チャールズ・エリス「アメリカのように経済規模が大きく、複雑で、ドルのように国際的に流通してないとリスクが高い」
先日、チャールズ・エリスの敗者のゲームを10年ぶりくらいに読んだのですが、最新データに基づいてリニューアルで内容が変わっていた印象で新鮮でした。
基本的に株式への投資、それもインデックスファンドへの投資を推奨しています。
加えて複数の国へ分散投資をした方がいいと書かれてるのですが、一方で7章のインデックス投資で書かれてることは気になりました。
ホームバイアスへの注意が書かれているが、アメリカのように経済規模が大きく、複雑で、ドルのように国際的に流通してないとリスクが高い
7章のインデックス投資の強みの項目で、分散投資方法に関して、一定リスクでリターンを最大化、いっていリターン目標のもとでリスクを最小化するためには複数の国に分散投資をする必要があり、シンプル勝つベストなインデックスファンドは半分国内、半分は外国株からなると書かれています。
また、世界の主要マーケットにそれぞれの割合で投資をすると、さらなる分散投資になるとも。
とはいえ、自国の株式だけに投資をすることは、無意識に1つの国を他の国々より重視していることになり、ホームバイアスが見られると注意が書かれてます。
これに加えて、ホームバイアスに関してアメリカのように経済規模が大きく、複雑で、ドルのように国際的に流通してないとリスクが高いとまで書いてあります。
この文言の前にイギリス人なら、日本人なら、カナダ人なら・・というフレーズが出てきています。
もちろん第一にアメリカ人向けという要素があるので仕方ないかもしれませんが、アメリカ以外の国は先進国でもホームバイアスが注意ということかと気がしました。
ちなみに新興国や小型株に関しては以下の記載がありました。
- 小型株や新興国株への投資割合を増やしたいならインデックスファンドやETFを活用するのがよい。
- ただし、インデックスファンドの議論は米英・日本の大型株市場など最も効率的な市場で当てはまるものである。
- インデックス自体は必ずしも同じように作られているわけではないので、インデックス間の構造の違いはとくに大きいことにも注意すべきだ。
- 市場の厚みや広がり、効率性に欠ける新興市場を対象としてその市場に近いファンドを作ることは必ずしも容易ではない。
- 効率性に乏しい市場においては、逆にアクティブ運用が勝つ可能性も出てくる。
割と投資対象や国の対象も捻ってるETFには注意が必要ということかなと。
ある意味ここのところ急落しているARK社のETFにもいえることかもしれないなと思いました。
ともあれ読み終わると日本は全世界株式への投資環境はアメリカや欧州先進国のように投資できるETFは制限があるものの、世界の中では整っている方ですから、これを活用してより利便性の高い環境になっていって欲しいです


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