長期的に経済制裁だけでなく、先進国を中心に脱物質化が進むのもロシアにとってはきついと思う
ウクライナとロシアの戦争の現状見てるとフェーズが変わりつつあるかなと思ってます。
首都キエフ周辺は撤退しましたが、ロシア側もウクライナ側も南部クリミアから東部周辺に戦力集中となっていきそうで、かなり激戦になる可能性もあるかなと。
防衛戦と違って奪還とかになってくので、一部奪還したというウクライナ側もこれまでとは勝手が違ってくると思います。
兵の調達に関しては数が戦争前から増えているので、ウクライナ側は調達が問題ないものの兵器が不足しているから、今もゼレンスキー大統領が兵器の提供を西側に求めているでしょう。
で、長期戦になった場合に経済制裁もさることながら、じわじわと先進国で脱物質化がより進んで資源国のロシアがきつくなるんじゃなかろうかと考えています。
MORE from LESS(モア・フロム・レス)
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アンドリュー・マカフィー/小川 敏子 日経BP 日本経済新聞出版本部 2020年09月25日頃
資本主義は脱物質化する?「モア・フロム・レス(MORE from LESS)」 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
大型連休中は本を10冊ほど読みましたが、個人的に今後の傾向として気になったのはアンドリュー・マカフィーの「MORE from LESS(モア・フロム・レス)」ですね。...
アメリカや先進国では既に資源の消費量が下がっている
アメリカのGDPと木材や金属資源の消費量の関係を示したのが以下になります。


金属や木材の消費量は2000年代にはピークをつけている結果で、その後は消費量は下がりつつあるんですよね。
加えて消費量が下がってるのにGDPは伸びているというのも特徴的。
無形資産絡みの話にもつながると思いますが、脱物質化的な動きで、資源関連の消費量が下がっている。
加えてエネルギー消費量や二酸化炭素排出量もピークは過ぎて減ってるんですよね。

アメリカでこれなわけで、環境意識の強い欧州や日本でも同様の傾向。
もちろん新興国は増加傾向にあるわけですが、いずれ先進国の韻を踏むでしょう。
となった場合に資源国って先行ききついと思うんですよね。
石油消費量は簡単に減らないし、火力発電も今回の戦争でしばらく需要は減らないでしょう。
加えて蓄電技術や新しい発電技術もビル・ゲイツなど温暖化に取り組んでいる人が言ってるようにそう簡単に代替エネルギーはできない(太陽光などは天候や土地に左右されすぎて安定でない)。
ただ、今回の戦争でエネルギーの安全保障って重要視されるようになりましたし、蓄電技術などにお金がより流れるきっかけにもなってる。
そうなった場合に、長期的にロシアはいつかはかいじょされるかもしれない経済制裁以上にきついことになるんじゃなかろうかと思うのです。
まぁ、しばらくは中国とか新興国に売るつもりで戦争仕掛けたのでしょうが、長期化とかいろいろと兵による虐殺が可視化されちゃうと、制裁はより厳しくなるのではないかと思いますけど、ロシアのトップはそこまで考えてないのか農政があるのが悲劇なのかもしれません。
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アンドリュー・マカフィー/小川 敏子 日経BP 日本経済新聞出版本部 2020年09月25日頃


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