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国内株式

「三位一体の経営」の観点で見ると、日本企業は世界で最もリスクを取っていない?

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ろくすけさんのブログで紹介されていて面白そうだと思って読んだ中神康議著:「三位一体の経営」ですが、経営者・従業員・株主のトレードオフをトレードオンに昇華させる「複利の経営」を提唱していて、とくに個別株で企業を分析するときに参考になる事象が多く、投資家にもオススメできる本だと思いました。

中神康議著:「三位一体の経営」を読むと、投資家思考を持った経営者は最強であると思う - 関東在住福岡人のまったり投資日記

ろくすけさんのブログの記事を読んでこれは面白そうと思った「経営者・従業員・株主がみなで豊かになる 三位一体の経営」を読みました。...

結構面白いデータが載ってまして、長期持続的なROE・ROA・ROICを追求する「複利」の経営を考える上で、ROEなどの数値のデータも興味深かったです。

その中で、インタビューをしてたりと中神氏が評価している企業のインタビューも載っているものの日本企業の問題点も指摘していました。

特に印象に残ったのは「日本企業は世界で最もリスクを取っていない?」という点です。

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世界各国のリスクテイクとリターンの関係性で見ると、日本企業は世界で最もリスクを取っていない


6章の障壁づくりの十分条件で「日本企業は世界で最もリスクを取っていない」という指摘なのですが、それを端的に表しているのが以下のグラフ。

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ROAは総資産利益率(Return On Asset)で、当期純利益を総資産で割っていて、総合的な収益性を示す財務指標としています。

このグラフは個別企業のROAと産業中央値ROAとの差分を取って標準偏差でリスクテイクを指標化して表現しているんですね。

業界他社と違う投資行動をリスクテイクととらえていて、他社が躊躇してやらないとレベルで大規模設備投資を行うと、一時的にROAは下がるものの、その後投資が成功してリターンが上がれば業界平均より高いROAを示すというものです。

これを見ると業界他社と同じ行動が多く、リスクとリターンの回帰線上よりも低いポジションにいると言うことは、取ったリスクに見合うリターンすら得られてないということになります。

もちろんデータが2012年まででその後のアベノミクスの政策で改善している可能性はありそうですけどね。

結局リスクを取らずに利益も上げれるほど生やさしい相場環境でもないのでリスクを取りましょうというのが的を得ていると思いますし、ここ5年くらいで多少は自分の周囲の企業も変わってきたかなと思うところもあります。

ただ、外国企業はこの比じゃないレベルで進めてる可能性があるので、もっと進める必要はあるでしょう。

リスクを取るという意味で関連性がありそうなのは、以下の項目で設備投資は各国削減されていますが、研究開発費は他国よりも減らされています。

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これもデータが古く今は改善されてる可能性がありますけど、比較的最新のデータを活用した「ネオ・エコノミー」では、日本は無形資産投資の内訳を「情報化資産」「革新的資産」「経済的競争力」で分類したところ、先進12か国の中でも「情報化資産」と「革新的資産」への投資はアメリカを凌駕しています。

ところが「経済的競争力」は明らかに先進12か国の中でもぶっちぎり低く、人的資本を育てるための投資が足りてない状況が見えました。

研究開発や人材育成を削りがちですが、その両方にリスクをとって投資するってことが日本企業に求められるのかなと思いました。

これもここ5年くらいでわたしの周りの企業では改善してきているとは思いますので、今後は投資家視点的に研究開発費や人的資本にリスクを取ってより多く投資できる日本企業が生き残っていくのではないかと考えます。

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