S&P500が高値から20%下落して弱き相場入りしたので、セクターやファクターの高値からのパフォーマンスを調べてみた
6/13の米国市場でS&P500が1/5の最高値から20%以上下がり弱気相場入りとなりました。
アメリカ市場起因でわかりやすいとはいえ、NYダウ30000ドルラインが見えてきたのを見ると結構下がったなと。
直近52週安値が5/20の30635ですから、5月ってそんなに下がってたっけ?というのは円安のおかげで、資産があんまり減ってないからでしょうね。
ちなみに1/5からパフォーマンスで見ると地味に新興国(水色)がマシで、日本(赤)や欧州株(緑)はS&P500(青)と差がないという感じでした。
では、米国株に限定するとセクターやファクターで差はあるのでしょうか?
GAFA込みのセクターのパフォーマンスが悪く、ディフェンシブセクター(生活必需品、公益事業、ヘルスケア)はそこまで下がっておらず、エネルギーの一人勝ち
以下の11本のSPDRの米国株セクターETFで確認してみました。
一般消費財セレクトセクター SPDR ファンド(ティッカー:XLY)
コミュニケーション・サービス・セレクト・セクターSPDR ファンド(ティッカー:XLC)
テクノロジーセレクト セクター SPDR ファンド(ティッカー:XLK)
資本財セレクトセクター SPDR ファンド(ティッカー:XLI)
素材セレクトセクター SPDR ファンド(ティッカー:XLB)
エネルギー セレクトセクター SPDR ファンド(ティッカー:XLE)
生活必需品セレクトセクター SPDR ファンド(ティッカー:XLP)
ヘルスケア セレクトセクター SPDR ファンド(ティッカー:XLV)
公益事業セレクトセクター SPDR ファンド(ティッカー:XLU)
金融セレクト セクターSPDR ファンド(ティッカー:XLF)
不動産セレクト・セクターSPDR ファンド(ティッカー:XLRE)

黒のエネルギーセクターが一人勝ち状態で唯一のプラス。
2015年あたりからのボロ負けを取り返しつつあります。
右端のS&P500と比べると、公益事業、生活必需品、ヘルスケアはリーマンショック時同様の下落耐性は見せてマシなパフォーマンスです。
ただし、生活必需品の下げが大きいのはインフレの影響もあるのでしょうけど。
金融や不動産も下がってるのですが、下げが目立つのは左から3つの、一般消費財、コミュニケーションサービス、テクノロジー。
素材も確かにインフレに強いという話があって悪くない方の部類。
いずれもGAFAが2割~4割占めてて、一般消費財はアマゾンとテスラで4割、コミュニケーションサービスはメタとGoogleで4割、テクノロジーはアップルとマイクロソフトで4割ですから、いずれも20%以上下げてればこうなるのは仕方ないかと。
では、ファクターで見るとどうなるか?
グロース一人負けで、高配当やバリューがマシな状況
棒グラフは左からクオリティ(ティッカー:QUAL)、サイズ(ティッカー:SIZE)、モメンタム(ティッカー:MTUM)、低ボラティリティ(ティッカー:USMV)、増配(ティッカー:VIG)、高配当(ティッカー:VYM)、小型株(ティッカー:VB)、バリュー(ティッカー:VTV)、グロース(ティッカー:VUG)、マルチファクター(ティッカー:GSLC)、S&P500です。

オレンジのグロース一人負けの状況。
一方、これまでグロースに劣後してきた高配当やバリューはマシなパフォーマンスです。
リーマンショック時に下落耐性見せていた水色の増配もS&P500よりマシな感じです。
意外なのはこういうときにS&P500より大きく下げるはずの小型株がそこまで下がってない点で、この事象は気になるところです。
ともあれ結構下がったなぁという感じですので、夏のおボーナス様の投資を今週進めていく予定です(さらに下がっても自己責任です)。


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