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関東在住福岡人のまったり投資日記

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投資哲学・投資理論

Anthro Vision(アンソロ・ビジョン)で自分が投資していない対象や投資をしていない人を見ることの重要性

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ジリアン・テット氏のAnthro Vision(アンソロ・ビジョン)を読みました。

ジリアン・テット氏はフィナンシャル・タイムズの米国版編集委員会委員長で、東京支局長や米国版編集長を勤めた経歴の持ち主で、大学時代の専攻は社会人類学だった人物。

金融の専門知識がないまま英フィナンシャルタイムズの記者となった経歴で、第4章では金融界の誰も気づかなかった巨大リスクをなぜ早く見抜けたか?ということが書かれています。

経済予測、金融モデル、マーケティング、ビッグデータなど現在社会の知的ツールが問題解決に失敗することが散見されます。

その対応策として「当たり前すぎて見えてなかったこと」に対して「人類学的思考法」のアプローチをとっている例が非常に印象に残りました。

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Anthro Vision(アンソロ・ビジョン)で自分が投資していない対象や投資をしていない人を見ることの重要性


日本でキットカットが受験のお守り的なことに使われるようになり、やがて抹茶味を本社のスイスなど欧州に逆輸入した過程も描かれていますが、基本的に「虫の目、鳥の目、魚の目」の話が書かれています。

変化の激しい時代、「ブラックスワン」「極端な不確実性」「未知の未来」に直面しているときは、狭い視野は危険なので、広い視野と「WHY」を突き詰めて「社会的沈黙」に耳を澄ます技術「アンソロ・ビジョン(人類学的視野)」を紹介しています。

フィナンシャルタイムズ入社後に取材で経験して、以下の事例はわかりやすかったですね。

  • リーマンショックの数年前に投資銀行関係者があまりにも視野採取に陥っていて、リーマンショック前にバブルを警鐘。
  • 2016年アメリカ大統領選挙で反トランプが自分の意見が正しいと凝り固まっていて、WWEのプロレスショー的なトランプ言動が人気を集める理由を見抜いていた。
  • アフリカのエボラ感染が収まらないのは、派遣された医師団が現地の風習などに合わせなかったためで(現地民が反発して平気で死体や病人と接触していた)、現地風習などに適合させてエボラ感染は終息した。

とくに4章の金融危機はバブルを考える上でも貴重な事例かなと思います。

視野採取で凝り固まって外から見たらなんだこれ?という状態に陥らないということを、投資をする上でも必要かなと思いますね。

あとはまだ投資をしてないの?とか○○に投資するのをオススメ、配当率×%でこれを買えとか書いて誘導するアフィリエイターっぽい人もいるのですけど、これに引っかかる人も含めて観察して反面教師にするのも役立つと思うんですよね。

自分が投資してない対象にも興味をもってよく調べるということにもつながるのでその意味でもAnthro Vision(アンソロ・ビジョン)で重要な時代だと思います。

同時に投資をしている人はキシダガー状態ですが、投資をしてない人の行動とかも見てないとしっぺ返しを食らうこともあると覆うので、投資をしていない人を見ることもやっておいたほうがよさそうです。

ただ、10章のモラルマネーのESG関連に関してはウクライナ問題で一変しているので、なんか違うなという気がしました。日経が未だに脱炭素関連に必死ですれてるのは、フィナンシャルタイムスの影響も大きいのかもしれません。

ともあれ米国市場が曲がり角な可能性も出てきた中で、Anthro Vision(アンソロ・ビジョン)で見ることの大切さを説くいい本だと思います。

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