米国株で中小型株やグロース株、バリュー株を組み合わせたポートフォリオはS&P500を上回るのか?
セバスチャン・ペイジ「分散投資を超えて」に書かれていた、ライフサイクル投資のアセットアロケーションを先日紹介しましたが、その中で気になったのは中小型株やグロース株、バリュー株を組み合わせていること。
セバスチャン・ペイジ「分散投資を超えて」に書かれていた、ライフサイクル投資のアセットアロケーション - 関東在住福岡人のまったり投資日記
「分散投資を超えて」を先日紹介しましたが、著者のT・ロウ・プライスのセバスチャン・ペイジ氏はグローバルマルチアセット部門のチームを統括している人物。...

本の中でなぜここまで分散するかに関しては納得いくものなんですが、じゃあ実際のところこういうポートフォリオを組むとどうなるのかなと。
ということで米国株に絞ってこのポートフォリオを構築して過去のパフォーマンスからバックテストを行いました。
直近10年ではS&P500を下回るが、1976年9月からではリターンはS&P500を上回る
なぜか小型株はバリュー、グロース含めて3分割で、大型株と小型株はバリューとグロースのみという不思議な分け方ですが、ポートフォリオを以下のように100%換算にして分析してみました。
なお本のなかで米国株57%となってるのですが、全部足しても55%にしかならないというトラップがありました。

大型株中心ですが、グロース株とバリュー株を均等して中型小型株も同様に投資しています。
1976年の9月からパフォーマンスが算出可能なので、S&P500の指数と比較したところ、確かに安定して上回ってました。

細かく見ていくと、CAGR、シャープレシオやショートレシオなどはS&P500を上回ってます。

ただ、ベストとワーストの年はポートフォリオの方がS&P500より悪い。
長期だと上回ってますが、直近10年だとS&P500の方がパフォーマンスがいい傾向です。

月別のパフォーマンスで見るとこれまでは株式が不調な年は下落幅が小さく、好調な年にS&P500に勝つという傾向があったのですが、直近5年はちょっとその傾向が見られないように見えています。

何でだろと思って個別のパフォーマンス見たら直近10年の小型株関連のパフォーマンスがよろしくないのがありそうです。

小型株の比率は割と小さめではあるんですけどね。
ともあれ小型株やグロース株、中小型株を組み合わせたアセットアロケーションというのはグロース株→バリュー株と優勢なものが変わったときにも有効な可能性がありますので、一考の価値はあるのかなと思いました。


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