめの予測もチラッと書かれていました。
「航路を守れ」を執筆したのが2018年だったわけですが、その2年前に出たボーグルの本が書いたのが「インデックス投資は勝者のゲーム」になります。
そこでは今後の株価の予測なども載ってまして、「米国株のリターンは今後10年で年6%程度まで下がる」と書いてました。
だいたいいまから5年後くらいまで先の予測になるのですが、この意見は一理あるとは思います。
ただ、その後の株価急落局面が数回あった後に考えると、個人的にいまは「年6~10%程度」という想定でいいかなと。
「米国株のリターンは今後10年で年6%程度まで下がる」というボーグルの見解
ボーグルの見解をまとめますと以下の図が一番わかりやすいかなと。

で、今のPERはどうかというと高い状態のままです。1974年以降の11.7%のリターンに関しては、2017年初頭のPERが23.7で、1974年当時のPERが7.5だったことが寄与しています。
しかし、平均回帰が起こるとPERの低下から向こう10年はPERの変化分がマイナスになる可能性もありますし、配当に関しても今日の水準は2%。
アメリカの向こう10年のGDPが4~5%程度の成長と仮定すると6~7%の水準に落ち着くとボーグルは予測しています。
PERに関してはフィデリティのファンドマネージャーであるティリングハストも「米国株の実質複利リターンの平均値とCAPEレシオを見てもCAPEが低いほどリターンは高い」という結果を示していました。
PERやCAPEのデータを見ると、ジョン・C・ボーグルの「今後10年の米国株のリターン年6%程度」は妥当かなと思う - 関東在住福岡人のまったり投資日記
先日亡くなったバンガードの創業者ジョン・C・ボーグル氏ですが、現状日本では最新の書籍と思われる「インデックス投資は勝者のゲーム──株式市場から確実な利益を得る常識的方法」では、「米国株のリターンは今後10年で年6%程度」ということを述べていました。...
とはいえここ数年起きたことを考えると、6%がメインのシナリオではありますが、別のシナリオの可能性もあるなと。
NYダウは暴落もありながらも1981年から年平均で10%プラス
NYダウは年平均で見ると10%のパフォーマンスというのは米国株に詳しい人の中でも言及する人がちらほらいて、NYダウ予想の根拠にしている人もいます(確か川田氏だった気がしますが)
一応、上記の図でも1900年以降の米国株のリターンは年平均で9.5%ですので近い値です。
では、実際のところのNYダウの株価はどうなのかということで、だいたい40年の推移と年間のパフォーマンス(年末の値で比較して前年比)を算出した結果が以下の通り。

2018年は12月に急落して前年比94%ですが、2019年122.3%と巻き返し、なんだかんだで去年は107.3%。
1981年以来年平均10%のペースは維持しているんですね。
これを見ると10%と今後強気にはなれないものの6%は超える可能性もあるかとは考えれるかなと。もちろん過去とは異なる条件になりつつある環境ではあると前提条件では考える必要がありますけど。
個人的には想定は厳しい方がいいとは考えるので6%寄りというのがメインのシナリオかなと考えます。
ただ、厳しめではあるので、やや楽観的に考えるのであれば「年6~10%程度」ぐらいの想定でもう少し上振れのシナリオも考えていいんじゃないかと。
これがすぐにセミリタイア目指すとなると厳しめ予測採用ぐらいの方がいいかと考えますけど、ポジティブ且つシンプルに考えればもう少し楽観的に考えてもいいのではないかと最近考えています。


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