ピーター・リンチの直弟子ジョエル・ティリングハスト「日本株は本質的価値より安く、しかも平均より高い収益力を持つバリュー株の宝庫」
わたしの好きな投資家の一人にピーター・リンチの直弟子であるジョエル・ティリングハストがいます。
S&P500を大きく上回るパフォーマンスを示しているフィデリティ・ロープライスト・ストック・ファンド(日本株にも投資してます)のファンドマネージャーで、「ティリングハストの株式投資の原則」はバリュー投資を志向する人ならば読んで損はないと思います。
過去30年S&P500を圧倒しているファンドマネージャーは小さな範囲で考える。ティリングハストの株式投資の原則 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
インデックス投資寄りの投資方針を取ってますが、個人的にいろいろと調べて分析することが好きなので、完全に機械的に投資するという形ではなく、自分の判断で投資対象の比率の変更とかはやりたいという考えです。数年内に短期的な資産規模の目標に到達しそうなのでいずれ個別株にも投資をする予定ですし。投資をする上で、グロース株orバリュー株という話はあるのでしょうけど、競馬をやってるせいなのか、グロース株の中にはこれ...
ティリングハストのフィデリティ・ロープライスト・ストック・ファンド(FLPSX) - 関東在住福岡人のまったり投資日記
ピーター・リンチの直弟子であるジョエル・ティリングハスト氏はS&P500を大きく上回るパフォーマンスを示しているフィデリティ・ロープライスト・ストック・ファンド(日本株にも投資してます)のファンドマネージャーを設定来勤めています。その投資手法はバリュー株中心で、投資対象は米国中心に新興国よりは米国外先進国(日本やイギリス)の比率が多いことが特徴としてあげられます。 ...
10倍株発掘のティリングハスト氏「日本は割安株の宝庫」: 日本経済新聞
株価が10倍以上になる10倍株(テンバガー)投資の成功者になるには、独自の手法で10倍株を探し当ててきたバリュー株投資のプロや、スゴ腕の個人投資家たちに学ぶことが近道になる。著名投資家ピーター・リンチ氏の直弟子で、「テンバガー・ハンター」の愛称で知られる投資信託の運用者である米フィデリティ・インベスメンツのジョエル・ティリングハスト氏に投資の秘訣を聞いた。
日本株は本質的価値より安く、しかも平均より高い収益力を持つバリュー株の宝庫
バリュー投資で10倍株を発掘しS&P500を大きく上回るパフォーマンスであるファンドマネジャーですから、「テンバガー・ハンター」の異名も持っています。
そんなティリングハストのバリュー投資と日本株に関する見解をまとめると以下の通り。
シンクロニーを組み込んだ理由は流石だなぁと思いますし、個人的には「ティリングハストの株式投資の原則」にも載ってて記事でも言及されている「コスモス薬品」についてはこの人は凄いと思って以来動向を追っています。
- コロナ禍と脱炭素化は、確かに一部の企業の収益を劇的に高めた。だが、それは将来のキャッシュフローに基づく本質的価値より低い株価の企業に投資するという、バリュー投資の原則を変えるものではない。
- 私がバリュー株に注目するのは、二重の収益機会があるからだ。市場が利益成長を評価するだけでなく、株価が市場平均かそれ以上に再評価されることも、収益機会となり得る。
- コロナ禍でも、バリュー株投資は機能した。その一つで私がファンドに組み入れたのが、米シンクロニー・ファイナンシャルだ。同社は米アマゾン・ドット・コムやペイパルなどの有力IT企業を顧客に持つクレジットカード会社だ。2021年の純利益は前年比で3倍となる見通しだ。
- 日本株は、本質的価値より安く、しかも平均より高い収益力を持つ、こうしたバリュー株の宝庫だ。
- 特に小売りやテクノロジー、ヘルスケアといった分野で、起業家精神にあふれた創業者主導の企業が多く見られる。
というのも実際に日本で視察までして判断してますし、ちょうどコスモス薬品が北部九州地区でどんどん出店してその土地(イオンやゆめタウンからやや距離のある場所)に根付いて行くのを帰省する度に実感していましたから、それを海外から判断しているファンドマネージャーはちょっと別格だと思ったからです。
加えて本の中でオバマケアの影響を受ける可能性を冷静に分析してユナイテッド・ヘルスに投資したのも素晴らしいなと。
もちろん日経のインタビューですのでお世辞は入ってるでしょうけど、テクノロジーやヘルスケアで組入れてる銘柄があれば、参考情報として考えていいと思いますね。
2年後に運用の第一線から退くのがほんと残念ですが、後継者はどうするんでしょうね?
先進国に集中的に投資をしている理由
ティリングハストのファンドは米国中心ではあるのですけど、米国外への投資に関して以下のように言及されています。
- 法の支配が行われている国々のどこを選ぶかについては、PERがより低い国を選んだ方が優れた判断基準となるだろう。
- ほとんどの投資家にとってかつての大英帝国に属した先進国から始めるのが最良であろう。
この法の支配というのはコロナ後の中国やロシア、トルコあたりを見ておりますと、ある意味正しいんじゃなかろうかと思いました。
新興国に投資したいのであればモルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントの新興市場部門・部門長のルチル・シャルマあたりの意見を参考にすればいいかと思います。
加えてティリングハストの株式投資の原則では国別の投資に関しては以下の3点が言及されていたので、この3点を参考にすればいいかなと考えています。
- GDPが急速に増大している国が株主にもっとも高いリターンをもたらす国ではない。
- 市場インデックスのPERが低いときにリターンは大きくなる。
- CAPEレシオが低ければ、投資リターンは増大する。
2021年は相場が好調な年といって差し支えなのないレベルを維持していますが、相場が好調だからこそティリングハスト氏提唱する「シンクスモール~小さな範囲で考える~」という考え方を大切にしたいですね。
間違いは小さいほど、概して容易に修正できる。シンク・スモールを心がけることで、間違いの重大さや頻度を抑えるだけでなく、よりよい心構えを持ち、それを予測し、また修正することを可能とするのだ。


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