10万ドル超の純資産を持つ「小金持ち」の数は中国が米国を抜いたが、人口比率で見てみると・・
中国「小金持ち」1.1億人 資産1000万円超、米を逆転: 日本経済新聞
中国で「小金持ち」が急増している。10万ドル(約1090万円)超の純資産を持つ人は中国が米国を追い抜き、世界最多となった。
で、その人数を地図上の面積で示した図をクレディスイスが作ってるのですが、これを見ると印象が変わります。

ぱっと見日本多くないかということと、チェコやルーマニアといった東欧エジプト、チリあたりもそれなりにいるんだなという印象を持ちました。
で、ここで人数載ってる国の人口と比較すると個人的に気になるなと思うとことろがありました。
欧州と日本は小金持ちが4割近く比率を占めるが、アメリカは30%ちょっとしかいない
小金持ちの人口が載っていた7か国の、小金持ちの比率を計算してみると以下の通り。
国 | 小金持ち人口 | 人口 | 小金持ちの比率(%) |
アメリカ | 1億319万 | 3億3100万 | 31.2 |
日本 | 5537万 | 1億2650万 | 43.8 |
中国 | 1億1341万 | 14億3930万 | 7.9 |
ドイツ | 2601万 | 8380万人 | 31.0 |
イタリア | 2328万 | 6050万人 | 38.5 |
フランス | 2511万 | 6530万人 | 38.4 |
イギリス | 2538万 | 6790万人 | 37.3 |
カナダ | 1491万 | 3770万人 | 39.5 |
他の国に目をやるとドイツ以外の欧州主要国やカナダは4割近いのに対してドイツとアメリカは比率が低い印象。
とくに欧州の中では産業的に強さがあるドイツのこの低さは意外だなと。この辺が緑の党が躍進したりする原因じゃないないでしょうかね?
一方、記事中にもありますが、世界の時価総額見ても上位を占めてるアメリカで3割しか小金持ちいないというのもどうよ?と思えます。
ミリオネア区分だと他国を圧倒しているのですから、それだけ格差が開いているということ。「ミリオネア」と呼ばれる100万ドル超の純資産を持つ成人数は20年6月時点で2027万人おり、他国を圧倒している。ただ近年、富裕層に富が集中するなか、それ以外の人の純資産はほとんど増えず、純資産10万ドル超の人数で中国に逆転を許した。
これを是正するのは難しさがあるような気がしますが、対策としては富裕層への課税強化になるでしょうか。
中国はこれから比率は上がるが限度がある
個人的な政治思想とか置いておいて、中国ではこれから小金持ちの比率が上がることは間違いないでしょう。
ただ、先進国を見ても明らかに4割が上限っぽいですし、ミリオネアとそれ以外の資産格差が開いて上がっていったときに、ミリオネア以外の人数が桁違いに多い中国はどこかで壁にぶつかるのではないかと。
加えて高齢化が進んでいるわけですから、格差に不満が出ると抑えるのは中々厳しいような気がしますね。
伸びしろがあるから中国市場を日米欧は手放せないでしょうし、インバウンドの期待もコロナ後にあるかもしれませんけど、ワクチン証明とかどうするんだろと思いますが(シノハック製多いでしょうし)。
ともあれこの推移がどうなるのかは数年経ったときに再度見直してみたいなと考えています。


フォローする Follow @garboflash
更新情報を受け取る

- 関連記事
-
- 投資を始めて10年が経過しました。
- 2年ちょっとで資産が当面の目標の6合目から8合目まで来た
- 10万ドル超の純資産を持つ「小金持ち」の数は中国が米国を抜いたが、人口比率で見てみると・・
- コロナショックを経てどうなったのか?資産運用開始9年経過後の総資産推移を確認
- ドコモ口座やSBI証券の不正引き出しに絡んだゆうちょ銀行、来月からゆうちょダイレクトの1日5万以上の送金が条件付きになる