GAFAのスコット・ギャロウェイがソフトバンクビジョンファンドのスタートアップ企業への投資にダメだし
GAFA 4騎士が創り変えた世界が面白かったので続編の「GAFA next stage ガーファ ネクストステージ」を読みました。
相変わらずスコット・ギャロウェイの文章はうまく、わたしは投資をして売ったとか損してるみたいなことも赤裸々に書かれていて面白かったです。
GAFA next stage ガーファ ネクストステージ
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スコット・ギャロウェイ/渡会 圭子 東洋経済新報社 2021年12月03日頃
で、前作でアップルはスティーブジョブズを信奉する宗教、iPhoneはセックスシンボルとまで書いてるわけですが、今作ではベンチャー投資関連の記載も多いです。
Google、Apple、Facebook、Amazonは神か悪魔か。GAFA 4騎士が創り変えた世界を読んで - 関東在住福岡人のまったり投資日記
ジム・クレイマーが提唱した注目する成長企業群FANGですが、2年前にはそれがNetflixがアリババに変わってFAAAになってたりとやはり成長企業は移り変わりが激しい印象を持ちました。...
ソフトバンクはスタートアップ企業への投資の鉄則がわかっていない?
3章の台頭するディスラプターズでは安い資本が供給されて生き残りユニコーンとなる企業が増えてる点に関して解説しています。
その安い資本を供給する筆頭格としてソフトバンクが上げられています。
資本こそ最強の武器で資本は多ければ多いほど、投資家につながる投資機会の流れを勝ち取り、投資先企業を猛スピードで成長させることができるのでプライベート・エクイティでの武器の1つともいっています。
しかし、ギャロウェイ氏はベンチャーの成長に関して本当に大切なのは資本ではなく以下の2点と説きます。
- 変調をきたし崩壊寸前の市場
- 自分の失敗を想像することもできない間抜けでクレイジーな天才創業家
これはGAFAやテスラに共通することなので一理あるなと。
それに加えて以下の2点をソフトバンクは無視しているとの意見です。
- 距離が近いほどビジネスは上手くいく
- リード・インベスターを続けない
1番目に関しては距離の概念はなくなったかに見えますが、それは違うと投資経験から指摘されていました。
で、とくに注目なのが2番目で、ギャロウェイ氏が資金を集めたすべてで投資会社も表明したことで、連続したラウンドでリード・インベスターになってはいけないという点。
投資家に関しては誘惑に打ち勝って、当該企業のその時々の評価について第三者に客観的な評価を求めるそうですが、ウィーワークの複数ラウンドでリード・インベスターを努めてたのはソフトバンクだけだったとのこと。
実際差があるようなので、そりゃウィーワークでゴタゴタするし、ファンドの運用も改善せざる得なくなるかなと。

なおこの痛みはソフトバンクの従業員にアウトソースされると書かれていて、ビジョン1は優先株を所有している人は肺炎だが、ビジョン1の普通株所有者は人工呼吸をつけている状態とdisってました。
まぁ、流石に経験が浅い中での行動ですのでここから改善していくる可能性はあるでしょう。
とはいえベンチャー投資にも関わった人の意見は貴重だと思いますがね。
他にもいろいろとGAFA以外の企業に関する記載が多くて、情報が1年古いとはいえ興味深い一冊でした。
GAFA next stage ガーファ ネクストステージ
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スコット・ギャロウェイ/渡会 圭子 東洋経済新報社 2021年12月03日頃


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