ハワード・マークスはボーナスをS&P500に投資して放置した方がいいと説くが、S&P500の代わりにVTでもいいかもしれない。
個人的に参考にしている海外の投資家はいますけど、投資の考えとか哲学的なもので好きなのは、オークツリー・キャピタルのハワード・マークスです。
著書も「市場サイクルを極める」など2冊ほど読んでいて、考えに関しても共感度が高いです。
投資で利益が出ているときこそ長期投資家にとっては必読の書。市場サイクルを極めるを読んで - 関東在住福岡人のまったり投資日記
投資を続けてきて幸運にも上昇相場に乗ることができましたが、リーマンショックを経験していないので、本当の下げ相場がいかほどのものか?と考える人は20代30代で結構いるんじゃないかと思うんですね。長期投資を目指す上で、いかに大きな調整を耐えうるかというのは一つの大きな課題だと個人的にも考えます。...
賞与はS&P500インデックスファンドに投資して放置を-マークス氏 - Bloomberg検索
割安な資産は最近少ないが、オークツリー・キャピタル・マネジメントの共同会長でベテランのディストレスト投資家、ハワード・マークス氏は依然として、一部に好機があると考えている。同氏はブルームバーグに対し、個人投資家が現時点ではどこでより良いリターンを追求できるかなどについて語った。
なのでこれは賛成できるんですが、個人的にはS&P500一択よりはVTでもいいんじゃなかろうか?と。
S&P500も悪くはないが一定割合アメリカ以外にも投資をしておいた方がいいのでは?
個人的にS&P500一択でも悪くないと思うのですが、全世界株でも米国株が6割近くを占めているのならば、アメリカがこけたときに他でカバーできる可能性もあるVTでもいいんじゃないかと思うんですね。
今後アメリカ企業が強いと思いますが、今のもしかしてピークでは?感がある状況では。
もちろんアメリカが風邪引いたら日本と欧州はインフルエンザという可能性もあるんですけど。
加えてVTは中国も4%程度で、世界の中でいまくすぶってる火が大爆発しかねない国の筆頭と思いますし、この程度ならばというのもあります。
ともあれ先が読めないのと、個人的には2014年とか2015年の上半期と似たような空気を感じるので、リスク抑えめで行きたいと考えています。
ちなみに株式以外で上げてるのは以下の3点。
- 今後インフレが高進し金利が上昇すると考えているなら、固定利付債よりも変動利付債
- 家主が賃料に転嫁できる不動産
- インフレの影響を打ち消している企業や、成長率がインフレ率を上回っているテクノロジー業界やイノベーションを売りにしている企業
ハワード・マークスは高利債投資や不良債権への投資でキャリアをつんできた人ですから、個人的に債券関連や不動産を上げてるのは興味深い。
これならばそこまでREITへの投資はそこまで減らさなくていいかなと。
昨年提示していた投資家がとりうる6つの戦略的選択肢
ちなみにハワード・マークスは1年前に6つの戦略的選択肢を提示していました。
ハワード・マークスが提示する投資家がとりうる6つの戦略的選択肢 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
著名な投資家の中で信用している・信用していないは当然自分の好み含めてあるわけで、考えに全面賛成ではないという人もいれば、かなり参考にしていいいという投資家もいます。個人的に信頼度が高いと考えているのが、オークツリー・キャピタルのハワード・マークスです。...
結果として1番目、2番目、5番目が正解でした。
- これまでどおり投資し、過去と同様のリターンを期待する。(目くらまし)
- これまでどおり投資し、現在の低リターンで我慢する。(現実的)
- 高水準の不確実性を勘案しリスクを減らし、さらに低いリターンを受け入れる。
- ほぼゼロ・リターンの現金とし、環境改善を待つ。
- 高いリターンを求めるためより多くのリスクを取る。
- よりニッチに、特別な投資運用者に投資する。(可能性はあるが流動性は低い。)
では、次の1年はとなった場合にどうするかですが、金利も正常化が進みそうな気配では「高水準の不確実性を勘案しリスクを減らし、さらに低いリターンを受け入れる。」かなと。
ただ、資産とか売却しない場合は、「これまでどおり投資し、現在の低リターンで我慢する。」の組み合わせて、運が良ければ「これまでどおり投資し、過去と同様のリターンを期待する。」になればいいくらいが現実的かなと考えています。
ともあれ先が読みにくくなるからこそ、リスクを取り過ぎてないかやポートフォリオの見直しを行いたいところですね。


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