「日本のスポーツビジネスが世界に通用しない本当の理由」を読んで思う、株式市場やスポーツにおける降格制度の有無
個人的にスポーツ関連は実際にサッカーチーム(ボルシア・ドルトムントやオリンピック・リヨン)に投資をするレベルで、ビジネス観点でも興味を持ってます。
もちろん見るのは中心ですが、経営状態とかから見ると、なんでその選手出すんだとか、数年後に向けてチーム作り直しているとかが分かるようにはなってきます。
そんなスポーツビジネスの中心にいた人が書いた「日本のスポーツビジネスが世界に通用しない本当の理由」を読みました。
著者はBリーグやプロ野球の経歴上がり、スポーツビジネスを中心としたコンサル会社を起業しています。
そんな葦原氏は閉鎖型の昇降格制度のないリーグが増えていて、そのメリットを上げているのが印象的ですが、個人的に株式市場同様閉鎖型ってどうなのかな?と思うところがあるんですよね。
スポーツ界では降格制度のない閉鎖型に移行しつつあるというが・・
本の中ではスポーツ界では降格制度のない閉鎖型に移行しつつあるという話があって、Bリーグもそれに移行すると書かれてました。
メリットとしてサラリーキャップや戦力均衡という観点と、経営の安定が上げられていてそれはもっともと思います。
ただし、これはチームとしての国際競争がない閉じた環境という条件がいるかなという印象を持ちましたし、Bリーグもチームで国別対抗戦をやる意向がありそうでしたが、閉鎖型との矛盾が発生するという印象を持ちました。
欧州サッカーが降格制度ありなのってチャンピオンズリーグなどの国別対抗がある上に、市場がいくつもあるのでリーグが均衡しすぎて国別対抗戦で弱くなるとリーグも選手が来ないという損失が発生します。
なので連覇するチームが発生するリーグが多い傾向があります。
一方、北米スポーツは市場閉じてますし、日本のプロ野球もほぼ閉じてますが、北米スポーツは世界のトップというブランドがあるのが大きい。
なので他国に遠征して親善試合を行ってもお金が稼げますし、放映権料だけでお金が回るのはあるので、一概に降格制度否定はないかなと思うんですよね。
降格制度がないことによって新陳代謝が起きにくく、戦力均衡の制度があっても10年単位で低迷するチームは散見されますし。
という感じでスポーツ業界のことを読んでいてこれって株式の世界にも通じるなと思うんですよね。
北米スポーツ=米国株のポジションとも言えるのですが、特筆すべきはS&P500やニューヨークダウは古くなった企業と新興企業の入替えの新陳代謝が激しいんですよね。
もちろんそれによって格差も大きくなるのですが、企業間の競争・成長という意味で有効なのではと思いました。


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