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関東在住福岡人のまったり投資日記

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「ドラッグストア拡大史」はドラッグストアの歴史を学ぶのに最適の1冊

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インバウンド消費で好調だったドラッグストアですが、結果的にコロナ禍でもマスク行列ができる上に、薬と医療品と合わせて変えるという意味で好調を維持している企業も結構あります。

今の場所に引っ越してスーパーよりもドラッグストアが最寄になって利用する機会はスーパーより増えてるのですが、実家に帰った時に広くて食料品や衣料品の品ぞろえがいいドラッグコスモスを利用してるので、物足りなさもあるのも事実。

ただ、調剤併設の店舗なのでいい面もあるとは思います。

で、そんなドラッグストアがここまで大きくなった過程をまとめたのが「ドラッグストア拡大史」です。


著者の日野氏はニューふぉまっと研究所の代表取締役で、前職はチェーンストアのための専門誌を経験していて、20数年前にはドラッグストアの創業者とアメリカ視察なども行っていたようです。

創業者への取材で長年かかわってきた人脈などから書いてある内容はほんとドラッグストアの歴史が網羅されてると思いましたし、ドラッグストアがなぜここまで発展したかもわかりやすかったです。

個人的に印象に残ったことをまとめますと以下の点でしょうか。

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密接に関係するアメリカの動向


昭和時代には薬局・薬店にすぎなかったドラッグストアですが、実は歴史が古く、製薬メーカーからの自立→薬局同士の共同チェーン化から今に至っています。

スーパー、ホームセンター、コンビニよりも遅く1990年代の前期から中期にかけて成長が始まっています。

日本のドラッグストアもアメリカの模倣から始まっているのですが、アメリカの場合以下の歴史を歩んでいます。

  • スーパー・ドラッグストア時代(1960~1970年代)→大型店舗
  • メガ・ドラッグストア、ディープディスカウント・ドラッグ時代(1980年代)→売り場面積を大型化し、日用品や加工食品を低価格で販売
  • コンビニエンス・ドラッグストア時代(1990年代前半~現在)→ウォルグリーンとCVSの2強が大きく成長

ウォルグリーンが飛躍したのは「ドライブスルー調剤」の導入で、調剤の売上比率を6割近く上げてだそうです。

もちろん日本とアメリカでは医療制度が大きく違っているものの、調剤の可能性は各社意識している模様。

大手による買収が進んでいる日本もやがて大手の寡占が進行する可能性はありそうです。

店舗形態の転換を計るマツキヨ、調剤に色気を持つコスモス


では、日本はドラッグストアはどういう歴史をたどったかというと以下の通り。

  • 第1次ドラッグストア成長期(80年代後半~90年代半ば)→マツモトキヨシによる都市型ドラッグストア
  • 第2次ドラッグストア成長期(90年代半ば~00年代末)→大店法の緩和により、150坪を超える店舗の大型化。コスモス薬品が九州全域で勢力拡大
  • 第3次ドラッグストア成長期(00年代末~現在)→「投資回収の早い店舗開発」「小商圏のドミナント出店」「販売キャッシュフロー(回転差資金)」によって驚異的な成長で、ウェルシア、ツルハ、コスモスが売上3~4倍になる。マツキヨは伸び悩む。

店舗開発や出展計画に関しては各社似通ってるものの、タイプ的には都市型、郊外型、調剤併設型と3つのタイプに分かれていて、都市型はインバウンドの化粧品のの売上が高い。

郊外型は食品強化型とバランス型で2タイプいて、前者の代表例はコスモス薬品。ウェルシアやツルハは後者になります。

接客レベルを調査すると食品強化型が高く、顧客満足度調査も高いとのこと。わたしが関東のドラッグストアに不満に感じるのは品揃え以外も当てはまると感じるのは調査にも現れてるでしょうね。

ちなみに売上の比率を見ると各社特徴が現れているのがわかります。
Dgs部門別売上構成比
現在医薬品のストアブランド作りも進んでいるようで、コスモスは食品メーカーとも商品開発も進めているようです。

災害発生時のインフラとしても機能していて、スーパーやコンビニ、ホームセンターの役割を全て吸収したドラッグストアは伸びしろがあるなと思いますし、これに調剤が加わってくると今後も伸びていくのでは?と思いました。

中小企業も地域密着型でキラリと光る企業もあるようですし、多様性があって面白いなと。

ちなみにドラッグストアの売上上位の共通項として、店舗年齢の若さがあり、ウェルシアやコスモス、ツルハも同様とのこと。アメリカのウォルグリーンも同様の戦略をとっているとか。

で、マツキヨが伸び悩んだ理由はここにあり都市型の150坪の狭い店舗が多かったため他社に崩されたものの、最近大量閉店進めた結果筋肉質の経営体質に生まれ変わり営業利益率の高い経営体質に変わってるとのこと。モデルを変えてくるかもしれません。

そして食品強化型の代表格であるコスモスは調剤にも色気を持ってるようです。

九州では生鮮も売っていて完全にスーパーの代わりの存在になっているため、仮に調剤もやるようになるとますます人を惹きつけるかなと。

福岡近郊だとミスターマックスやトライアルといったディスカウントストアも生鮮を売ってるので差別化がやがて調剤設置型の店舗を増やすかもしれません。そうなると店舗を大きくするかもしれませんが。

ともあれドラッグストアの歴史や各社の強み、戦略などが学べてオススメしたい1冊です。

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