2022年上半期に読んだ本の中で、夏休みにオススメしたい13冊を紹介
2022年の上半期が終わりまして、どれだけ本を半年で読んだかカウントしてみました。
昨年の上半期84冊、昨年の下半期75冊ときて、2022年の上半期は81冊。
無茶苦茶忙しくなった時期がなければ過去最高を記録したかなぁと思う一方、図書館の予約機能順番次が8冊という状況もさばいてるのでよく読んだともいえるでしょう。
2021年下半期に読んだ本の中で、年末年始にオススメしたい13冊を紹介 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
2021年も終わりが近づいておりますが、夏場はコロナ感染者数が増えたもののその後は減少に転じてかなり正常化した下半期だったかなと思います。...
上半期が終わり、上半期読んだ本の振り返りと言うことで、個人的にオススメしたい本を13冊を紹介します。
サイコロジー・オブ・マネー
ウォール・ストリート・ジャーナル紙の元コラムニストで、米国ビジネス編集者・ライター協会Best in Business賞を2度受賞したモーガン・ハウセルが19のストーリーからからお金、投資、ビジネスとの付き合い方をまとめた本になります。
今年初めに読んだんですが、今年ナンバーワンの本確定じゃないかと感じたレベルでオススメです。
とくに「誤りの余地」や富を見せびらかさない、貯金に特別な理由はいらないという考え方は資産運用する上でもオススメしたい考え方だと思います。
ラストエンペラー習近平
著者のエドワード・ルトワックはホワイトハウスの国家安全保障委員を務める人物ですので、当然中国に対する日本の対応に関して論じてる部分はアメリカの言い分というものが強いです。
中国は21世紀に入って以降4つの戦略の変化と習近平に関する指摘は的を得ています。
同時に今後経済安全保障という視点は必須になると思いました。
Invent & Wander
1997年のNASDAQ上場から、コロナ禍が世界を襲った現在まで、ベゾスが毎年送ってきた「株主への手紙」などが掲載されていて、アマゾンの発展の過程やどういうことを株主に説明したり、公の場で発言したりしてるのかがわかります。
一番最初の株主への手紙の見出しに「長期がすべて」と書かれていました。
とくに斜体で「短期利益や目先のウォール街の反応よりも、長期的に史上リーダーとしての地位を固めることを考えて、投資判断を行い続けます」と書かれているのは投資家や資産運用する上でも重要なことだと考えます。
敗者のゲーム[原著第8版]
チャールズ・エリスの敗者のゲームの第8版になります。
1日の市場の動きや1ヵ月あるいは1年の市場の動きから目を離すことを説き、10年とか20年、一番長くて25年の市場の動きを俯瞰するというのはその通りだと思います。
インフレに関しては直近では問題になってないが、1970年代のようなインフレが発生する可能性を論じてるのも印象的でした。
オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資
わたしの運用方針では個別株投資は当面の目標資産貯めるまでやらない方向かなと考えてはいるのですけど、本に書いてある内容は日本株投資をやる人にはススメられる内容が多いかなと感じました。
個人的に米国株にも通じる内容かと思いますね。
年明けから株価が下がっていますが、その中で5章の暴落を「数値化」して、ピンチをチャンスに変える技術は今の時期にぴったりだと思いました。
長期株式投資 KADOKAWA 2022年02月02日頃
「不確実性」超入門
文庫化にあたって110頁超の大幅加筆をしたものになります。
短期の勝率や収支を見がちですが長い長期的な視野で見ることがほんとに大切だなと感じました。
年明けから株価が下がっていて、投資期間が短い人はこんなもんじゃないと思う人も結構いるかもしれませんが、終章の以下の図が投資かなと思います。

エクストリームフットボール
欧州のフットボール業界に足跡を築いているレッドブル・ザルツブルク、RBライプツィヒなどの背後に君臨するレッドブルグループの歴史や戦略に迫った本。
なお本に出てくる人物が他のクラブに移籍して辞任するレベルでタイムラグがあるのは注意。
とはいえレッドブルの戦略はなるほどなと思いますし、サッカーの育成面を日本は取り入れるべきだと思います。
とくに監督育成という意味を学ぶ必要があるでしょう。
エクストリームフットボール 欧州の勢力図を塗り替える巨大ドリンクメーカーの破壊的戦略
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カラン・テージワーニ/結城康平 カンゼン 2021年12月20日頃
バリュー投資達人への道
ゴータム・ベイドはシティグループで世界各地の各拠点を歴任した後、資産運用会社のポートフォリオマネージャーを務める人物です。
バリュー投資に関する考察などをまとめた本で、「勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語」のガイ・スピアがまえがきを書いているのも納得の内容です。
バフェットやマンガーだけでなく、ピーター・リンチやハワード・マークス、フィッシャー、グレアムなど心構えや先人に学ぶ大切さや継続して学ぶことの大切さなど色々学べます。
難しい数式や図表などは少ないのですが、同時にその内容を突き詰めるのは相当に難しいことが多い印象でした。
イオンを創った男
書いた人がイオンの人事にいた人なので、よいしょ的なところはあるかと思いますが、商店街廃れさせた戦犯イオンといわれることも多い中、なかなか興味深い内容が多かったです。
経営面の投資とかも書かれた本なのですけど、とくにこの「上げに儲けるな、下げに儲けよ」は投資にも通じるよなぁと思いました。
ちなみに「短期利益の追求だけではそれは投機に近く、会社は次第に弱くなる。長期的に利益を上げうるには使命が社会に適合しているかどうかが問われることになる」ともいっていて、これも投資でも当てはまると思います。
分散投資を超えて
著者のセバスチャン・ペイジは以前紹介したT・ロウ・プライスのグローバルマルチアセット部門のチームを統括している人物で、その前はステートストリートやPIMCOに勤務していて書いている内容は株式から債券、プライベートエクイティと多岐にわたっています。
式とかの詳細は本に書かれてる部分を割愛してますけど、リターン分析やリスク分析の式も割とシンプルでわかりやすかったですね。
米国一辺倒ではなくグローバルマルチアセットの運用を行ってるので、米国外のデータも載っていて個人的には好印象でした。
ファクター投資に関しても記載がありましたが、本の中で名前も出てた「期待リターン」はデータが古かっただけに、それを補う意味でもよかったです。
儲かる!米国政治学
著者の渡瀬裕哉氏は、2020年の民主党の大統領選と上下両院選の勝利、16年の共和党トランプ当選の両方を当てた国際政治アナリストで、米国政治の分析は確かなものがある人です。
規制変更の厳選された事案に関して状態を確認するのは、米国株やるなら見ておいて損はないだろなと思います。
BLM運動なんか典型的な民主党左派の過激派だと思うのですが、政治的分断が深刻化していて、連邦議会議事堂襲撃事件は民主党左派の過激派も起こしかねないという指摘は、あながち間違ってないと思いますね。
その意味で米国の政治学の基本を知る上で損はない一冊だと考えます。
2030 半導体の地政学
著者の太田泰彦氏は科学技術部、産業部、国際部などを歴任していて、日米の半導体の交渉の取材経験もあって読み応えのある内容でした。
半導体のサプライチェーンは安全保障上の重要な意味があるというのはまさにその通りで、TPPやらQUADやらも絡んで複雑な情勢と、重要性がよく分かる内容になっていました。
そして、現状世界の潮流からも経済安保の観点からも国家が戦略を立てて大々的に民間を支援しない限りは成功の道はないといえるもの。
もちろん10年くらい前にちゃんと支援していればまた違ったのかもしれませんけど、ある程度お金を回さないと行けない産業ではないかという思いは強くなりました。
馬を語り、馬に学ぶ
トップ調教師の矢作調教師の最新作。
管理したG1馬の裏話から馬主を怒らせて転厩されたという話まで載ってます。
なお大分よくなっていると書かれた馬が今年海外で連勝したりしているので、競馬ファンならよんでおいて損はありません。
80冊以上から13冊に絞るまで数冊悩んだ本もありましたが、下半期もこれは!と思った本をブログを通して紹介できればと思います。


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