10年前時点でロシア株はMSCI新興国株式の中でBRICS最弱だった
ウクライナの侵攻でロシア市場は取引停止の状況ですが、iシェアーズのブラックロックとかはESG投資で化石燃料関連に投資しないとか一時期言ってたわけでどうなることやら・・と言ってたら先週末に金融制裁が確定。
ブラックロック、ESG投資で化石燃料関連には投資しないとか一時期いってたけど、このままウクライナ制圧されたら、ロシア株ETF(ERUS)どうするのやら。 pic.twitter.com/wfFRYMq8xW
— garboflash (@garboflash) February 24, 2022
今週ロシア市場は開かない状況で、MSCIとFTSE新興国からフロンティア吹っ飛ばして2段階降格してジンバブエとかと同じ扱いになり、格付は8段階降格。MSCIからの排除となるとiシェアーズのERUSはほんとになにかありそう。 https://t.co/cZWJhtqoVy
— garboflash (@garboflash) February 27, 2022
とうとうロシア関連ETF3銘柄は取引中止になりました。
ニューヨーク証取、ロシア関連ETF3銘柄の取引一時中止 | ReutersBack ButtonSearch IconFilter Icon
ニューヨーク証券取引所アーカは4日、ウクライナに軍事侵攻したロシアに対して西側諸国政府が経済制裁を強化したことを受け、ロシア関連の上場投資信託(ETF)3銘柄の取引を中止した。
さて、このMSCIの新興国株式指数で現状のロシア株のポートフォリオ内の比率見たらかなり下がってるなと思ったんですが、じゃあ10年前とかどうだったんだろと思って、手持ちの昔の資料見ていたら10年前時点でBRICs最弱だったのは意外でした。
10年前時点でロシア株はMSCI新興国株式の中でBRICS最弱だった
新興国株式の指数の中で、ロシア株の比率が着実に小さくなっていってましたが、じゃあ10年前はどうだったのか?と思って手持ちの過去の資料(モーニングスターのETFカンファレンス)見てみました。


10年前はまだBRICS熱があった印象ですけど、BRICsに当初含まれてなかった南アフリカがロシアだけでなくインドも上回ってたんですね。
それが10年経ってどうなったかというと、とうとうMSCIの新興国株式の最古参EEMから3/3にロシアは対象地域から外されていました。

これを見ると10年でブラジルや南アフリカが交代し、中国、台湾、インドが大きく存在感を高めてると言えるでしょう(FTSEでは韓国は先進国入りしているのでなんともいえませんが)。
ロシアはゼロになったのを見ると経済的に失敗してますし、10年前の時点で南アフリカよりも下というのはクリミアで問題起こす前ですらこれというのは、経済制裁でどうなることやら・・という印象。
では、ロシア株式はいつMSCIの新興国株式の中でBRICS最弱になったのか?というのが気になりまして、新興国株20周年の資料で調べてみました。
Emerging 20 year inside
するとACWI(全世界株)の中での比率の推移の値を見つけたのですが、ロシア株が登場するのは1997年から。

1997年時点で中国韓国を上回る比率だったのがその後の経済危機で逆転。
2002年比率が下がってるのはITバブルと経済危機の影響で比率が減少していて、ブラジルに抜かれていて、その後2007年には比率が高まったものの2012年には南アフリカインドに抜かれてBRICS最弱に転落してるんですね。
ここ10年でもギリシャやトルコの問題を見てきましたし、アルゼンチンのように新興国からフロンティアに降格したり昇格したりを繰り返している国はありましたけど、流石にロシアのような事例はありませんでした。
今後どうなるかも気になりますし、仮にこれが中国台湾の問題になったときは半分近い比率を占める新興国株だけでなく、地政学的に韓国日本も影響大な全世界株式への影響もどうなるのか気になるところです。


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